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Monthly Archives: 3月 2015

海産無脊椎動物多様性実習➄

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多様性実習の目玉,漁港での生物観察に参りました.

実験所から車で30分程度のこの漁港では,秋から春にかけて刺網漁がおこなわれており,

様々な深海性の生物が混獲されています.
 

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そのような混獲物は基本的には漁師さんにとってはゴミなのですが,

我々のような実習校や研究者のために,カゴにとっておいてくれています.
 

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中にはお宝が揚がることもあります

普段は見られない生きものに,みな興味津々です
 

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帰りに天神崎に寄りました.

国内最初のナショナルトラスト運動がおこった地として有名です.
 

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少し歩くと,湿地があります.人の手も入っているのですが,

海と里がつながることを実感できる貴重な風景です.
 

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山の方に分け入ってみると...
 

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池がありました

海の実習ではありますが,陸と海の繋がりを考えることも非常に重要です.

因みに,試しに網をふるうと沼エビが採れました
 

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この木の板を渡しただけの素朴な橋が,

さらに湿地感をかもしています.
 

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最後に,天神崎の海岸を回ります.

やや強風でしたが,対岸に瀬戸臨海実験所を眺めながらの磯観察はまた新鮮な気持ちになれました.

生物相もいつもとは少し違っており,有意義な観察ができたのではないでしょうか.


海産無脊椎動物多様性実習④

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干潟の次は,メイオベントスの観察です.
 

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まずはアーウィンループを作ります 
 

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そしてメイオベントスの洗い出しを行います.

まずは砂から
 

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フジツボ,カメノテから
 

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とにかくたくさんの基質から洗い出し,
 

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63umの目合いの網で選別するのです
 

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この日は強風につき本格的な磯観察は断念せざるを得なかったのですが,
 

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実験所周辺の北浜で,海藻の収集だけは行いました.
 

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打ちあがった海藻も,もれなく探せ
 

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せっかくなので海藻の説明も.

少しずつ海藻も脱落を始めており,

それなりの種類の海藻が打ちあがっておりました.
 

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こうして苦労して抽出したメイオベントス.
 

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こんなにたくさん採れました

限られた時間の中で,頑張ってくれました.お疲れ様でした.
 

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夜は久保田先生の水族館ツアーです.

普段は活発な魚の寝ている姿や,

逆におとなしい生物の活発の姿など,

レアな体験ができてみなさん満足されたようですよ


海産無脊椎動物多様性実習③

 

 

 

 

干潟実習まだまだ続きます.
 

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鳥巣のあとは,いつもの内之浦に移動しました.
 

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先ほどとは違って,かなり粘度の高い泥質です.
 

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と思ったら,やはり実習生がはまってしましました

TAの凌君が救出です.
 

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ウミニナなどの貝類がたくさん採れたようです.

これらは何に隠れるでもなく,地面にごろっと転がっています.
 

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少し上流に移動すると,生物相が変わってきて,

ケフサイソガニなど淡水性の生きものが増えてきます.
 

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ミズクラゲも発見されました満潮時に流されてきたものが,海に帰れなかったのでしょう.

ボロボロになっています.
 

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どこかから流れてきた謎の人工物.何かのアンテナでしょうか?

経年変化によって生きものの付着基質になっていますね.
 

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持ち帰って同定.いつもは行かない場所に行ったおかげか,

多種を得ることができたようです.
 

春の実習,まだまだ続きます


海産無脊椎動物多様性実習②

 

今回の多様性実習では,瀬戸臨海出身で現高知大の伊谷行准教授の集中講義が同時開催されました.
 

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伊谷行「海洋生物における共生,寄生-特に潮間帯~浅海性の種を中心に」
 

泥や砂などの柔らかい基質には,様々な生物が巣穴を作っています.

大抵の場合は一種により作られる巣穴ですが,

実はその中では複数種が共生関係を構成している例が多く,

最近注目が高まっている分野です. 
 

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講義の後はフィールド(干潟)です.

今回はまず,普段の実習ではあまり来ない鳥巣に来ました.
 

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コアマモなどが生えており,普段いく内之浦とはまた違った環境です.
 

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伊谷先生による干潟でのフィールドワークの解説.

ベイトポンプと呼ばれる,干潟の巣穴の中の生物を吸い出すための兵器が大活躍です.
 

