磯観察の後は,標本を観察し,
水族館で生物の振舞いを合わせて観察することで,
自然状況下での観察体験の意義をさらに深めてもらいました.
標本観察,磯観察,水族館観察,
それぞれで見られるものが違うことを意識すれば,
非常に有意義な教育コンテンツになり得ます.
最後はまとめのDVD鑑賞で〆です.
久保田先生,ありがとうございました!
磯観察の後は,標本を観察し,
水族館で生物の振舞いを合わせて観察することで,
自然状況下での観察体験の意義をさらに深めてもらいました.
標本観察,磯観察,水族館観察,
それぞれで見られるものが違うことを意識すれば,
非常に有意義な教育コンテンツになり得ます.
最後はまとめのDVD鑑賞で〆です.
久保田先生,ありがとうございました!
ということで,一カ月前になってしまいましたが,
大阪大学の臨海実習が9/7-12にかけて行われました.
そのレポートです.
この実習では,久保田先生が磯観察の講師を務められます.
やや曇っていますが,夏場は日に焼けずに済むので,
磯観察日和といえます.
砂浜で早速生き物の痕跡が.
ゴーストクラブなどの巣穴でしょう.
撮り方によっては,砂浜の穴ぼこもアートになり得ますね.
久保田先生のお得意とするタイドプール.
ここにはいつも先生のご専門のヒドロ虫類が生息しています.
他にも,先生自らが海に入り,解説を行います.
自らが率先して海を楽しむ教育姿勢は,非常に大切だと思います.
番所崎の先に回ってみましょう.
潮の関係でしょうか.たくさんの貝が打ちあがっています.
久保田先生は貝にもお詳しい
帰り際,北浜に打ちあがっている巨木に目が留まりました.
エボシガイ類が大量に付着していました
打ちあがってしばらく経ったのか,すべて死に絶えていましたが,
相当の期間海を漂っていた事が伺えます.
実習三日目は畠島観察.担当は中野先生です.
まずは磯で出会う可能性のある危険生物の説明.
畠島到着後,分室の黒板で畠島の説明.
その後,三々五々磯観察を行います.
良く曳いています!海草(藻でない)のアマモが干出しています.
キンセンガニやガザミなどのカニ類がたくさん見られました.
しかし何といっても今回の収穫(?)はコレ.
ヤドカリがウニの殻の中に入っていました
最後に,畠島で見られた生物をまとめておしまいです.
いつもより種数が少ないかもしれませんが,
少ない(四人)人数で頑張ってくれたと思います
実習室に戻り,採集物の同定です.
砂浜に打ちあがったものも含め実に多様な生物が採れました.
まずはバットにわかる範囲で動物群ごとに分けて,
自分たちで同定していきます.
ある程度同定が終わったところで,
大和先生による解説です.
なかなかたくさんの生き物が採れました
畠島程ではないにしろ,番所崎では黒潮の影響を受けた多様な生物相が育まれています.
滋賀県立大学実習では磯観察も行いました.
講師は,関学に引き続き大和先生です.
とてもいい天気
されどなかなかに波と潮が高かった
いつもはらくらく通れる道もこの通りです.
石をひっくり返すとこんな蠕虫状の生き物が.
ゴカイではありません.ホシムシ(星口動物門)ですね.
最後は番所山を回って帰所.
十二支の像を見ながら南方熊楠に思いを馳せます.
お疲れ様でした!
関西学院大学の実習でであった生物達を紹介します.
薬品(亜鉛イオン)処理によって,動物極の発生を以上に進めたウニ胚.
発生の途中で脱腸が起きてしまい,このようにキノコみたいな形になってしまいました.
今回の実習の収穫の一つがこれ.トゲイトマキヒトデです.
これまで畠島のイトマキヒトデ類はこの種だけといわれていましたが,
何と別のヌノメイトマキヒトデも分布していることが分かりました.
微妙な形態の違いで分けられています.
これまでトゲイトマキしかいないと思いこんでいたので,
このような大きさのものは全てトゲイトマキと高をくくっていたのですが,
内田先生のご指摘により,別種であることが分かりました.
