最近調査が多いので,サンプルがたまってきました.
少しずつ整理をしていかなくてはなりません.
現場でパッキングした標本はこのように,
ビニールパックに耐水紙とともに入れ,
ポリ瓶にぎっしり詰めてあります.
中身を取り出しまして,
瓶に移します.
なるべく中の保存液(基本はエタノール)が揮発しないよう,
我々はこの二重蓋の瓶を使っています.
そしてエタノールを注ぐ
きっちり肩まで入れましょう.標本が小さいからと言ってけちると,
後で揮発量が分からなくなります.
蓋を閉めて完成
この状態で置いておけば,少なくとも何十年という単位で保つはずです.
ラベルだけでなく,蓋にも識別番号などをつけておくとより効果的です.
例えば万が一中のラベルが無くなっていても,蓋の識別番号から情報を追うことができます.
また,最近はレーザープリンタで耐水紙に打ち出したラベルを使うことあありますが,
場合によっては文字がはがれてしまう事があります.
そのため,ラベルには必ず手書きで標本番号を書いておくとよいでしょう.
オーストラリアの博物館では,一度レーザープリンタから打ち出したラベルを,
オーブンで少し焼いて,文字を定着させるという技を使っていました.
標本の恒久的な保管のために,世界中で様々な工夫が凝らされています.
また,あまりに小さいものは,さらに小さなバイアルなどに入れないと,
瓶の中で探すのに苦労します.
しかしそのようなバイアルは小さすぎて紛失しやすいため,
このように瓶に入れておくことで紛失を防ぐ共に,
同じ大きさで瓶の規格が統一され,整理がしやすくなります.