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Monthly Archives: 10月 2014

講演してきました

東北調査の帰りに,東京で講演を行ってきました
 

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場所はコチラ.東京のど真ん中にあるオサレなビルディング,

政策研究大学院大学です.
 

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ご覧くださいこのオサレな渡り廊下.
 

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コチラが発表会場.
 

なぜここで講演をすることになったかというと,

「研究現場の知財分科会」で研究会を主催されている山田光利さんから,

academistについての話をしてくれないか

と頼まれたのがきっかけでした.
 

当初はacademist達成のその後の話をする予定だったのですが,

私のポスドクの生活の話をしているうちに,

「その話もおもしろいじゃん」ということになり,

最終的に
 

「とあるポスドクの研究生活とacademist活用の裏側

~学会参加や野外調査に使えるお金と時間の実態について~」
 

というタイトルで講演をすることになりました!
 

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実際の講演の様子がコチラ.
 

わざわざ東北からお越しいただいた方もいたりして緊張しましたが,

academistの資金活用について,その道のプロの方々からの話が伺え,

私自身も大変勉強になりました.
 

関連ウェブサイトはコチラ↓「学問の箱庭」

http://www.2nd-lab.org/#!studygroup-018/c15sh
 
 

声をかけていただいた山田さん,

運営にかかわったスタッフの皆様,

ありがとうございました

 


分類学について⑥

分類学についてです.
 

コンビニで迷うことなく目的のものを買うことができるのは,

体系的に陳列されているからだということは,前回お話いたしました.
 

では,生物の名前も混乱が内容に用いるためにはどうすればよいのか?

答えは簡単で,同じように体系化すればよいのです.
 

実際,体系的な名前の整理は,紀元前4世紀ごろ,アリストテレスの時代から行われてきました.

しかし,リンネはここに「階層性」という革命的な概念を取り入れたのです.
 

分類学ってどんな学問?[岡西]

まず,とあるところに,12種のテヅルモヅルがいたとしましょう.

この12種の中から,似たものどうしを集めて集団にします(これを「クラスター」といいます).
 

分類学ってどんな学問?2[岡西]

さらに,このクラスターをさらに似たクラスター同士にまとめます.
 

分類学ってどんな学問?[3岡西]

これを繰り返すと,このような入れ子構造ができてきます.
 

分類学ってどんな学問?[岡西]4

これがリンネの考えだした「階層性」で,それぞれのクラスターのレベルに

分類階級(属,目,綱など)を与えました.

これが現在も使われている「階層式分類体系」です.
 

これは,写真などのファイルをフォルダに振り分ける作業に似ているかもしれません.

そもそも,PCではファイルを「階層」で分けていますよね.
 

リンネが初めてこの階層性を用いた際には,

「綱,目,科,種」が使われていましたが,

その後研究が進むにつれ,細分化などが進み,

少なくとも動物では,現在では以下のように,
 

分類学ってどんな学問?[岡西]5

上から順に「ドメイン,界,門,綱,目,科,属,種」等が用いられています.

しかしもちろんこれは日進月歩で,

最近では界と門の間にいくつかの分類階級群が存在するということで,
 

○亜界

(左右相称動物亜界)(非左右相称動物亜界)
 

○下界※非左右相称動物亜界の中で

(前口動物下界)(後口動物下界)
 

○超門

(脱皮動物超門)(冠輪動物超門)(脊椎動物超門)(歩帯超門)
 

等が設けられるようです.

http://rspb.royalsocietypublishing.org/content/281/1794/20141729.abstract
 

ですが,これらはいずれも「界」や「門」に付随して設置された階級で,

基本的な階級に変更はありません.
 

あと,この論文のフォーカスはこのような階級の設定ではなく,

脊椎動物を三つの門に分ける,というところです.念のため.
 

続く.


てづるもづるとは⑦

テヅルモヅルは,クモヒトデ綱ツルクモヒトデ目に所属しますが,

テヅルモヅル≠ツルクモヒトデ目です.
 

ツルクモヒトデ目の中には腕が分岐しないものもいます.

こう書くと腕が分岐しない種の方がマイナーっぽいですが

実は腕が分岐しない種の方が多数派です.
 

現在約180種が知られているツルクモヒトデ目のうち,

テヅルモヅルはなんとたった63種で,1/3くらいです

棘皮動物研究集会

これこのとおり.
 

つまり,テヅルモヅルはマイナー(クモヒトデ綱)中の

マイナー(ツルクモヒトデ目)中の

さらにマイナーな存在なのです.

これでは研究が進むわけありません.
 
 
 

では,腕が分岐しない種と腕が分岐する種は何が違うのか?
 

私のこれまでの系統分類学的な研究の結果から,

少しずつその適応的な意味が分かってきています.
 

続く.


皆既月食!

東北調査期間中に,

皆既月食に遭遇したので,愛カメラをもって撮影に挑んでみました
 



 
 

全然ダメです

最初は設定がうまく行かず,空に浮かぶ食べかけの饅頭みたいになっちゃいました.
 

isoは100,F値を30くらいにして,

シャッタースピードを落とし...

とかなんとかやってると,少しずつ輪郭が
 

最終的に,月の模様がわかるくらいになりました

あっぱれ
 

まだまだ精進ですね
 

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  ちなみに,こんなおまけ写真も撮ってみました.

なんとなく幻想的っぽく撮れて満足です

 


皇居

先日,東京へ出張にいった際に皇居の近くを歩きました.

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東京に四年住んでいたのですが,

お恥ずかしながら初皇居です.

正確には外側から眺めただけだったのですが,

こんなに広いお堀だったとは
 

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東京の中には,時々驚く程緑あふれる場所があったりして驚くのですが,

ここはその中でも最たるものでした.
 

青空と湖,緑,そしてビル群のコンビネーションに思わずパシャリ.
 

などという,アーチスト気取りなことをしてみたのでした.
 

今年も残り二ヶ月になりましたが,

その間にタイ,沖縄,神奈川,東京と忙しく飛びまわることになりそうです.
 

全力で駆け抜けますよ

 


東北調査(番外編②)

 東北調査オフショット集第二弾



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調査中に月食に遭遇しました

白浜カメラ部は早速撮影

本当に綺麗な月食でしたよ.
 