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砂や泥も一緒にとれてしまうので,このように篩で生物だけを選り分けます.
 

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今回の目玉兵器がコチラ.

我々の持つベイトポンプよりも二回りは大きかろうというこの代物.
 

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グっと体重をかけて...
 

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力の限り引き抜く
 

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するとこのように,めり込んでいた分の泥が地上に引き抜かれます
 

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泥塊を丁寧に割っていくと,生物が見つかります

ベイトポンプとは違い,巣穴ごと生物を採ってしまおうという恐ろしい発想のもと生まれた兵器です.
 

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学生も挑戦
 

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このように,スナモグリ等がたくさん採れました
 

※今回の写真は全て,拠点PDの河村博士によって撮影されました.


海産無脊椎動物多様性実習①

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2015年3月21日から26日にかけて,

「海産無脊椎動物多様性実習」が開催されました
 

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全国から11人の生物好き大学生が集まりました.
 

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大和先生による研究所の案内.
 

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瀬戸臨海の図書室には,国内ではなかなかお目にかかれない,

古いExpedition(航海調査)の文献などが数多く所蔵されています.

最近はインターネットで閲覧できるものが増えてきたとは言え,以前として価値は高く,

未だに複写目当てで瀬戸臨海を訪問する人が後を絶ちません.
 

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案内の後は,朝倉先生による海洋生物に関する基礎講義です.

しっかりと基礎を踏まえることで,フィールドで得られる成果は何倍にもなります.
 

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講義の後は宮崎先生による顕微鏡の使い方講座.
 

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実は顕微鏡の使い方一つで,

生物の見え方は各段に違ってきます.

とにかく基礎は大事ということですね.
 

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春の到来を告げる実習の始まりです


干潟の十脚類

 

藻類実習から息つく間もなく,海産無脊椎動物多様性実習が始まっています

詳しい様子は後々レポートするとして,

甲殻類の写真がいい感じに撮れたので紹介します
 

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ヤマトオサガニ.

冷凍麻酔が効ききらずハサミがあさっての方向を向いてしまいましたが,

大きくて撮り甲斐のある個体でした.
 

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トリウミアカイソモドキ
 

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ハサミシャコエビ
 

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ニホンスナモグリ
 

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テッポウエビ
 

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テッポウエビの渋い横顔. 
 

鋭い方はお気づきかもしれませんが,これらは全て干潟で採れたものです.

多様性実習では,様々な場所で様々な方法で多様な生き物を採る実習です.

この他にもたくさんの生きものが採れました


藻類と海浜植物の系統と進化⑦

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すさまじい天気になってきました...

白浜では珍しく,猛吹雪です
 

 

 

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そんな中,構内の植物の観察結果の発表会が始まりました.

「トベラとナワシログミにおける種内変異について」
 

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「ハマダイコンの形態解析の諸諸」
 

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外部形態観察だけでなく,

切片なども作成し,多角的に検証してくれました
 

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最終日は自畠島に渡りました.実験所研究船の「ゾエア」が大活躍です
 

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大和先生がご同行くださりました.

畠島の説明をされています
 

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寒風吹きすさぶ中,海浜植物の説明中.

畠島は,このような植物が自然の状態で生い茂っている貴重な場所らしいです.
 

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せっかくなので海藻の説明.強風のためかはわかりませんが,

かなりの数の海藻が打ちあがっていました.
 

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中でも圧巻だったのがコチラ.「ヒロメ」です.

白浜周辺では何故かワカメが育成できないため,

代わりにこのヒロメを主要な食用海藻として生産しています.

独特の食感がクセになる逸品で,

現在ではこれを名産として売り出しています.
 

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皆で撮影会になりました
 

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畠島で収集した植物も併せて,押し葉標本にして終了
 

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最後は恒例のウミウシフィギュア謹呈です.

皆さんお疲れ様でした


藻類と海浜植物の系統と進化⑥

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構内で採集した植物の押し葉標本作りです.
 

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基本的には藻類と同じように,新聞紙と段ボールで草本をサンドイッチにします.

ただし,例えば一枚の標本で葉の表裏がみられるように,

いくつかの葉は裏返しにしておくなどの配慮をします.
 

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個人的に気に入った一幕.

ダイコンなどは厚すぎてうまく押し葉にならないため,

このように一部をカットして薄くするそうです.
 

