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Monthly Archives: 9月 2016

2016年蒼鷹丸調査➉

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今回の調査では鹿児島に入港したのですが,

その際に,鹿児島大学の上野先生と一緒にダイビングに行く事になりました.



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事前連絡もしていなかったのですが,

上野先生がわざわざ近くのダイビングショップと話をつけてくださり,

ダイビングの装備をお借りできました.ありがとうございます



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車で道なき道を行きます.



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ウェットスーツに着替え,準備万端の上野さん.



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残念ながら調査地の写真を撮り忘れてしまったのですが(痛恨の極み),

ダイビングショップからの夕焼けはとても綺麗でした.

実はクモヒトデもかなり採れました.

また鹿児島で調査をしたいものです.


2016年蒼鷹丸調査⑨

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今回の調査ではちょっと珍しい事が起きました.

ベントスネットの揚収.なんだか,ちょっと様子が変です.



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あ,真ん中のビーム(木の棒)が折れてます.

漁具が海底の岩などに引っかかるとっても危険なので,

非常な圧力がかかると,どこかが壊れて,漁具にダメージがいかないようにしています.



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それでも,揚がった網にはいろんな生物が絡んでいます.



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どっさり!一つ一つが宝です.



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クモヒトデもたくさん採れました.



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頑張ってソーティングした結果です.

右の塊と左の塊,多分違う種だと思います.



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アルコールに浸しているので,体が硬直しています.

まるでカッ○ラーメンのよう...



丁重に標本にして持ち帰りました.


2016年蒼鷹丸調査⑧

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海洋調査の代表的な調査器具の一つといえば,採泥器でしょう.

こちらはマルチコアラーと呼ばれる採泥器です.

一度に四本の筒の中に,海底の泥を採ってこられる優れものです.
 

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泥の中に筒を沈められるようにとっても重い錘を付けているので,

採泥器は基本的に重いです.このようにクレーンなどを使わないと,

運ぶことすら困難です.



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こちらは秘密兵器,水中動画撮影用のカメラです.



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これを,採泥の様子が撮れる位置に取り付けます.

後から見せてもらいましたが,とても良く撮れていました



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油圧機を使って慎重に運び...
 

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投入!
 

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そして,あっという間に帰ってきました.

曳網時間等がない分,比較的採泥は早く終わります.
 

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しかし上がってからが大変です.

このようにコアを固定して...
 

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泥を層別に採取していきます.

このような現場での努力が,様々な研究成果につながるのですね.


2016年蒼鷹丸調査⑦

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蒼鷹丸のカゴ調査についてご紹介します.

画面左側にある人の背丈ほどもある大きなカゴを沈めて,

その中に入ってくる生物を捕まえます.



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このようなロープの結び目に,籠を一つ一つひっかけます.



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そして,順番に投入.全部で五つのカゴが投入されます・



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最後に,カゴが浮かないように錘を投入.これで一日待ちます.



 
 
 
 
 
 

翌日



 
 
 
 
 
 

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カゴが上がってきました.さて,成果は...?



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おお,採れています!グソクムシに,ヌタウナギ等々...

カゴの中にはイワシの切り身が餌として入っています.

これにおびき寄せられた生物が,カゴの側面の穴から入ってきて出られ無くなるという仕組みです.
 

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グソクムシがどっさり

これだけ大量に採れれば,体内の放射線の量を測るのに使えるそうです.

我々はこの中から,個体数の少ない生物を分けてもらえました


茨城大学 土曜アカデミー

拙著の刊行を記念し,茨城大学図書館で講演会を行います.

詳細は以下の通りです.

茨城大学 土曜アカデミー 「新著を語る」

[日時] 2016年10月29日(土) 15時30分~17時

[講師] 岡西 政典(茨城大学理学部助教)

[内容] 「新種」という単語にどのような印象を持たれますか?「滅多に見つからない」と思われる方は多いでしょう。
しかし、現在我々が名前を付けて認識している約180万という種数は、全生物種数の数%~数10%に過
ぎないと言われています。すなわち我々はまだ、この地球上の生物の全貌すら、把握できていないのです。
生物に名前を付ける学問を「分類学」といいます。「新著を語る」では、謎に満ちた深海生物「テヅルモヅ
ル」を研究対象としてきた著者の経験を踏まえながら、分類学についてご紹介します。

[会場] 茨城大学図書館本館3階ライブラリーホール

[後援] 理学部岡西研究室

お近くにお立ち寄りの際には,ふらっと遊びにいらしてください.


2016年蒼鷹丸調査⑥

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蒼鷹丸調査日記,お次の武器はドレッジです.

ベントスネットよりも一回り小さい(それでも瀬戸臨海のものより大きい)のですが,網目が細かく,

より小さな生物まで余すところなく採集する事ができます.
 

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投入前に,船員さんが一言

「これ,穴空いてない?」

言われて見てみると,確かにその通り.

しかしさすがは百戦錬磨の船員さん.

あっという間に網を補修してしまいました.



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さていよいよ投入です.

クレーンとワイヤーを使って,慎重に海中へ投入します.

私はなぜこんな高みの見物視点かというと...
 

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野帳に採集地点データを記録しておりました.

さぼっているわけではありません.これも立派なお仕事なのです.
 

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海中から帰ってきたドレッジ.

果たして何が入っているのか.

採れた獲物は,また後日ご紹介いたしましょう.
 

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サンプルは,なるべく船上で細かいレベルまでソーティングしてしまいます.

こちらは同乗した科博の小川君(左:ナマコ専門)と斎藤先生(右:ヒザラガイ,無板類専門)です.



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こんな感じで蒼鷹丸の調査は進んでいきました.