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標本

深海生物テヅルモヅルの謎を追え!―正誤表―

2016年5月30日に東海大学出版より発売された,

フィールドの生物学シリーズ第20巻

「深海生物テヅルモヅルの謎を追え! 系統分類から進化を探る」の正誤表です.

 

P47 5行目: Von voyage !→Bon voyage !

P51 11行目: …たことがある→…たことがある

P231 10 行目: …科を一一種ずつ含んでいたので…→…科を種ずつ含んでいたので…(二という漢字が一一に誤変換されてしまったのかもしれません)

P243 15行目: …幾多の大学院生が排出されて…→…幾多の大学院生が輩出されて…

P266 11行目: …筆を置く…→…筆をく…

 

他にも間違いがありましたら,是非ご連絡ください.

更新:2016年5月30日.

深海生物テヅルモヅルの謎を追え!

本を出版することになりました.

「深海生物テヅルモヅルの謎を追え!―系統分類から進化を探る―」

というタイトルです.主に私の博士課程の時の研究をまとめつつ,

系統分類学やの紹介などた話です.5/30に発売です.Amazonなどでも既にポチれるようです↓

http://ur0.pw/tO4Q

興味のある方は是非手に取ってみてください.

以下,オフィシャルな情報です.
———————————————-
【書 名】

 深海生物テヅルモヅルの謎を追え!―系統分類から進化を探る―

【著者】

 岡西政典(茨城大学理学部助教)

【体 裁】

 B6判 299頁 並製

【定 価】

 2160円(税込)

【著者割引】

 1728円(税込)・尚、送料は400円 5冊以上の場合,送料小会負担でお送りします

【発 行】

 東海大学出版部

【発売日】

 2016年5月30日・発送は5月25日以降になります

【ISBN】

 ISBN978-4-486-02096-7
お支払方法 振込、MASTER・VISA CARDを但しカードの場合は、カード名義、カード番号、
有効期限をご連絡ください。 ご購入の場合はメ ールにて稲までご連絡ください

【内 容・目次】
珍しい生きもの好きすべての人へ : テヅルモヅルって何? クモヒトデって何? どんな
生きものか?  分類学を通して学ぶ。日本初のテヅルモヅルの本

目次
はじめに
第1章 系統分類学に出会う
1 北の地で
2 研究室に所属する
コラム・ジャンケン
3 分類学とは
コラム・「斜体」と「立体」
4 クモヒトデがしたいです
コラム・北大での研究対象選び
5 コピー機の前に立つ日々
コラム・何語であろうがいつであろうが
6 初めてのサンプリング
コラム・磯に採らえば……!
7 クモヒトデってどんな動物?
コラム・棘皮動物①
8 同定を試みる
コラム・様々な標本の作り方
9 Von voyage !
コラム・アネロン ニスキャップの思い出
10 師匠との出会い
コラム・ウミユリはいつ「生きた」化石になった?
11 クモヒトデを採りまくれ!
コラム・魚屋さん
12 院試と卒研を突破せよ
コラム・棘皮動物②

 第2章 テヅルモヅルを収集せよ
1 博物館に所属する
コラム・D‌Cを目指す?
2 孤独との戦い
コラム・「テヅルモヅル」ってどんな分類群?
3 一筋の光明
4 無限の荒野を行くのなら
コラム・新種はどこで誰のために発見される?
5 記載の果てで
コラム・査読
6 Describing man blues
コラム・新種と未記載種
7 「鑑定眼」が養われた?
コラム・チョッサー、ボウスン、ストーキー
8 少しずつサンプルが集まってきた
コラム・漁港巡り

 第3章 海外博物館調査
1 海外進出!
2 初めての海外調査
コラム・飛行機の中の紳士
3 国際学会+α
コラム・海外ではパスポートを!
4 再びオセアニアへ
コラム・ニュージーランドでの思い出
5 アメリカ再訪
コラム・時岡先生のお写真
6 ヨーロッパ周遊
コラム・守衛のおじさんとのやり取り
コラム・アムステルダムでの思い出

 第4章 ミクロとマクロから系統を再構築する
1 形態形質を精査せよ
コラム・新種?
2 分子系統解析に取り組む
3 初の実験成果
4 科レベルの記載
5 初めてのポスター賞
コラム・若手分類学者の集い

 第5章 系統・分類学から進化を探る
1 なんかないの?
2 学位を取得する
3 学位取得、その後
4 ポスドクを経て
5 系統分類学は楽しい?
6 クモヒトデの系統進化
7 X線でお見通し
8 キヌガサモヅルの分類
9 それでも、系統分類学!

 おわりに
謝辞
用語
引用文献
索引

———————————————-

二年ほど前から少しずつ執筆を始めていたのですが,

まさか本当に出版にこぎつけられるとは思っていませんでした.

それなりに,一般の人にもわかりやすい解説を入れたつもりですので,

系統分類学に興味がおありの方は,是非ともご覧になってみてください.


東大総合博物館

深海のサンプルは採れているのですが,

作業中の写真を撮り忘れていました.

そのうち,取り出したクモヒトデなどの写真をお見せしましょう.
 

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ということで,三崎の次に東大総合博物館にお邪魔しました.

佐々木先生(貝類研究をされています)のもとにお邪魔して,

色々と観察をさせてもらいました!
 

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標本庫も見せていただきました!

所狭しと標本が並べられています.

原則公開不可なので...雰囲気だけでもどうぞ! 
 