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船上(戦場)で発見した工夫.

清水を常にドレッジの巻き上げロープに供給するシステム.

ホースとシャワーヘッドがあれば簡単にできます
 

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研究員の工夫シリーズ.

山名さんの撮影システムに驚かされました.

これなら影ができません
 

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Yamana Solutionに漬けられたナマコ達.

こうして適切に標本になったナマコが,学術的に貢献するのです.
 

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調査の途中でみんなで食べたわかめソフトクリーム.

いやあ,今思い出してもほんとに楽しかったです.

またこのメンツで東北調査に行きたいものです
 

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小川旅館のメシシリーズ.

焼き魚,

豚肉の生姜焼き,

ホタテのグラタン,

酢の物,

漬物...
 

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ホタテの焼き物,

刺身,

酢の物,

サケのホイル焼き,

たくあん,

などなど...
 

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春巻き,

秋刀魚焼き,

おでん,

鍋,ホタテ焼き,刺身,...



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極めつけはこれ.

ブリの照り焼き,イカの丸焼き,

刺身三点,吸い物,そしてカレー
 

いずれも素晴らしく美味しく,本当に満たされた一週間でした
 

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帰りの電車内.

最終的には,みんなでとても仲良くなりました

こんなに楽しい調査もなかなかなかったです.
 

みなさん,本当にありがとうございました

また絶対来ます
 



 


東北調査(番外編①)

長いこと記事にしてきた東北調査ですが,

最後にオフショット集で締めにしましょう
 

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小川旅館の入り口.
 

左手が玄関で目の前にカウンターがあります.

調査で体を冷やして戻ってくると,

いつもマスターが温かく迎えてくださいました.
 

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大槌沿岸センターの設備を見学させてもらいました.

リフォームが進んだ分析室.遠心機などが一通りそろっており,

材料がそろえば分子実験もできそうでした.
 

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謎の黄色い扉を発見.

結局最後まで開かずの扉でした.
 

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思わず配管の構造を調べだす.山名さん.

もはや業者さんのようでした
 

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震災の爪痕も,まだまだ残っていました.
 

私が2009年に訪問した際にお世話になった宿泊棟はまだ復旧していませんでした.

白ペンキで書かれた3/18の文字は,おそらく捜索隊の残したものでしょう.
 

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未復旧の階を見せてもらいました.

ほとんど何も残っていない部屋ばかりです.
 

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窓ガラスも割れており,屋外状態のままです.
 

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壊れた配電盤.
 

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ここはミーティングルームだったらしく,

スクリーンはまだ生きていました.
 

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玄関も今は見る影がありません.

確か以前は水槽等があったはずですが.
 

エレベーターの扉.

最初は津波で変形したのかと思ったのですが,

捜索隊がこじ開けたのかもしれませんね.
 

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天井に巡らされた配水管も今は使われていません.

それなりに価値があるものなのに,もったいないです.
 

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個人的に一番印象に残った景色.
 

この写真,左側が海になりますが,この鉄階段は,

その海側に向かって強い力がかかったように見えます.

実は津波の引き戻しの際に,津波とともに流されてきた物の圧力で,

このように海側に向かってまがっている鉄製の建造物が多いとのことでした.
 

まさに,百聞は一見にしかずです.

フィールド調査中も,このような津波の影響を目の当たりにすることができ,

まだまだ復興中であるという現実を身に刻むことができました.
 

続く


東北調査⑨

調査を終えた一向.

調査の最終日と言えば...
 

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そう
 

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打ち上げ 
 

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終始お世話をしてくださった広瀬さんと共に,

東北の焼肉に舌鼓を打ちました
 

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肉を喰らいまくれ

小川旅館の食事ももちろん美味しかったのですが,

焼肉には不思議な魅力がありますよね.



 
 

こうして,東北最後の夜は,意外にもで更けていきましたとさ.


 

 

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こうして一週間にわたる東北調査は幕を閉じました.
 

出発の朝,小川旅館のマスターと調査メンバーでパシャリ.
 

お忙しい中,写真撮影に応じてくださいました.

最後の最後までお土産を渡してくれたり,

帰りが遅くなった時はわざわざ外まで出迎えてくださったり,

本当に心温まる歓待を受けました.
 

調査の半ばくらいには絶対にマスターと一緒に記念撮影を撮ろう

と皆で誓いあっていたくらいでした.
 

次に大槌に来る時も絶対小川旅館です.

っていうかみなさんも,小川旅館で決まりです


 

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コチラは,朝ごはんの時に作ってくれたドーナツを,

何と復路のおやつ用にたくさん持たせてくれました

小川旅館の温かい心遣いに,

ほんとに最後の最後までお世話になってしまいました
 

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釜石から新花巻まではローカル線の旅.
 

往路ではもう暗くなっていたので気づきませんでしたが,

この釜石線は銀河ドリームラインとも呼ばれていて,

釜石線の前身が宮沢賢治の銀河鉄道の夜のモデルと言われている事に因み,

各駅に作品中でよく使われているエスペラント語の別名がつけられているそうです.
 

こちらの宮守駅には

「Galaksia Kajo(ガラクシア カーヨ)」という別名がつけられていました.
 

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途中,銀河ドリームラインの看板に書かれていた図の中に...

カシパン

...ここまで来ると職業病ですねbr] 

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新花巻から新幹線に乗り換え.

のどかな田園風景も見納めです.
 

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新花巻で購入した釜飯弁当と一緒に,

風景を楽しみます.
 

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東京まで,徳田博士,太田博士と一緒に,

新幹線でのんびり移動しました.

(電車の時間が合わなかった山名さんは釜石でお別れでした)

本当に楽しい調査でした.
 

お世話になった広瀬先生をはじめ,

東京大学国際沿岸海洋研究センターの皆様,

小川旅館のマスター並びにスタッフの皆様,

そして調査に同行してくださった徳田さん,山名さん,太田さん,そして千徳さんに,
 

心から感謝を申し上げます.
 

本当にありがとうございました


東北調査⑧

気付けばこのレポートも第8弾になりました.
 

