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【正誤表】生物を分けると世界が分かる

2022年7月20日に講談社より発売された、

「生物を分けると世界が分かる 分類すると見えてくる、生物進化と地球の変遷」

の正誤表です。

 

訂正箇所
43ページ、12-14行 メバチマグロ(Thunnus obesus)、キハダマグロ(Thunnus albacares)、ビンナガマグロ(Thunnus alalunga)… メバチ(Thunnus obesus)、キハダ(Thunnus albacares)、ビンナガ(Thunnus alalunga)…
48ページ、10-12行 西ヨーロッパ ヨーロッパ
77ページ、後ろから3行 リンネは、門、綱、属、種という「階級名」を定めた。 リンネは、綱、目、属、種という「階級名」を定めた。
82ページ、12行 そしてその後には命名者が続く 少なくとも動物分類学では、その後に命名者が続く習慣がある
83ページ、2行 他に、この著者名(=命名者名)がこのパンダの例のように丸括弧”()”にくるまれていることは、原典では別の属に所属していたということを意味している。 他に、動物分類学ではこの著者名(=命名者名)がこのパンダの例のように丸括弧”()”にくるまれていることで、原典では別の属に所属していたということを意味している。
123ページ、6-7行 藻類・菌類・植物では、少なくとも記載の部分はラテン語で書かなくてはならないという決まりがある。初めてこれを知った時には驚いたものだが、これを藻類研究者に聞くと、アマチュアによる新種記載の乱立を防ぐという意味もあるらしい。たしかにラテン語は動詞、形容詞、副詞などの「態」がとても多く、難言語であるため、一朝一夕で習得できるものではない。 かつて(1935-2011年)藻類・菌類・植物では、少なくとも記載やその種の特徴を表す判別文の部分はラテン語で書かなくてはならないという決まりがあった。現在ではこの縛りはなく、英語もしくはラテン語での記載が認められているが、初めてこれを知った時には驚いたものだった。これを藻類研究者に聞くと、アマチュアによる新種記載の乱立を防ぐという意味もあるらしい。たしかにラテン語は名詞、動詞、形容詞などが各変化し、その語尾も変化する難言語であるため、一朝一夕で習得できるものではない。
160ページ、6行 COVID-19、いわゆる… COVID-19を引き起こしたSARS-CoV-2、いわゆる…
202ページ、11行 2分の1の確率でO型の遺伝子も保持する O型の遺伝子も保持する
214ページ、4、7行 COVID-19 新型コロナウイルス、もしくはSARS-CoV-19

 

他にも間違いがありましたら,是非ご連絡ください.


分類学の本を書きました

また本を書きました。

生物を分けると世界が分かる 分類すると見えてくる、生物進化と地球の変遷

というタイトルの本です(ブルーバックス B-2208)。

すべての生物学の土台としての分類学を、その歴史から実践、

さらに未来への応用も踏まえ、一般に紹介することを試みました。

 

【書誌データ】
初版刊行日2022/7/21
判型新書判
ページ数256ページ
新書定価本体1100円

Kindle版 990円(税込)

ISBN-10: ‎ 4065288185
ISBN-13: ‎ 978-4065288184

正誤表はこちらです。

 

分類学という世界で、一緒に生物という地球パズルのピースを探してみませんか?


広島修道大学に着任しました

本日付で、広島修道大学人間環境学部のテニュアトラック助教に着任いたしました。

3/1-17まで乗船調査に参加していたため、その後の怒涛の引っ越し作業で忙殺されていましたが、なんとか広島に来ることができました。

今後はこの伝統ある私学の教育・研究に邁進していきたいと思います。


動物分類学の本を書きました

本を書きました。

新種の発見 見つけ、名づけ、系統づける動物分類学

というタイトルの本です(中公新書2589)。

新種の発見という作業を中心に、

動物分類学を一般にもわかりやすく紹介することを試みました。

 

【書誌データ】
初版刊行日2020/4/21
判型新書判
ページ数264ページ
定価本体860円(税別)
ISBNコードISBN978-4-12-102589-0

正誤表はこちらです。

動物分類学という言葉に興味を持たれましたら、

是非ご覧になってみてください。


【正誤表】新種の発見ー見つけ、名づけ、系統づける動物分類学ー

2020年4月21日に中公新書より発売された、

「新種の発見ー見つけ、名づけ、系統づける動物分類学ー」

の正誤表です。なお、以下の表の点は、電子版(2020/7/10配信)では修正されています。

 