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押し葉標本作りの後は,自由課題実習です.

「海岸部に生息する植物のユニークな点をわかりやすく伝える.」

 
 

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この課題を遂行するため,あるものは海岸植物の種子を水に浮かし...
 

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あるものは強風吹きすさぶ中,海浜性の植物を採集します.
 

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覚えたての技術で,葉の断面を観察するものも.
 

どんな発表になるのでしょうか


藻類と海浜植物の系統と進化➄

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海藻の次は海浜植物(種子植物)です.

講師は京大の布施先生.
 

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実習室の外に出て,まずは植物の観察です.

元気に生い茂っているマサキを説明中.
 

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ハマオモト,いわゆるハマユウです.

海でも生活史を回せるように,葉の仕組みや種子が特殊化しています.
 

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今回は布施先生と田村先生が講師として来られました.

田村先生は,単子葉植物の系統がご専門です.
 

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北浜に出てきましたが,すさまじい風です

砂が勢いよく飛んできて危険
 

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あまりに海風が強く危険なので,実験所の中庭に移動しました.

風も幾分穏やか.
 

咲き乱れているのはハマダイコンの花です.
 

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おなじみのウラシマソウ.

その横に見える笹のような葉っぱの植物は「ハラン」で,

お弁当の仕切りによく入っているあのハランです.
 

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ハランの花はこのように根元に咲いているのですが,

なんとこの花の花粉を運ぶポリネーター(送粉者)はヨコエビの仲間だそうです.
 

京大の加藤真先生が発見されたそうですが,

このような共進化が起きていることも驚きですが,

見つけた方もすごい
 

このような観察眼を身に着けたいものです.


藻類と海浜植物の系統と進化④

藻類実習のレポートです.

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海藻標本作りの翌日はタイドプールの比較実習です.

まずは汀線からの距離,深さ,大きさなどの条件のうち,

どれか一つが異なるように二つのタイドプールを選び,

藻相を比較します.
 

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タイドプールの大きさを計測したのち,

水を掻きだします



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深さ一メートルはあるタイドプールの水を掻きだしました

これで中の生物を観察できます.
 

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その後はデータを整理して,成果発表です



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みなさん,しっかりとデータを考察してくれました.

悪天候の中,お疲れ様でした


藻類と海浜植物の系統と進化③

 

 

 

植物の組織切片の切り方紹介です
 

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このように,スライドグラスをクロスさせ,

その間に切片にしたい組織を挟みます.
 

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片刃の剃刀を用意し,スライドグラスをずらしながら
 

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切る
 

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切る
 

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するとこのように組織の薄切りが出来上がります.
 

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水を張ったシャーレにこの薄切りを移し...
 

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様々な厚みの組織片から,特に薄いものをピックアップ



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顕微鏡で観察するとこの通り

お手軽簡単な切片作成法でした.
 


藻類と海浜植物の系統と進化②

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室内観察の次は,干潮に合わせて磯に出ます.
 

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鰺坂先生による野外での講義.

見て,さわって,匂って...文字通り「五感」で海藻を同定していきます.
 

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乾燥に耐えるボタンアオサ.
 

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ムカデノリ
 

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ピリヒバとアオモグサの群落.



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これは,ベニスナゴ?
 

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アオモグサの中には,小さなケブカガニ?の赤ちゃんが.

海藻は,様々な生物のよりどころになっているのですね.
 

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持ち帰った海藻の標本作成.まずは淡水で塩抜き.

湿度の高い日本ならではの作業で,乾燥している欧米ではやらないのだとか.
 

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うまく紙の上に海藻を乗せ,
 

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整形します.
 

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後は,吸水紙とガーゼで挟んで乾燥

お疲れ様でした


藻類と海浜植物の系統と進化①

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分子実習との入れ替わりで,

公開臨海実習「藻類と海浜植物の系統と進化」が開催されました

全国から集まった参加者に,実験所の案内です.
 

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講師を務められる,京大の鰺坂先生です.
 

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まずは室内にて,先生が集めてこられた藻類の観察.

この季節は様々な藻類が芽吹いています(”芽吹く”というのも変な表現ですが).

こちらはカゴメノリ.
 

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夏の実習からのリピーターがたくさん参加してくれました
 

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こちらはボタンアオサの葉体の断面.

よく似たヒトエグサとは違い,細胞が二層になっているのが分かります.