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ドレッジで採れたサンプルを,各自でさばきます
 

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篩などを使って,泥などの底質を取り除きました
 

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とはいってもこの状態.この中からそれぞれの方法で研究対象を探し出します.
 

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千徳・徳田ペアは微小なサンゴを取り出すため,

白いバットに少しずつとり,肉眼で注意深く探し出します.
 

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太田さんはさらに小さなウミクワガタを採集するため,

顕微鏡下での作業になります.

彼は砂だけでなく,メイオベントス採集で行われる,

洗い出しのサンプルもみなくてはならないので,

かなりの作業量になります.
 

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コチラは山名さんのナマコの作業.

タッパーの中の麻酔液にしばらくナマコを浸します.

基本肉眼で見えるため,細かい作業は必要ありませんが,

研究に耐える標本にするためには注意深い麻酔が必要不可欠で,

こちらもかなりの集中力を要します.
 

ちなみに,この麻酔液は山名さんが考案されたらしく,

メントールとエタノールがいい感じに配合された水溶液です.

人呼んで「Yamana Solution
 

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廣瀬先生も作業中.
 

大槌湾のガイドブックづくりのための生物の写真を集めておられるそう.

勿論,ご専門のコケムシもたくさん採れていました
 

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一見いなさそうに見えても,時間が経つと生きているものが何らかの動きをおこして

自ら這い出てくる場合があります.
 

徳田博士,千徳博士の対象でも生きているものが見つかったのでしょうか?
 
 

そうこうしているうちに,全日程の調査を終えました

が,皆さんが持ち込んだ調査用の荷物が重く,

一回まで運ぶのは至難の業...
 

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そこで,広瀬さんがクレーンを駆使して荷物を降ろしてくださいました
 

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おおー!大きな籠に入った荷物が,ゆっくりとつりさげられます

 

 

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下から激写!とっても楽におろすことができました

クレーンを操作してくださった廣瀬先生,ありがとうございました
 

 

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 廣瀬先生のお車を借りて,ヤマトに荷物を運ぶことができました

何から何まで本当に感謝です
 

 
 

こうして,一週間にわたる東北調査は終わりを告げました.
 

そして残るは...
 

続く

 


東北調査⑦

 

磯採集とか化石調査とかいろいろしてきましたが

この東北調査の真の目的は

ドレッジ採集なんです
 

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台風の影響もありましたが,ついに最高のコンディションが訪れました



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徳田博士と千徳博士も準備万端

7:00から集合して,たくさんのポイントをめぐります
 

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船着場までトラックで移動.

4人の技官さんがとてもテキパキと準備を手伝ってくださいました
 

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救命胴衣を着て準備万端

廣瀬先生も同乗してくださいました
 

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こちらが沿岸センターの調査船「弥生」です.

実は震災で流されてしまった旧弥生は結局発見されず,

この新型弥生はごくごく最近建造されました.
 

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こちらが船尾...む,なんか見たことある

瀬戸臨海のヤンチナとそっくりです
 

それもその筈,実はヤンチナと弥生は同じ設計図を元に作られているそうです

兄弟船ですね
 

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CTDも搭載
 

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こちらが弥生で使われているドレッジです.
 

瀬戸臨海で使っているものはもっと金属部分が多いのですが,

こちらは網部分が多くなっています.
 

あまり岩場などは曳けないのですが,

砂地や泥地などで効果を発揮する作りです.
 

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準備も整い,早速出港

ひょうたん島をお沖から眺めると,よりひょうたんです
 

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ご覧下さいこの穏やかな水面

待った甲斐があるというものです
 

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海底地形をリアルタイムで3D構築しています.

なんというテクノロジーだ...
 

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ハイテク機器にキャッキャしているうちに,ステーションに着きました
 

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基本的にこちらが手を出さずとも,技官さんが全てをやってくださいます

乗船調査は,船によってルールが違うので面白いです.
 

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深海から帰ってきたドレッジ

泥を吹き出しているのは,たくさん採れた証拠です
 

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ドサーッ

ドレッジの実力発揮です
 

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いろいろ採れていそうですねー.

早速海綿が見えています
 

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とりあえず目に見えるものは船上で分けちゃいましょう
 

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この日は結局9地点も曳いてもらいました
 

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持ち帰ったサンプルを,陸上でより分け中.

果たしていいものは採れたかな?
 

続く


東北調査⑥

東北調査の続きです
 

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波が落ち着いてきたので,

センターから見えるひょうたん島で採集を行ってみる事にしました
 

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遠目にはポストのような灯台も,近くで見るとなかなか巨大です.
 

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ここでも凌君のカサガイがたくさん採れましたよ

しかしクモヒトデは採れず!残念!
 

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そして,一同はとある海岸に来てみました.
 

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この転石帯に何があるかというと... 
 

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一見何の変哲もない岩ですが,

よく見てみると... 
 

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石に埋もれて白い何かが見えます 
 

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 実はコレ,ウミユリの化石です
 

 ウミユリは有茎類と呼ばれるように長い茎部を持ちますが,

この写真に見えているのは,その茎の断片です.
 

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コチラは断片の断面ですね.

しっかり星形で,五放射であることが見て取れます.


 

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サンゴの化石もありました

ううむ,確かにこれはサンゴですね.

中生代の地層ということですが,実によく保存されています.
 

ということで,とてもためになる化石観察調査となりました
 

続く.


東北調査⑤

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お昼休みを利用して研究紹介を行いました

自立型のスクリーンとプロジェクターです
 

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オサレにランチョン形式です.

美味しいお弁当がワンコイン価格。大槌の食は最高ですよ
 

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徳田さんの研究紹介.

古生物学的な手法を基礎にして,分子系統,飼育等を組み合わせて,

単体サンゴの底質環境への適応を調べた興味深いお話でした.

最近古生物の分野に触れるようになって思うのは,

古生物学と(現生の)分類学の境界が薄くなってきているということです.

今後もこの動向に注視する必要があるかもしれません.
 

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山名さんのお話.

現在の博物館でのお仕事の紹介と,学位を取られたときの水産関係の研究紹介でした.

主にナマコの種苗などに関する話でしたが,

普段は聞けないような水産の裏話なども聞けて非常に新鮮でした
 

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現在琵琶湖博物館に籍を置いている太田さんは,

博物館のお仕事に興味を持たれたようです.