やはり端から色眼鏡をかけてしまうのはよくありませんね.
畠島の自然史に新たな一ページが刻まれましたとさ.
畠島から持ち帰った生物の同定です.
ヒトデ,カニ,貝などなど.様々な生物を持ち帰ってくれました.
タツナミガイが紫汁を出してしまいました
悲鳴と歓喜(?)の声が入り混じる中,
そんな実習生の様子を先生方が見守ります.
最後に畠島で採れた生物の確認.
100種近い生物を,一種一種丁寧に解説してくださいました.
ということで,実習はお開き
最終日は,お世話になった実習室の掃除の後,
内田先生,大和先生による総括.
そして恒例のウミウシフィギュアの謹呈
からの記念撮影
お疲れ様でした!
畠島での磯観察.
遠くに見えるのが関西学院大学の面々.このアングル...
そう,この日はシュノーケリング部隊として,少し深めの生き物の採集を行いました.
シュノーケリングで発見した生物その①
「ガンガゼの集団」.
最近畠島のガンガゼが多くなった気がします.
環境が良くなっているのであればうれしいのですが,
危険度アップは少し悲しい.
シュノーケリングで発見した生物その②
「コブヒトデモドキ」
これは今まで見たことありませんでした
やはりデカさは正義ですね.
思わず先生の元に走りました.
そんなこんなで畠島採集もお開き.
天気が良いと,風景が綺麗ですが暑いですよね.お疲れ様でした.
迎船を待っている間にちょっとイベントが.
船着場の近くで採ったウミシダをコブヒトデモドキと並べてみました(見にくいと思いますが...)
「意外に柔らかい!」
ウミシダの真ん中の盤の部分に感動している様子です
楽しい時間は過ぎるのが早いですね.
あっという間にお迎えの時間です.
最後にポーズ!お疲れ様でした
江津良でシュノーケリングの生物シリーズもそろそろ終わりにしましょう.
最後は棘皮動物と軟体動物です.
石をひっくり返すとアカクモヒトデがいました.
目立つし個体数もそれなりに多いので,初心者向きです.
これもアカクモヒトデと生息地や生態が似ているクロクモヒトデ(多分)
ウデナガクモヒトデ.名前の通り腕が非常に長く,
且つ自切しやすいので,完品を得るのが少し難しい.
因みにクモヒトデの採集の方法ですが,腕を引っ張ったりするのでなく,
盤をやさしく手で包み込んでみてください.
そうすると,手の中に自ら収まってくれます.
石などの隙間に入り込もうとする習性を利用した採集法です.
タコノマクラもいました.砂の中に潜っている事が多いのですが,
運よく石の隙間に見つけることができました.
ホンナガウニ?
白浜では小型の個体が多いのですが,これは結構大型でした.
トラフナマコでしょうか.
イソナマコに少し似ていますが,こちらの方が柔らかめ.
砂の上にコロッとマガキガイ.
目を出している様がミギーそっくりなのですが,
残念ながらちょっとさわると警戒して引っ込んでしまいました.
最後に,カコボラが産卵していました.
砂の中に産み付けようとしていたところを採ってしまいました.
その後,元気なベリジャーが飛び出してきたので,海に帰してあげました.
江津良の生物シリーズまだ続きます.
(あまり)動かない生物達です.
その代表格,ソフトコーラルのヤギ類ですね.
これはイソバナでしょうか?ポリプは見られませんでした.
これもイソバナ類?こっちはポリプがわさわさ
骨軸が大きなヤギ.さらにポリプがわさわさです.
肉眼ではっきり見てとれます.
これは,ヒドロ虫?分岐パターンが違って見えます.
最後におまけのオオウミシダ.
学部生の頃に「植物ですか?」と棘皮の専門家に訊ねて,
びっくりされたのも今やいい思い出です.
先日の京大実習の解剖用軟体動物を採集しに,
江津良でシュノーケリングを行いました.
天気は上々
透明度もまあまあです
さてさて何がいますかな.