海産無脊椎動物分子系統学実習⑫

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打ち上げ翌日は最終日,いよいよ成果発表です

トップバッターはコガモガイ類の分子系統.

様々な基質に付着する個体を解析し,

基質と系統との違いを考えてもらいました.
 

いくつか,本州にいるとは考えにくい種の配列が読まれており,

果たして種の新分布域の発見なのか,

それとも解析上のハンドリングミスなのか,

色々な意見が飛び交いました.
 

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お次はプランクトンの発表.

今回はヤムシ,プルテウス,ネクトキータ幼生の解析に成功し,

それらとウェブ上のデータを比較して,種を推定してもらいました.
 

興味深かったのが,オフィオプルテウスが,

高確率でOphiura ooplaxの幼生である事が判明したことです.
 

本種は東シナ海から太平洋海域に生息しているのですが,概して深海性であるため,

今回の結果は,深海種の幼生が,田辺湾の入り口まで流れ着いていることを示唆します.
 

分子系統解析がの種の同定ツールとしての有用性を示していますが,

一方で,今回は一個体をまるまる解析に用いてしまったので,

証拠標本が残らないなどの問題点も指摘されました.
 

今後も内容の改変が必要かもしれません.
 

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ナガウニ類の発表.唯一,実習の第一期から残っているテーマです.

これまでのデータも併せて,段々とナガウニ類の分類が見えてきました.

今年はOBの座安さんから得たリュウキュウナガウニのサンプルのデータも加えられたことで,

更に有意義な考察ができたようです
 

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そしてウミグモの発表.

今回,最も成功データが少なくなってしまった分類群です.

特に,同種であるにも関わらず採集場所ごとに結果が違ってしまったので,

ひょっとすると固定方法に何か問題があったかもしれないとの結論が得られました.

宮崎先生も見守る中,堂々と発表をしてくれました
 

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最後はケフサイソガニとタカノケフサイソガニの発表.

この班は解析個体の形態観察から,

ウェブ上のデータの検討までかなり精密に行っていて,

二種を分けた論文(Asakura & Watanabe, 2005)の結果を支持するものとなりました.
 

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興味深い結果に,たくさんの質問が飛び交い,盛り上がりました
 

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ということで,海産無脊椎動物分子系統学実習のカリキュラムが無事終了しました

中野先生からの総括の後,参加者の皆さんに一言ずついただきました.

最後に,カリキュラムを終えた参加者の一回り大きくなった姿をご覧ください.
 

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分子系統学への興味,自身の卒研のため,

研究のため...
 

思いは様々ですが,それぞれに得たものの大きさを語ってくださいました.

また,この実習でリベンジを誓った参加者もいるようです.
 

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最後に朝倉先生のお話で締めです.
 

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記念撮影のあと...
 

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最後は恒例のウミウシフィギュアの配布です.
 

お疲れ様でした


海産無脊椎動物分子系統学実習⑪

 

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宮崎先生がパスタを振る舞い...
 

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河村博士が魚を煮つけ...
 

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中野先生が魚介類の捌きを指導する夜...
 

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そう
 

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打ち上げです
 

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いよいよ全てのプログラムを終え,後は発表会を待つのみ

朝倉先生の音頭で乾杯です
 

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夏の実習でTAだった小泉君と実習生が旧交を温めます. 
 

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こんな感じで,夜遅くまで打ち上げは続いたようです.
 

いよいよ翌日は成果発表です


下田で採られたテヅルモヅル

下田臨海実験所の職員さんのブログをご存知でしょうか.
 

その名も「下田海洋生物採集日記
 

下田臨海周辺の豊かな生物や,その採集方法が紹介されています.
 

そのブログになんと,珍しいクモヒトデがかかったとの記事が
 

こちらですね「キンメ漁の針にかかったテヅルモヅル
 

実はこれは,非常に珍しいモヅルで,
 

Astrochele pacifica (トゲツメモヅル)だと思われます.
 

この属の報告自体珍しく,日本では,2011年に本種が勝浦沖からの報告が,

Astrochele (ツメモヅル属)の初報告です.
 

まだまだ日本のいろんなところで珍モヅルが採集されているのですね.
 

チームテヅルモヅルでは,珍しいモヅルやクモヒトデの発見の連絡をお待ちしています


海産無脊椎動物分子系統学実習⑩

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いよいよシーケンスデータが返ってきました.