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こちらは,重井先生のウニコレクション

壁一面ウニ標本!圧巻です!
 

中には明治―大正時代の標本もみられました.

再び日の目を見る時を待っているのでしょうね.


クモヒトデの骨片観察法

クモヒトデを分類する際には,体の中の微小骨片の観察が必要になる時があります.

今日はその観察法をレクチャーいたしましょう.
 

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①まず時計皿に,観察したい部位を入れます.
 

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②ハイターを,
 

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③注入.
 

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③軟組織が泡を立てて溶け始めます.
 

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しばらく待つと,骨片が出てきました!
 

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④ピペットでハイターを取り除きます.

骨片を吸い込んでしまわないように注意.

ハイターは乾燥すると結晶化するため,観察の邪魔になります.
 

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そこで,⑤水ですすいでやります.

極力ハイターを取り除き,洗瓶で純粋を注入.
 

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⑥ピペットで水を吸い出す操作を2-3回繰り返します.
 

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⑦水分をなるべく取り除いた後は,乾燥するまで待ちます.

最後に,水の代わりにエタノールですすぐと乾燥が早くなります.
 

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ピンセットで,骨片を両面テープに張り付けて完成!

あとはSEMで観察するのみです!

 


VHX

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科博での作業を進めています!

こちらはデジタルマイクロスコープ,VHX2000.
 

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このように試料台にサンプルを入れ,

高精細な画像を様々な角度から撮影できたり,

リアルタイム深度合成ができちゃいます!
 

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のみならず,ボタン操作で簡単にSEM式撮影にも切り替えられる!

私は決してKEYENCEの回し者ではないのですが,本当に便利です.

精錬された操作性を誇っており,ストレスなく撮影ができます.
 

ガンガン作業が進みます!


つくば

 

出張で国立科学博物館(筑波)に来ております.
 

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日本には一体何種のキヌガサモヅルがいるのか?

その謎を解き明かすべく,片っ端から標本を観察するのです.

(もちろん拠点の仕事も兼ねています)
 

キヌガサモヅルの標本の乾かし中.

先日の記事の写真もそうですが,

乾燥させた方がクモヒトデの骨片の形ははっきり見えるのです.

 
 

とりあえず乾燥の仕込み(?)をして,

明日からは本格的な観察の開始です.

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一仕事終えた後の一杯.

これからしばらく,標本漬けの日々です!


標本整理③

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最近調査が多いので,サンプルがたまってきました.

少しずつ整理をしていかなくてはなりません.
 

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 現場でパッキングした標本はこのように,

ビニールパックに耐水紙とともに入れ,
 

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ポリ瓶にぎっしり詰めてあります.
 

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中身を取り出しまして,
 

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瓶に移します.
 

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なるべく中の保存液(基本はエタノール)が揮発しないよう,

我々はこの二重蓋の瓶を使っています.
 

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そしてエタノールを注ぐ!
 

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きっちり肩まで入れましょう.標本が小さいからと言ってけちると,

後で揮発量が分からなくなります.
 

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蓋を閉めて完成!

この状態で置いておけば,少なくとも何十年という単位で保つはずです.
 

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ラベルだけでなく,蓋にも識別番号などをつけておくとより効果的です.

例えば万が一中のラベルが無くなっていても,蓋の識別番号から情報を追うことができます.
 

また,最近はレーザープリンタで耐水紙に打ち出したラベルを使うことあありますが,

場合によっては文字がはがれてしまう事があります.
 

そのため,ラベルには必ず手書きで標本番号を書いておくとよいでしょう.

オーストラリアの博物館では,一度レーザープリンタから打ち出したラベルを,

オーブンで少し焼いて,文字を定着させるという技を使っていました.
 

標本の恒久的な保管のために,世界中で様々な工夫が凝らされています.
 

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また,あまりに小さいものは,さらに小さなバイアルなどに入れないと,

瓶の中で探すのに苦労します.
 

しかしそのようなバイアルは小さすぎて紛失しやすいため,

このように瓶に入れておくことで紛失を防ぐ共に,

同じ大きさで瓶の規格が統一され,整理がしやすくなります.
 


2014年和歌山大学実習⑦

四双島でウミシダが採れたので!

ウミシダの標本作製についてお話しましょう!

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まず,クモヒトデと同様,まずは容器に入れて写真撮影です.

しかし,麻酔はご法度です.

実はウミシダでは塩化マグネシウム溶液による麻酔ができません.

無理に麻酔液に漬けると,苦しんで腕がバラバラになってしまいます.

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撮影が終わったら,クモヒトデの時と同じように,別の容器にエタノールを入れます.

写真の様子は灯油の配注ではありません.

一斗缶にエタノールが入っていて,灯油ポンプで取り出しているのです.

私の知る限り,大体の科学者が灯油ポンプでエタノールを扱っています.

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そしておもむろにウミシダを隣におきまして...

プレゼンテーション1

えい.

とひっくり返してエタノールに漬けます.

この時,しばらく上から軽く抑えてやるのがポイントです.

腕が平面上に固定され,あとで観察のしやすい良い標本になります.

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そっ…と手をのけてやると

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ウミシダ標本の完成です!

あとはクモヒトデと同様,ビニールパックに入れるなりして研究室に持ち帰り,

瓶などに入れ替えます.

ちなみに,オレンジ色のモヤモヤはエタノールに体色の構成要素が溶け出したものです.

固定後は色が変わってしまうので,その前に写真を撮っておく必要があります.

続く