活発な議論が交わされるアカデミックなお昼でした.
 

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食後は遠方にもうひとサンプリング

こんな砂浜や...
 

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防波堤跡地,
 

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公園跡地の転石帯でサンプリングを行いました
 

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段々潮が高くなってきて,こんな場面も

油断すると長靴に水が入ってしまうのです.
 

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しかしそこは頼りになる徳田さん

胴長の威力は半端じゃありません.
 

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カモシカ?の骨とマヒトデのツーショット

マヒトデは日本沿岸に最も普通に見られるヒトデの一種ですが,

白浜周辺では見られません.ちょっと気になったので撮影してみました.

※マヒトデはこの後,海に帰してあげました.
 

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そして,この日の夕飯は広瀬先生も参戦

マスターの愛の飯に挑戦です
 

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この日のメニューはこちら.
 

勿論この他にスープや餃子が付いてきます.

マスターの愛はこの日も健在でした.

 
 

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食後は広瀬先生の研究紹介

先生はコケムシの専門家で,最近ではその近傍のグループを含んで,

触手冠動物という大きなグループを研究対象とされています.
 

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やはり同じような骨格を持つサンゴと共通する部分があるらしく,

徳田さんも興味津々でした
 

続く


東北調査④

東北調査開始二日目.
 

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ご覧くださいこの台風一過の秋晴れ
 

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今日は磯採集です
 

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センター前のがれき場.

石の隙間に生息環境ができ,

他の場所に比べて生物が多くなっています.
 

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それぞれが専門の生き物を追いかけます.

太田さんは等脚類探し.陸上のワラジムシなどを探しています.
 

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山名さんはひたすらナマコ探し

場所にもよりますが,転石の下などに隠れている種が多いため,

石をひっくり返したり,

砂を掘るとぽろっと出てきます.
 

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千徳博士の単体サンゴや ...
 

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私のクモヒトデは,なかなかこういう場所では採れません.

(一応探しましたが,いませんでした)
 

そこで...
 

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同じくターゲット(単体サンゴ)がいない徳田さんを巻き込んで,

M2の凌君に頼まれたカサガイ探しを行いました!
 

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台風のうねりが残るなか,胴長を装着した徳田さんは,

果敢に深場まで攻め入ってくれました
 

おかげで,たくさんのカサガイ(コガモガイ)が採れました

後日談ですが,なかなかいいものが採れたようですよ
 

皆さんにもそれなりに成果があったようです
 

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今回の注目生物.なぜか,海岸に陸生のコウガイビルがいました.

うーむ,近くの森から迷い込んできたのか,不思議です.
 

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「ついでにひょうたん島の方にも行っちゃおうぜ」
 

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さすがにまだ波が高くてダメでした
 

続く.


東北調査③

大槌調査二日目

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本調査の本拠地となる東京大学の大槌国際沿岸センターです.

震災からはや3年が経過しておりますが,実は未復旧な部分もあり,

現在は3階のみが使われています.

このあたりはまた別の機会にご紹介したいと思います.
 

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ですが,現役の階はとっても綺麗です

こちらは外来研究者の居室.

右奥にいらっしゃるのが,沿岸センターの広瀬先生です.

調査の受入先となってくださいました
 

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こちらはサンプル処理ができる実験室.
 

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流しにずらっと並んだポリ瓶

前日に,広瀬先生が片づけてくださったそうです.
 

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事前送付した調査道具を広げて早速準備を進めますが...
 

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台風の影響でこんな天気.

さすがに船は出せません.
 

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ということでみんなでデスクワーク

なんとWiFi完備で,プリンターまで使えます

大変快適でした
 

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嵐はさらに激しさを増します.

画像右上の島は,

なんとひょっこりひょうたん島のモデルです
 

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デスクワークに疲れてきたころ,

広瀬先生が,底質のサンプルをお見せくださいました

前回のドレッジ調査で得られた底砂だそう.
 

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一気に目の色を変えてソーティング(生物の選り分け)を始める生物屋たち.

砂の中にも様々な生物が潜んでいるのです.
 

テヅルモヅルの骨片がたくさん得られました
 
 
 
 

ということで,調査への期待に胸を膨らませながら,一日目は終わりました.
 
 
 
 

そして,いよいよ夕方...
 
 
 
 

帰路に待ち受ける,宿泊先の「小川旅館」.
 
 
 
 

この旅館随一の特徴...それは...
 
 
 
 

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この豪華絢爛な食事です

一品一品がメイン級のおかずが,
 

多い時には10皿近く食卓に並び,
 

ごはんはおひつ(勿論おかわり自由)
 

食事の途中で必ず餃子(肉ではちきれんばかり)

そして何より,すべてが超美味しい 
 
 
 

海だけでなく,食との戦いの一週間が幕を開けたのでした.

毎回が,満腹の限界への挑戦です
 

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完食後メンバーの様子.
 

小川旅館のマスター

(敬愛を込めてこう呼ばせていただいていました)

の愛でお腹いっぱいになり,

しばらく動けませんでした
 

続く.

 


東北調査②

東北調査のレポートです
 

台風が迫る中,ある勢力が各地から東北に集結しました.
 

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東京駅で白浜の勢力(岡西・千徳)と鳥取の勢力(徳田さん)が合流.

一路釜石へ
 

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まずは新幹線で三時間.

腹が減っては戦はできぬ

新幹線の出発時間まで時間がなかったので,

並び係,食事係などに分かれました.
 

食事係の徳田さんが調達してくださったタイ料理のおいしかったこと

ありがとうございました
 

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ちなみに,なんとこの日は徳田さんの誕生日



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千徳博士の手作りプレゼントが手渡されます.



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おお,これはおむすび丸

仙台で買っていたのはこのためだったのですね



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そしてなんと手作りクッキー

これはイチョウではありません.

徳田博士の研究対象のセンスガイ(単体サンゴ)です

ちなみに,徳田さんは千徳博士の同じ研究室の先輩です.
 

好みを知り尽くしていますね



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そして
 
 
 

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新花巻に到着
 
 
 
 

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ここから在来線に乗り換えです.

単線の線路...高知の高校生時代を思い出します.
 