これからデータの解析に移ります.

 ということで,これから描いてもらう系統樹の基本的な読み方の講義のあと...
 

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まずは解析対象種の近縁種をデータバンクから集めてもらいます.

FASTAファイルの作り方など,解析データの基礎を説明.
 

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各自のPCでアライメントから系統樹の作成を行ってもらいます.
 

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帰ってきたシーケンスデータのアセンブルです.

なかなかの成功率だったようです
 

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自分たちのデータと,データバンクのデータを合わせ,いよいよ本格的に解析開始

得られた系統樹が何を意味するかは,

その系統樹に使われたデータの元の文献情報に当たらなければならないときもあります.

系統解析は,系統樹を書いてからが本番なのです.
 

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ケフサイソガニチームは,スペシャリストの朝倉所長にお話しを伺っていました.

記載されたご本人がいらっしゃるとは,大変に恵まれた環境と言えるでしょう.
 

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翌日の発表の備え,みんなでお掃除.

長きにわたり,お疲れ様でした


海産無脊椎動物分子系統学実習⑨

 

サンプル収集の次は座学です
 

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今回実習生として参加してもらった山室教授にお話してもらいました.

「ラグーンから考える生態系の保全」
 

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山室先生は地学出身で保全生態関連のお仕事に携わっておられます.

様々な手法を用いて多角的に水域環境動態を研究されています.
 

環境学に用いられる分子系統学的手法の解釈を学ぶため,

今回の実習に参加されたそうです.
 

いつまでも新しい手法を学んでいく姿勢がとても素敵ですね.

ご自身の発表にそれがよく表れており,

かくあるべきと身が引き締まる思いでした.

刺激になります.
 

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宮崎先生の「カイヤドリウミグモの分類をめぐるいくつかの謎」
 

今回の実習の対象の一つ,カイヤドリウミグモについてのお話です.

ウミグモ担当の実習生は絶対に逃せません.
 

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久保田先生による「不死のベニクラゲと早死のカイヤドリヒドラクラゲの分子系統形態の関連」
 

スライドは使わず,プリントを見ながらのお話です.

太平洋に広く分布するベニクラゲの仲間の分子系統解析の結果,

隠蔽種の存在が示唆されているそうです.
 

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大和先生の「ヨコエビ類とフジツボ類における種」
 

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大和先生は,ヨコエビやフジツボを研究対象として,

「種」の問題に関する考察を行っておられます.
 

今日までずっと議論が続いている非常に難解な問題について,

分類の問題を絡めつつ,綺麗にまとめてくださいました.
 

今回の実習では分子系統樹から種の分類を考察してもらいますが,

実はそれは分子系統樹一本だけから簡単に導けるものではありません.
 

「種とは何か?」という大命題に関するお話は,

私自身にとっても勉強になりました.


海産無脊椎動物分子系統学実習⑧

磯で採集した生物の同定です

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ケフサイソガニの同定.
 

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宮崎先生による,フタツメイソウミグモのご説明.
 

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ウミグモ担当の学生さんと,濃密なディスカッション中.
 

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ウニ担当の学生さんは,凝って写真を撮影しています.

ユニパックに分けている姿がプロっぽい
 

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他にもアカクラゲや,
 

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M1の中町君の研究対象のシリケンウミセミも採れた模様です.
 

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もう実験はないので,使った器具を綺麗にエタノールで掃除.

お次はいよいよ解析です


海産無脊椎動物分子系統学実習⑦

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DNAデータの解析には線用のソフトウェアが必要不可欠.

最近ではアライメント,モデルテスト,系統解析を一手に担ってくれる優れたソフトウェアが開発されています.

これらをインストールするため,

河村博士がネットアクセスの方法を丁寧に説明します.
 

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順番が逆になりますが,シーケンス解析の外注の待ち時間で,

今回の実習で扱った生物の採集のため,磯に赴きます.
 

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カサガイ類の説明.何気なく転がっているように見える岩にも多様な生物が張り付いています.
 

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近くの岩礁でフタツメイソウミグモの採集.

何故かこのあたりの岩の下にだけ,常に本種の集団が見られます .
 

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ナガウニの採集.本当はもっと番所崎の先の方へ行けば複数種のナガウニがみられるのですが,

天候の関係で近くのタイドプールにとどまりました.
 

