テヅルモヅルは,クモヒトデ綱ツルクモヒトデ目に所属しますが,
テヅルモヅル≠ツルクモヒトデ目です.
ツルクモヒトデ目の中には腕が分岐しないものもいます.
こう書くと腕が分岐しない種の方がマイナーっぽいですが
実は腕が分岐しない種の方が多数派です.
現在約180種が知られているツルクモヒトデ目のうち,
テヅルモヅルはなんとたった63種で,1/3くらいです
これこのとおり.
つまり,テヅルモヅルはマイナー(クモヒトデ綱)中の
マイナー(ツルクモヒトデ目)中の
さらにマイナーな存在なのです.
これでは研究が進むわけありません.
では,腕が分岐しない種と腕が分岐する種は何が違うのか?
私のこれまでの系統分類学的な研究の結果から,
少しずつその適応的な意味が分かってきています.
続く.