そんなこんなで,さらに二時間電車に揺られ...
 

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無事に大槌の宿にたどり着きました
 

岡西政典(京大瀬戸臨海:クモヒトデ)

千徳明日香(京大瀬戸臨海:サンゴ)

徳田悠希(鳥取県博:サンゴ)

山名裕介(和歌山県博:ナマコ)

太田悠造(琵琶湖博物館:ウミクワガタ)
 

大槌の海洋生物を調べつくさんとする,新進気鋭のメンバーです.
 

 
 
 
 

続く.


大阪大学臨海実習⑦

いよいよ阪大の実習も終わりました

後は楽しい打ち上げを残すのみ
 

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西田先生を中心に場が盛り上がります.

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花火が始まりました
 

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 「ダンブ○ドア!」

 某有名映画のシーンを再現らしいです
 

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 西田先生を囲って,まるで儀式のようです
 

 
 
 
 

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 皆さん,いい笑顔ですね
 

ふと自分が学部生のころ,

長い夏休みに時間を持て余し気味だったことを思い出しました 


それに比べ,自然環境に囲まれた現場で,

大いに科学を学び,大いに遊んだ彼らは

何と有意義な夏休みを過ごしたことでしょうか.

胸を張って後期を迎えてください
 

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 翌日,きちんと朝から掃除です
 

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 自分たちが使った食器も,きっちりもとに戻しましょう
 

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 宿泊棟をピカピカに掃除してくれました
 

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 恒例のウミウシフィギュアの謹呈と...
 

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 アンケート集計です
 

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そして締めの挨拶.

皆さん,本当にお疲れ様でした
 
 
 
 

そして,この実習を最後に,瀬戸臨海の今年の大学実習は終わりです.

これでしばらくは実習はありません.
 

お酒の学問の秋の到来です
 

色々とやりたいことが溜まっているので,少しずつ消化していきます


大阪大学臨海実習⑥

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一番手はフナムシの行動実験の発表
 

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フナムシのジグザグ行動の検証ですが,

曲がり角にぶつかった際,

初めに左右の触覚どちらかが当たったのと反対の方向に曲がるのでは?

という仮説のもと,実証に取り組んでくれました.
 

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「触覚に注目した実験は初めてだ」

先生方からも意見が飛び交います.
 

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フナムシの行動実験二つ目です.

この班では,明暗が行動に及ぼす影響に注目しており,

迷路にカバーを掛けてみるなどのユニークな実験に取り組んでいました.
 

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「それを検証するためには,他にどんな実験をすればいいと思う?」

学生の意見を引き出そうとする質問です.
 

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お次はpHがウニの受精に与える影響に関しての実験です.
 

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受精卵から,精子を誘引する物質(彼らは「卵エキス」と読んでいた)

が分泌されており,その物質の影響が大きいのではないかということを検証しようとしていました.

こちらも非常にユニークな着眼点でした.
 

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次は巻貝の生理学実験です.
 

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色々な塩の組成で巻貝の出殼反応を試しましたが,

どの塩の組み合わせが本当に巻貝に認知されているのかが詰めきれなかったようです.
 

このような化学的な実験は,微量な化学物質の差で実験結果が変わってしまいます.

そのような指摘にも耐えうる高精度な実験を行ってくれました
 

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締めは巻貝の出殼反応第二弾です.
 

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普通,この実験は巻貝の反応について,殻から出て動き回る,

という行動をポジティブな反応のMaxとするのですが,

彼はそのまま観察していると,突っついても動かなくなる

(「馬鹿になる」と表現されていました)ことを見出しました.
 

実は今回実験に使った塩化マグネシウムは海産無脊椎動物の麻酔薬によく使われています.

彼が見出したこの馬鹿になる反応は,

まさに塩化マグネシウム溶液に漬けた時によく現れる傾向が出ていました.
 

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目の付け所は面白かったのですが,

実験方法の詰に甘い部分があり,西田先生から指導が入っていました.
 

自由課題実習の醍醐味は,

多様な自然環境の中から興味深い題材を発掘することにも意義はありますが,

それ以上に,自分が選んだ課題をいかに科学的に検証していくか,

という方法を学んでもらえるところに大きな意義があります.
 

その指導を行うためには,

普段の研究生活の中で常に科学的な思考を養っていかなくてはならないのだということを,

私たちも学ばせていただきました.
 

当たり前の事ですが,日々の雑務にも追われつつも,

この感覚をキープしなくていはいけませんね.

ちなみに,16:00から発表をはじめて,終了したのは19:00でした

みなさん本当にお疲れ様でした
 
 
 
 
 
 

 


大阪大学臨海実習⑤

阪大臨海実習もいよいよ佳境に突入
 

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後半は生理学・発生学実習.担当ボスの西田先生です.

ホヤを主な材料としておられる,発生学の大御所です.

ウェブページはコチラ↓

http://www.bio.sci.osaka-u.ac.jp/bio_web/lab_page/nishida/index-j.html
 
 

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この実習では,
 

「フナムシの行動」

「ウニの受精におけるpHの影響」

「巻貝の出殼反応」
 

という三つのテーマから班でそれぞれ1つを選び,

二日間にかけて実験を行ってもらいます.
 

簡単な目的や実験手法だけはテキストに明示していますが,

そのあとは実験から得られた結果を考察し,仮説を立て,

それをまた実験で検証していく...

というサイクルを,自分自身で行ってもらい,

科学的検証法を体得してもらうのが目的です.
 

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フナムシ班の実験材料収集.

これからフナムシを獲りまくるのだ
 

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やや潮が高いが頑張れ
 

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ちなみに,網だけでなくホウキもフナムシ採集のための立派な武器です.

岩の隙間に潜むフナムシをこのホウキでサッと払い,

下に構えたバケツに落とすという戦法です.
 

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こちらは巻貝の出殼反応実験.

まずは様々なイオン組成の水溶液を用意し...
 

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あらかじめ採集しておいた巻貝を浸し,

どのような反応をするかを観察します.
 

大きく分けて,殻からでる,殻の中に引っ込む,とかいった反応がありますが,

このような結果を水溶液の組成,実際の生態をあわせて考察し,

彼らが自然状況下でどのような塩に反応しているのかを調べます.
 