訂正箇所

24ページコラム、6行 「命名されることになっている。」 「命名されることが多い。」
37ページ、 図2-2 「珍無腸動物門」に●が加わってない 「珍無腸動物門」に●を加える
37ページ、図2-2 「直泳動物門」「鰓曳動物門」「胴甲動物門」「動吻動物門」に●が付してある 「直泳動物門」「鰓曳動物門」「胴甲動物門」「動吻動物門」の●をとる
37ページ、図2-2 「線形動物(Nematoda)」 「糸形動物(Nematoida)」
37ページ、図2-2 「担顎動物*」 「担顎動物」
47ページ、3行 「…こう呼ばれている。」 「…こう呼ばれている。ただし、冠輪動物はらせん卵割動物から担顎動物を除いたものとする系統学的な結果も知られており(Marlétaz et al., 2019)、この呼称の関係性には注意が必要である。」
48ページ、7行 「線形動物」 「糸形動物」
50ページ、9行 「純海産は十三門,残りの十九門」 「純海産は十六門,残りの十六門」
84ページ、2-3行 「…日本においては海は漁師のものである。」 「…海は誰のものでもない。だが漁師は海で漁業を営む権利を持っている。」
96ページ、図3-5 「…の口側(上)と反口側(下)。」 「…の反口側(上)と口側(下)。」
134ページ、10行 「…命名したことに…」 「…公表したことに…」
134ページ、11行 「…はその命名後に…」 「…はその公表後に…」
156ページ、11行 「(図4-2)」 「(図4-2;現在はウェブ上でPDF版を無料でダウンロード可能である)」
161ページ、7行 「…和名にも命名のルールはない。」 「…和名にも命名のルールはない。ただし、「一語名で大文字始まりとすること」などの公表の要件に関する一部の条は、科階級群よりも高い階級の分類群の学名を規制している。」
176ページ、10行 「シロイズナズナ」 「シロイヌナズナ」
181ページ、4行 「まずは背景として、近年のDNA解析の結果について説明する必要がある。」 「まずは背景として、近年のサザエの分類について説明する必要がある」
181ページ、7行 「…のDNA解析を行った結果、」 「…の殻と蓋の形態を観察した結果、」
182ページ、3行 「アメリカの」 「イギリスの」
183ページ、7行 「リーブ」 「リーヴ」
183ページ、12行 「しかしこれは命名規約の公表の要件を満たさない雑誌や、切手の描写に対して付けられた名前だったため、」 「しかしこれは「原記載」に相当する記事が手書きのコピーであり、命名規約の公表の要件を満たさずに付けられた名前だったため、」
200ページ、16行 「Squamphis」 「Squamophis」
223ページ、12行 「瀬能博」 「瀬能宏」
225ページ、図5-2 「…の比較系統樹(下).系統樹上の…」 「…の比較樹形図(下)。樹形図上の…」
230ペ―ジ、1行目※ 「…真に近い「分類体系」を…」 「…自然に近い「分類体系」を…」

もしくは

「…真に近い「系統樹」を…」

237ページ、3行目 「藤田敏彦氏…」 「広瀬雅人氏(北里大学講師)には、本書帯に用いた写真を提供していただいた。藤田敏彦氏…」
245ページ 文献101として追加 「角井敬知(二〇一八)「動物界の分類群・系統――いまだに解けない古い関係」.(公益社団法人)日本動物学会(編)『動物学の百科事典』丸善出版.p.
54-57.」
248ページ、文献64 「Nishikawa T. (2001) Case 32. Thakassema Taeonioides Ikeda, 1904 (currently Ikeda Taeonioides; Echiura): proposed conservation of the specific name. Bulletin of Zoological Nomenclature, 58 (4), 277—279.」 「Nishikawa T. (2001) Case 3212. Thakassema taeonioides Ikeda, 1904 (currently Ikeda taeonioides; Echiura): proposed conservation of the specific name. Bulletin of Zoological Nomenclature, 58 (4), 277—279.」

 

※10ページ、「学名は仮説」について:ある分類群に対して、学名を付けるという命名法的行為、そしてそれによって生まれるタイプ標本とそれに紐づけられた適格名の関係は不変である。この適格名で表される分類群の範囲を「名義タクソン」という。対して、この「名義タクソン」とそれを含む個体の境界の設定については、動物学者の任意(つまり仮説)である。これによってあらわされる分類群を「分類学的タクソン」という。

従って、「新種の発表も「この種にはこの名前を付けたほうがよいと思う」という、研究者の仮説、提案である」という一文は命名法的行為自体が仮説であるという誤解を招くものであったが、あくまでもここでは上記した「分類学的タクソン」の境界、すなわち平たく言えば「分類体系の設定=仮説」であるという趣旨であったことをここに申し添える。