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干潟河口に移動し,ケフサイソガニの採集.

皆で石をはぐってやると,それなりの数が採れました
 

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採集の後は講義「深海生物テヅルモヅルの謎を追う」
 

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テヅルモヅルやクモヒトデ,および自身の研究の紹介を行わせていただきました.

ステキな写真を撮ってくださった河村博士に感謝です


エクストラクター

誰かが言いました.瀬戸臨海は人と自然の闘いの最前線であると.

台風,高波,雷,湿気etc…etc…

そんな自然の驚異に対抗するために,また一つ新たな兵器が瀬戸に持ち込まれました.
 

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こちらです.その名も「エクストラクター」.

武器の名前としては,中盤の方で手に入りそうです.

これはすなわち毒吸い器の事です.
 

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虫に刺された!早く毒を吸い出さなくては

そんな時はあわてず騒がずこのエクストラクターを患部に当て...
 

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注射器の要領で,グッと押し込みます.
 

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グググ...

引くのではありません.押し込むのです.
 

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押し切りました!
 

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このように,患部周辺が真空に近くなり,

体内の毒が吸い出されるという仕組みです
 

瀬戸の人類が自然の解明に一歩近づいた瞬間です.


海産無脊椎動物分子系統学実習⑥

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PCRの結果確認のための電気泳動です

まずは1%濃度に調整したTAE溶液とゲル粉末を混ぜ合わせ,
 

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レンジで溶かします
 

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いい感じに溶けたかな?
 

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分子の先輩の凌君に確認中.

(熱された溶液にはくれぐれもご注意を)
 
 

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溶液に適量のミドリグリーン(DNA蛍光試薬)を混ぜ,トレイに流し込みます.
 

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電気泳動層にゲルを淹れ,PCR産物と色素を混ぜ,ゲルの穴に流し込みます.
 

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20分後,十分に流れたバンドを確認!さあうまくいってるかな?
 

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いよいよLEDでバンドの有無を見ます.

結果はまずまず!全ての対象生物でバンドが見えていました.
 

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PCRが成功したDNA産物を,限外濾過法により精製し,余計な配列やdNTPを取り除きます


海産無脊椎動物分子系統学実習⑤

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切り出した組織にタンパク質溶解酵素を加え,
 

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ブロックインキュベーターで温めること1時間.
 

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DNA変性させ,フィルターのグラスファイバーに吸着できる状態にします.

この作業によってDNA以外の組織が洗い流されます.
 

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M2の凌君です.

この一年間で分子系統解析のテクニックを付けて,

頼れるTAとして活躍してくれました
 

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サンプルを遠心しフィルターを通します.

それぞれのサンプルの数を計算しないと対象に配置できないため,

慎重に作業が進められます.
 

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合間にチップを詰め替えてくれる凌君
 

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抽出したDNAテンプレートを使って,いざPCRです

手前の発泡スチロールに氷を入れて,氷上で作業をします.
 

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試薬を混ぜ合わせたら,いよいよPCRです.

サーマルサイクラ―にセットして数時間放置



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夜は担当の中野先生のお話「カサガイの生物学」で締めです.
 

ここまでくれば折り返しです


海産無脊椎動物分子系統学実習④

分子実習レポです.

今回は5つのテーマが用意されました.
 

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①カメノテ,フジツボなど様々な基質に付着したコガモガイ.

付着基質の違いと系統の相関を見ます.
 

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慎重に軟体部だけを殻から取り除きます.
 

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とれましたね!後は足の部分を切り取り,DNA抽出に使います.
 

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体の残った部分は,証拠標本として残します.
 

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②お次はプランクトン.事前に河村博士が仕分けてくださいました.

様々な動物群から一種選び,その系統的な位置や,

親の同定を試みます.
 

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③事前に内之浦で採集したタカノケフサイソガニとケフサイソガニです.

形態的に非常によく似た二種のDNA配列を比較します.
 

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河村博士による分類法の講義.
 

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こちらは足の筋肉からDNAを抽出です
 

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④お次はおなじみのナガウニです.

日本に生息していると言われる4種のナガウニのDNA配列を調べます.

今回は,これまで手に入らなかった南方性のリュウキュウナガウニが手に入りました

瀬戸OG(現:OIST)の座安さんが採集してくださいました.
 