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巻貝を大量に使うため,場合によっては追加採集も行わなくてはなりません
 

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こちらはウニの受精をpHの関係を調べる実験.
 

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新調したpHメーターが活躍中

様々なpHの水溶液を作るのはそれほど難しくないのですが,
 

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このように受精に用いる配偶子を何度もウニから得なければならず,

作業量が多くなる実験です.
 

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こちらは,阪大留学生の実習でも行っていたフナムシ用の迷路作りですね.
 

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結果を元に新たな実験系を自分でデザインするため,

多様な形の迷路が作られます

学生の工夫が見られるので,この迷路をみるだけでもなかなか楽しめます.
 

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さて,いよいよ研究成果の発表会です

まずは発表順決め
 

ジャンケン,
 

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ホイ!
 

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順番が決まったようです

さあ,いよいよ今年最後の大学実習の発表会が行なわれますよ


大阪大学臨海実習④

なまこの骨片の観察方法について

解説致しましょう
 
 
 
 

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材料:
 

なまこ
ハサミ
スライドグラス
カバーグラス
キッチンハイター

顕微鏡

以上 
 

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まずはなまこの体表の皮を
 

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このように切り取り
 

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スライドグラスとカバーグラスでサンドイッチ

(この時,指の腹などで軽く押してやるとなおgood)
 

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生物顕微鏡で観察
 

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わかりにくいですね


 

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5倍希釈のハイターに少し漬けてやり,皮膚を溶かします

(スライドグラスとカバーグラスの隙間に注入してもOK)
 

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皮膚が溶けて,炭酸カルシウムの骨片が見えました
 

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非常に小さいのですが,かなりはっきりと形が決まっています.

なまこでは,この骨片の形を見て分類を行っています.
 

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お次はウニの解剖

ナガウニを求める長蛇の列.
 

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皆真剣に取り組んでいます.
 

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まずはハサミで棘を短く刈りましょう.
 

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そしてピンセットで刺を抜き...
 

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歯ブラシで表皮を削り取ります.
 

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ヤスリで赤道面上の殻を削る

すると...
 

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パカ 
 

っと割れて,中の様子が観察できます.


 

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上手くわると,消化管などが繋がった様子が観察できます.

ちなみに,右側のクリーム色の部分が生殖巣(精巣かな)で,

右側の真ん中の白い丸い物体が,アリストテレスのランタンとも言われるウニの口器です.

そのランタンから伸びている黒い筋状のものが,消化管ですね.

顕微鏡で観察すれば,このランタンの周りの水管系の配置などが詳しく観察できます.
 

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おや,突如実習室に見慣れた顔が...
 

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モッチーです!なんともっちーが連休を利用して瀬戸臨海に遊びに来ていました

既に元師匠の宮崎先生と一杯飲んできた模様.

カメラを向けるとポージングするところは相変わらずでした

福岡で元気に仕事に取り組んでいるそうです
 

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そんなこんなで,実習の前半は無事終了しました.

後半開始した学生たちに挨拶する古谷先生.
 

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TAの奥田さん,鈴木さんとともに帰阪されました.
 

おつかれさまでした!
 

続く.


大阪大学臨海実習③

 

ウニの発生の合間に,磯に出ました.

TAの中島さんのやる気がここでも発揮されます
 

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天気にも恵まれました
 

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中島さんは海からの遊撃部隊.

いいものを捕まえてきてください
 

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おや,何をしているのでしょう?
 

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ここぞとばかりに記念写真でした
 

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この日はやや潮が高め.
 

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いつもは簡単に渡れる場所も,足場に気を付けないと到達困難
 

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やっとたどり着きました.

この付近は,番所崎の最も突き出た部分で,

外洋性の生き物もちらほら見られます.
 

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そのうちの一種,トゲウミトサカ.

八放サンゴと呼ばれる,硬い骨格を持たないいわゆるソフトコーラルです.

中島さんが水中で撮影してくれました!
 

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遊撃部隊のお手柄

手に持っているのはオオウミシダです

中島さんは,なんとウミシダの研究に興味があるそうです.

未来の棘皮研究者ですね
 

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本当に天気がいい!塔島と青空がいいバランスで景色を作っています
 

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思わず水切りをしてしまいますね
 

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とあるタイドプールに,イソスジエビの群集を発見
 

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カメラに近づいてきました

好奇心旺盛ですね.
 

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タイドプールにはいろんな生き物が潜んでいます.

残念ながらこの画面には全ては映っていないのですが,

原始的と言われるものから高等と言われるものまで,

様々な生物の行動や,繁殖生態が勉強できたようです.
 

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硬い地盤にポツポツ開けられた穴.

これは人工物ではなく,少しの隙間に溜まった石などが,

波の作用で隙間の表面を削りながらぐるぐる回ることで,

どんどんと大きなったものがこの穴になったそうです.
 

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そんなこんなの楽しい磯観察でした
 

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潮が高くなってきて,南浜経由では帰れなくなってしまいました
 

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心配ご無用,そんなときは番所山公園から実験所に帰ってこられます.
 

今年からリニューアルした番所山講演には見所いっぱいです.

秋の行楽に,是非とも訪れられてみては?
 

そして水族館にも訪れられてみては?

続く


大阪大学臨海実習②

   東北の調査が無事おわりました
 

台風18,19号の影響下の絶妙なスケジューリングでした.
 

おそらく一日スケジュールがズレていれば,大変なことになっていたでしょう.
 

それなりに忙しく,ブログ更新が滞ってしまいましたが,

少しずつ記事にしていきます
 

ということでまずは阪大実習レポートの二日目です.
 

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畠島のお次はウニの発生実習
 

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TAの鈴木さんによるデモンストレーションの後...
 

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早速実践

濾過海水に長蛇の列ができているレアな瞬間をとらえました
 

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レッツ発生実験
 

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産むか産まないか,実験結果が可視的なため,

みんなの目も真剣です
 

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真剣なあまり表情に気を配れない様子
 

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「ああ...」
 

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「なんてことだ...」
 

妙な性比の偏りがあり,女子が使ったウニはオス,

男子が使ったウニはほとんどがメスだったのですが,

顔を覆っている彼だけが,オスを選んでしましました.
 

