四双島でウミシダが採れたので!
ウミシダの標本作製についてお話しましょう!
まず,クモヒトデと同様,まずは容器に入れて写真撮影です.
しかし,麻酔はご法度です.
実はウミシダでは塩化マグネシウム溶液による麻酔ができません.
無理に麻酔液に漬けると,苦しんで腕がバラバラになってしまいます.
撮影が終わったら,クモヒトデの時と同じように,別の容器にエタノールを入れます.
写真の様子は灯油の配注ではありません.
一斗缶にエタノールが入っていて,灯油ポンプで取り出しているのです.
私の知る限り,大体の科学者が灯油ポンプでエタノールを扱っています.
そしておもむろにウミシダを隣におきまして...
えい.
とひっくり返してエタノールに漬けます.
この時,しばらく上から軽く抑えてやるのがポイントです.
腕が平面上に固定され,あとで観察のしやすい良い標本になります.
そっ…と手をのけてやると
ウミシダ標本の完成です!
あとはクモヒトデと同様,ビニールパックに入れるなりして研究室に持ち帰り,
瓶などに入れ替えます.
ちなみに,オレンジ色のモヤモヤはエタノールに体色の構成要素が溶け出したものです.
固定後は色が変わってしまうので,その前に写真を撮っておく必要があります.
続く