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解剖し,体の中にある管足の根元(瓶嚢)の列を取り出します.
 

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⑤カイヤドリウミグモ

カイヤドリウミグモの系統的な位置を確かめると共に,

産地による遺伝的な違いを検証します.


海産無脊椎動物分子系統学実習③

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分子実習レポートです.
 

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まずは対象とする生物の選択です.

余りに小さいウミグモに目を凝らしたり...
 

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中山君の対象のコガモガイの説明を受けたり.
 

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生物のあとは,白衣装着
 

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ゴム手袋装着
 

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ピペットマンやチューブ使い方など,基礎をみっちり学んでもらいました


海産無脊椎動物分子系統学実習②

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「海産無脊椎動物系統学実習」が始まりました
 

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関西圏の大学から,
 

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関東圏の大学まで.
 

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中には見た顔も

リピーターがいるのはうれしいことです
 

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なんと,東京大学の教授も参加されました

地学ベースの先生ですが,研究上,分子系統解析の技術も必要ということで参加を決められたのだとか.

いつまでも新しいスキルを身に着けようという気概,見習いたいものです.
 

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リピーターの学生さんたちと談笑中.

旧交を温めます.
 

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所内見学の後,
 

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朝倉先生の講義です.分子系統を学ぶための基礎について.
 

さあ,春の実習シーズン到来です


Squamophis albozosteres

 

 

モヅル紹介です.
 

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Family: Astrocharidae ヒメモヅル科

Genus: Squamophis 

Specific name: albozosteres  
 
 

オーストラリアのビクトリア博物館に所蔵されていたモヅルです.

あまりに特徴的な形だったため一目で新種とわかったのですが,

その後DNA解析や詳しい形態観察を行ううちに,これが新属新種である事が分かりました.
 

この種を記載する際に,Squamophis属も新しく立てたわけですが,

実は処女論文で記載したAsteroschema amamiensisも,その新属に所属する事が分かりました.
 

Squamophis albozosteresをタイプ種として,現在では3種が知られています.
 

①各触手穴に腕針を一本だけ持つ

②体の背面に,茶色く板状の皮下骨片と白く顆粒状の皮下骨片を両方持つ

③白い皮下骨片は,腕では輪状になる
 

といった特徴で他種と区別できます.

SquamophisはSquama は「鱗の」,Ophisは「蛇」という意の合成語で,

albozosteresはalbus「白の」,zoster「環を持つ」という意味の合成語です.
 

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口側はこのように白くてかわいいやつです.


防災訓練

先日,所内で防災訓練がありました

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学生役として,実習室に待機中.
 

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理会え憂さを演出するため,ちょっと倒れてみたり(訓練本番前の様子です.)
 

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とか言ってるうちに警報が鳴り響きました.

「大地震発生!」

一目散に番所山を目指します
 

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頂上の南方熊楠記念館の前に全員集合です.
 

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その後は,消火訓練で締めとなりました.

最近の消火器は普通に水が出るんですね.

昔の消火粉末が出るタイプしか知りませんでした
 

大地震はいつでも起こり得ます.

日ごろの備えを怠らない実験所の一幕でした.


海産無脊椎動物分子系統学実習①

 

 

とある冬の昼下がり.
 

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内之浦の河口で一心不乱に石の下をめくる集団が.

公開臨海実習のためのサンプル集めをしているのでした.

今回はカニの採集に来ています.
 

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さすがカニの専門家,真っ先に目当てのカニを見つけました
 

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その後干潟に異動してさらにカニ探し.

ヤビーポンプで巣穴の中の手強い個体を狙う中町君.

巣穴を吸いまくっていると...
 

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こんな風に,「ポロ」っと採れます.
 

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たくさん採れました
 

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実験室に持ち帰って同定&標本作成.
 

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こんな風にして作られた標本は,昨日から始まっている,

海産無脊椎動物分子系統学実習で既に使われています

その様子のレポートはまた後日.


カイヤドリヒドラクラゲの採集法

 

 

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これは海水の採取の様子ではありません.
 

水槽からの排水を,目の細かい網で受けています.
 

水槽の中にはカイヤドリヒドラのポリプが入っており,

そのクラゲが遊離したら,網で受け取れるという仕組みです.
 

小さな生き物はロストしやすいのですが,

ちょっとした工夫で克服できるのですね.
 

実験所のとある一風景でした.