女子「アンタはこっち側やね」  
 

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モニター右上の方の未受精卵に,

毛のようなものが生えているのがおわかりでしょうか?

おそらくウニの体内に寄生している原生生物だそうです.
 

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オスが足りないということで,

急遽TAさんも発生にチャレンジ
 

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しっかりオスを引き当てたようです
 

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阪大では,伝統的にオスだけは解剖して精巣を取り出します.
 

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このように,精巣を冷やしておけばかなり精子が長持ちします.
 

ピンセットの先で精巣をチョンと触れば,

受精に十分な精子が採れるという仕組みです.
 

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実習頻出項目をラミネートしておく工夫に,個人的に関心しました.
 

各校には,積み重ねてきた経験に裏打ちされた工夫がありますね.

勉強になります
 

続く


大阪大学臨海実習

9月25日~30日にかけて,

大阪大学の臨海実習が開催されました
 

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磯採集の講師は久保田先生
 

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畠島での熱い生物解説です
 

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TAさんがドライスーツでやる気まんまんです

彼は,去年も大阪大学の実習で瀬戸に来ていた中島くんです.

過去の臨海実習で出会った学生が,

瀬戸に再訪してくれると,なんだか嬉しくなります.
 

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帰ったあとは,プランクトン観察です.
 

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河村さんが,夜中に集魚灯を仕掛けてくださいました
 

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集魚灯の周りを網ですくって,

昼間は見られない生き物がたくさん見られました
 

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本実習は二部構成になっており,前半では系統部類学の古屋先生のチームが,

後半では発生学の西田先生のチームが担当されます.

こちらは古屋先生の下で学位を取得された,

イタチムシ(腹毛動物)を研究されている鈴木さん.
 

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美味しいイカ焼きをこしらえてくださいました
 

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乾杯!

 

この夏最後の実習がはじまりました


大阪大学(留学生)臨海実習⑥

 最後の晩餐(BBQ)開始
 

「我々はバーベキューに対する最大限の準備をしてきた」

とのLukeさんのお言葉通り,
 

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大変豪勢なBBQ大会が催されましたよ
 

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ソーセージドッグ
 

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ネギ、豚肉、チーズ、焼き肉のタレを和えたスペシャル料理
 

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完璧なたこ焼きセット
 

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Luke先生による完全な采配
 

おいしいBBQとたこ焼きでおなか一杯になりましたとさ。
 

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よく晴れた一夜明けの朝。

みなさん大阪に帰ります。
 

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最後にウミウシフィギュアのお土産を渡します
 

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お別れのバスがまいりました。
 

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みなさん、本当にお疲れ様でした
 
 
 
 
 
 


大阪大学(留学生)臨海実習④

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みなさん,これ
 

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なんだと思いますか?
 

答えは彼らフナムシの行動実験に使う迷路です
 

フナムシは甲殻亜門の等脚類に属しますが,

この仲間には行動学の実験によく使われている者がいます.
 

それはダンゴムシです.
 

ダンゴムシは,曲がり角だらけの迷路を進ませると,あるT字路にあたった時,

前にあたった方向とは反対方向に進む,すなわちジグザグ行動をとることが,

様々な実験から明らかにされています.
 

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そこで,その辺の海岸にわんさかいるダンゴムシの親戚のフナムシを捕まえ,

このようなアルミホイルで作った迷路を進ませることで,ジグザグ行動の有無や,

あったとしてその行動学的な意義を解明しようという実験です.
 

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講師はClement先生です
 

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まずはサンプルを取らねば話になりません.

北浜のすぐそばの岩礁地帯が,フナムシの恰好の採集場所です
 

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ふふふ,なかなか生きのいいのが採れました
 

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 入口からフナムシを走らせます.
 

ダンゴムシの場合はどちらかの足が疲れてしまわないために,

ジグザグに走るという考察がなされているそうですが,

フナムシではどうでしょうか?
 

外敵(危険)からより遠く逃げるためと考えることもできます.

果たしてどんな結果が出たのでしょうか?
 

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 夜はデータベースの更新作業です.

多毛類の同定に耐える写真(頭部を含む)を撮るために,

顕微鏡に繋いだカメラで頑張りますが...
 

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動きまくるせいで...
 

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なかなかうまく撮れません
 

自然相手の難しさですね.

※このあとスタッフから麻酔(MgCl2)が提案され,無事撮影できました.
 
 
 

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先生方も頑張ります.コケムシの種類がわからない...

どんなに図鑑を探しても同定できませんでした.

こんな動物も探せばいくらでも出てきます.
 

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棘皮班もせっせと同定&データベースへの入力に打ち込みます.
 

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おお,クモヒトデのデータを入力しています

これで白浜におけるクモヒトデの人類の知見が一歩前進しました
 

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 作業は夜遅くまで続きましたとさ.
 
 

続く.


大阪大学(留学生)臨海実習③

 

 

皆さんの努力の甲斐あって,畠島ではいろいろと珍しい生物が採れました

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ギンカクラゲ.
 

これで一個体かと思いきやなんと群体性のヒドロクラゲで,

真ん中の気胞体と呼ばれる部分に多数のポリプがぶら下っているのだそうです.

ちょっとボロボロになってしまっていますが,よくこんな小さなものを見つけましたね
 

甲殻類に挟まれて窮屈そうなカツオノエボシ.

触手が未熟なの失くしたのか,ほとんど気胞体の部分(烏帽子)しか残っていませんね.

猛毒のクラゲなので,触手には触れないよう注意
 

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 ガンガゼの撮影会. 
 

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畠島の次はウニの発生実習です
 

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さすがのムラサキウニさんもそろそろ生殖時期が終わりかけ.

ということで,ツマジロナガウニさんの出番です
 

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阪大の鈴木さんによる精子混入実験.

受精膜が上がるのを観察してもらいます.
 

未受精卵の表面に精子が到達すると,原形質膜と卵膜の間に空間(囲卵腔)ができ,

原形質膜の内側にある表層粒が爆発的に膨張し,

その内部にあった受精膜形成物質が囲卵腔に流れ込んで,

卵膜に内側から作用し,物理的にも化学的にも強固な受精膜が形成されるという仕組みです.
  