※37ページ、図2-2、冠輪動物は、らせん卵割動物から担顎動物を除いたものとする(つまり冠輪動物≠らせん卵割動物)結果も示されている(Marlétaz et al., 2019)。「動物学の百科事典(公益社団法人日本動物学会 編)」では、腹毛動物と扁形動物を併せた分類群を「吸啜(きゅうてつ)動物」と呼称していることも申し添えておく(角井、2018)。

※230ページ、1行目、「分類体系」はあくまでも人が生物を認識するための人工的な枠組みだとすると、「真に近い分類体系」という言葉は意味をなさない。「自然に近い分類体系」もしくは「真に近い系統樹」がより適切な表現であろう。三中先生、網谷先生、ご指摘ありがとうございました。

他にも間違いがありましたら,是非ご連絡ください.


クラウドファンディングの研究について

昨年の10月に成功したクラウドファンディングですが、

その後、東京大学での手続きも無事に進み、研究費として使用できる運びとなりました。

しかしながら本研究は欧州への渡航が不可欠ということと、

昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を考え、

研究の開始は控えることとしました。


クラウドファンディング成功しました

先週までチャレンジしていたクラウドファンディングですが、

無事に成功いたしました。

わからなことだらけで始まったチャレンジで、

途中、巨額の投資いたずらなどもあったりしましたが、

最後の最後、ギリギリで何とか成功までこぎつけました。

 

ご支援・ご協力くださった皆様、本当にありがとうございました。

現在はクレジットの引き落としの確認している段階で、

これが終われば、本当に成功という事になります。

今からヨーロッパの博物館の、

まだ見ぬキヌガサモヅルの新種を目にするのが楽しみです。

本当にありがとうございました。

また研究の進捗などは各メディアを通じてお知らせいたします。


クラウドファンディングに挑戦中です(10/10まで)

写真の説明はありません。
2018年に、クラウドファンディングで支援を受けて新種として記載した、Asteronyx reticulata

 

 

クラウドファンディングに挑戦しています。

以前クラウドファンディングに挑戦したacademistと、米国のexperimentのコラボ企画で、

今度は世界から支援を募り、海外からキヌガサモヅルの新種を発見したいと考えています。
 

 

2014年にご支援を得た研究で、国内でテヅルモヅルの仲間のキヌガサモヅルと思われていたものの中から、新種を発見しました。

ここから、ヨーロッパの博物館に所蔵された世界中の深海から集められたキヌガサモヅルの標本には、さらに多くの新種が含まれていることが予想されます。
 

 

そこで、今回は世界のみなさんから新たにご支援を得て、ヨーロッパの博物館を実際に訪問し、標本を調査し、

そのDNA解析を行う事で、さらなるキヌガサモヅルの新種を発見したいと思っています。

2010年にパリの博物館で標本調査をした様子

 

皆様にいただいたご支援を、ヨーロッパ博物館への旅費、

並びに、実験用の試薬代に充てたいと思い、今回のプロジェクトを立ち上げました。
 

 

20ドル以上のご支援をいただいた方には感謝状を、

200ドル以上のご支援をいただいた方は、お名前を論文の謝辞にお載せする予定です。
 

 

以下のページの、”Back this project”より、1ドルからご支援いただけます。

皆さまのご支援をお待ちしております。
 

https://experiment.com/projects/searching-for-new-deep-sea-brittle-star-species-in-museum-specimens?lang=jp&fbclid=IwAR3_aBAyydPhmE-jgR0KIGB9s7r8b3eRctwZUzdaqTE5uT0aac05fIXhKVQ


化石調査に行ってきました.


先日,化石を掘りに行ってまいりました.

前々から教えていただいていた,ツルクモヒトデの化石が出る場所です.

初めての化石堀です.

現場は,苔の生えた土肌でした.

よく見ると,貝などが埋まっています.

この苔は,後々篩別の際に邪魔になるので,まずはハンマーでがりがり削ってこそぎ落とします.

綺麗な土肌が出てきました

後はたがねとハンマーを使って,土の塊を採ります

こんな感じで,ボコッと塊が採れるのです.

後はこれをひたすらビニールに入れていきます.

スケールはこんな感じ.結構簡単に採れるので,なかなか楽しめました.

後は乾燥させて,水に入れ,サラサラの砂に戻した後に篩うそうです.

ただいま乾燥中.さて,目的のものは採れるでしょうか.

恐らく,これが年内最後の調査になりそうです.