みなさん,これ
なんだと思いますか?
答えは彼らフナムシの行動実験に使う迷路です
フナムシは甲殻亜門の等脚類に属しますが,
この仲間には行動学の実験によく使われている者がいます.
それはダンゴムシです.
ダンゴムシは,曲がり角だらけの迷路を進ませると,あるT字路にあたった時,
前にあたった方向とは反対方向に進む,すなわちジグザグ行動をとることが,
様々な実験から明らかにされています.
そこで,その辺の海岸にわんさかいるダンゴムシの親戚のフナムシを捕まえ,
このようなアルミホイルで作った迷路を進ませることで,ジグザグ行動の有無や,
あったとしてその行動学的な意義を解明しようという実験です.
講師はClement先生です
まずはサンプルを取らねば話になりません.
北浜のすぐそばの岩礁地帯が,フナムシの恰好の採集場所です
ふふふ,なかなか生きのいいのが採れました
入口からフナムシを走らせます.
ダンゴムシの場合はどちらかの足が疲れてしまわないために,
ジグザグに走るという考察がなされているそうですが,
フナムシではどうでしょうか?
外敵(危険)からより遠く逃げるためと考えることもできます.
果たしてどんな結果が出たのでしょうか?
夜はデータベースの更新作業です.
多毛類の同定に耐える写真(頭部を含む)を撮るために,
顕微鏡に繋いだカメラで頑張りますが...
動きまくるせいで...
なかなかうまく撮れません
自然相手の難しさですね.
※このあとスタッフから麻酔(MgCl2)が提案され,無事撮影できました.
先生方も頑張ります.コケムシの種類がわからない...
どんなに図鑑を探しても同定できませんでした.
こんな動物も探せばいくらでも出てきます.
棘皮班もせっせと同定&データベースへの入力に打ち込みます.
おお,クモヒトデのデータを入力しています
これで白浜におけるクモヒトデの人類の知見が一歩前進しました
作業は夜遅くまで続きましたとさ.
続く.