 

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ウニの精子を求める長蛇の列.

かつてこれほど(以下略
 

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実習課題は山積みです
 

お次はウニの解剖実習.まずトゲを鋏やピンセットで取り除いた後,

歯ブラシで丁寧に表皮を磨いてやります.
 

あまり知られていませんが,ウニやヒトデを含む棘皮動物は,

体の外側が必ず薄い皮でおおわれています.

そういう意味では,実は厳密にいうとウニのトゲなどは外骨格にも見えますが,

内骨格であるともいえるのです.
 

生物学辞典などを見ても,その辺りの決着は実はついていないそうです.
 

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丁寧に計測中.
 

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そして,ヤスリで赤道面を削って,横方向に開いてやると,

体内の構造がよく見えます.
 

時間がないときは鋏などで一気に割ってしまいますが,

ウニの内臓は殻の内部に裏打ちされているので,

それだと内臓を傷つける恐れがあります.
 

実はヤスリで外側から削ってやるのが,最もダメージが少なく内部形態を観察できる方法なのです.
 

続く.


大阪大学(留学生)臨海実習②

 阪大インターナショナルカレッジ臨海実習レポート 
 

 

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水族館見学の後,もう一度浜に向かいました. 
 

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やはり潮は高いです.

Luke先生もシュノーケリングで生き物を探しますが... 
 

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結果はこの写真が表しています.

タイトルは「黄昏」とでもしましょう
 

翌日は畠島です!たくさん生き物を採りましょう 
 

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夕方はウニの発生の予備講義.

山田先生による,ツマジロナガウニの発生の説明です. 
 

山田先生は,私の北大時代の講座の先輩にあたるそうです 
 

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その後はデータベース入力の準備.

この実習では,採集した生物のリストをデータベース化しており,

毎年の実習で成果がアップデートされていきます.  
 

Thorstenさんのデータべ―スはコチラ
 

現在200種以上が登録されています.
 

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さて翌日は畠島へ
 

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分室でいつもの畠島の説明.

今回は私が担当しました.
 

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海岸へGO!天気は抜群ですよ


 

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と思ったらやっぱり潮が高い

そもそも干潮が早朝なので,徐々に満ちいく中でのスタートとなりました.
 

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しかし彼らは潜るのです!潜れば潮はあまり関係ありません
 

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Luke先生が頑張ってナマコを採集してくださいました

Domo Arigato!
 

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空がもう秋色ですねー.
 

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磯観察終了後,一息つく指導側の面々.
 

   

対照的に迎船ギリギリまで水につかる学生たち.

(おや,Luke先生の姿も...)


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そうこうしているうちにお迎えが来ました.

さあ実験所に戻りましょう
 

続く.

 


大阪大学(留学生)臨海実習①

2014年9月16日~21日にかけて,

大阪大学インターナショナルカレッジの臨海実習が開催されました

全世界津々浦々から,7カ国(教員含む)の人々が集まりました.
 

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実習一日目は単なペーパーテストからスタートです.
 

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代表的な動物門の,現在の大系統の記述テストです

これをすらすら書いていく学生さん(一回生)たち.

暗記だとしても天晴です.
 

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そして久保田先生の磯観察講義開始

もう何度もこの講義を担当されているそうで,英語の授業もお手のものです.

大変勉強になります.
 

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北浜で磯観察の図.やや波が高かったのですが,

その甲斐あって漂着物がいろいろと流れ着いていました.

久保田先生もご満悦のご様子
 

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しかし,潮も高かった

いつもは番所崎を簡単に一周できるのですが,

「こりゃ全然だめだ」


 

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ということで,普段はあまり来ない実験所の北東部に来てみました.
 

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教員のHenrich先生が潜る

この実習では皆潜りまくります
 

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採集物の解説.教員のUeda-Sarson先生(右側手前)も興味津々です.
 

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お次は標本での動物の説明.
 

我々が整理した標本が活用されています

実は去年,標本瓶が劣化により危険な状態であることが判明したのがこの実習の時でした,

今年の冬に整備を行いました.
 

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水族館で,動物の系統関係の説明.

いつもながら良くできた系統樹です.
 

実習を通して動物のグループごとに班分けがされ,

最後に分類群ごとに研究発表を行ってもらいます.

白浜水族館には多種多様な海産無脊椎動物が飼育展示されていますので,

皆,自分の担当の分類群を一生懸命勉強していました.


 

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オニヒトデを撮影するタイ出身のPasin君.

実は彼は棘皮動物グループ(私が指導担当)の一員です.
 

インターナショナルな実習の幕開けです

 


京都大学臨海実習第二部+公開臨海実習⑦~オフショット集~

京大実習レポート最終話です
 

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最終日は恒例のBBQで打ち上げです

朝倉先生の乾杯のごあいさつ.
 

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海の幸も山の幸も食べつくせ
 

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ナーラさんのエジプトの手料理を堪能.
 

味覚が「美味しい」か「すごく美味しい」しかない私は

食レポが非常に苦手なのですが,

スパイスが効いていて酸味もあって美味しかったです.

(伝えきれなくて無念です)
 

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そして室内に移動して二次会(?)

打ち上げは夜遅くまで続きました.
 

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翌日はお掃除

お世話になった実習室を襲寺して帰りましょう
 

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朝倉先生の締めの挨拶.
 

動物学会などでは,近年発生進化学(エボデボ)や生態進化学(エコデボ)

と呼ばれる分野の研究発表が盛んです.
 

一方,「終った学問」という印象もある系統分類学ですが,

実際には多くの未記載種や学名の整理に,

まだまだやることが盛りだくさんの分野です.
 

それだけでなく,あらゆる分野の研究成果を全て形質として取り込めるという点で,

これからの発展性も見込める,やりがいのある分野だと私は感じています.

瀬戸臨海実験所は,そのような系統分類学を行っている,全国でも数少ない研究施設です.

興味のある学生は是非とも門戸をたたいてみてくださいね.
 

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最後に,ウミウシフィギュア+マグネットをお土産に持って帰ってもらいました.
 
 
 

というわけで
 
 
 
 

京大+公開臨海実習終了!

おつかれさまでした。