海底に物体を発見
何かの排泄物ですね.
意外に種類が抱負です
太さや形状など様々.
この下には種々の生物が潜んでいる事と思いますが,
残念ながら簡単に掘り出すことはできません.
いつか掘り出してやると心に誓ったのでした.
今度は動く物体発見
エイでした.まだお子様でしょうか.
いきなり面白生物に出会うことができました
ナマコの解剖のあと,おもむろに取り出された黒い糸と針...
一体これで何をするのかと思いきや...
こ,
これは!
解剖されたナマコの腹を縫い合わせています.
聴いたところによると,ナマコを横に切って真っ二つにすると,
それなりの確率でどちらも再生するのだとか.
(再生率に偏りがあった気がしますが,忘れました)
対して今回のように縦に切ってしまうと,ほとんど再生しないらしいのです.
そこで,腹を縫合することで,再生検証実験を試みているのだとか.
実に野心あふれるフレッシュな実験ですね.
果たしてうまくいくのでしょうか??
動物分類学実習の最後は,みなさんそれぞれに調べた生き物についての発表です.
そのような自然の分類体系の位置にあるのか?
どのような生活史を送っているのか?
その分布域の範囲は?
などをまとめ,3分程度で発表してもらいます.
一人一人の内容までは書ききれませんが,
皆さんとても堂々と,わかりやすく,そして楽しく発表してくださいました.
その一瞬一瞬をご覧ください.
黒板にも書いてありますが,この実習の前半では,
台風の影響で実験所外へのアクセスが閉鎖されました.
そのような中で,みなさんじっくりと自身の発表対象を調べ上げ,
聴いている側も楽しめるオリジナリティ溢れる発表を行ってくださいました.
さあ,これで実習も折り返しです
ベントス実習では,それぞれ特定の分類群を選んで,
それについてとことん掘り下げて調べます.
ナマコを選んだ学生が,是非とも内部形態を観察したいというので,
解剖してみることとなりました.
毎度おなじみニセクロナマコの解剖.
赤い生殖巣が見えます.メスですね.
他にも呼吸樹や消化管,キュビエ管の配置など,
慎重に観察してくれました.
こちらはイソアワモチ(カタツムリの仲間の有肺類)に愛を感じてしまったらしく,
まさしく肌身離さなくなってしまった学生たち.
生き物に愛を持つのはよいことですね.
因みにプランクトンに話を戻すとヤムシが採れていました.
多様な動物門がみられるのは,海の実習の特権ですね.
磯観察で採ってきた生物は,
このように容器のフタ替わりにガーゼを使うことで,
小さな生き物でもいなくならずに長期間保管しておくことができます.
そして,採集物を各自同定.
ヤドカリを同定したい人は,万力を使って殻を割って本体を取り出します.
小さな生き物は顕微鏡を使って形態を観察
実習室の図鑑もフル活用
最後は久保田先生によるまとめのお話.
波が高くいろんな場所を回る事は出来なかったのですが,
それでもたくさんの生物が採集できました.
やや潮が高くなってきたので,実験所前の浜まで移動しました.
青空で気持ちいですねー.
と思ったら海は荒れていました
押し寄せる白波.
教員も学生もずぶぬれです.
箱メガネを持参した猛者も.
状況に適した正しい武器です.
ということで,一日目からなかなかハードな磯観察となりましたが,
皆さんそれぞれに海の生き物の学びを深めたようですよ.
※これらの観察は,専門家の指導の下,安全に配慮して行われています.
畠島の生物を早速仕分けです.
分類群(門または綱)ごとに担当者を分け,調べていきます.
「カイメンだ!体中に穴が空いているぞ!」
最も分類学的な知識が身に付く瞬間ですね.
ある程度仕分けたら解説です.
河村博士による,トゲトサカにくっついていたクラゲムシ(有櫛動物)のご説明.
私も棘皮動物を解説しました.
手には何かを持っていますが,何を持っていたかは忘れました
総計で96種の生物が得られました.
一日でこれだけ採るとは天晴
奈良教育大学でも畠島へ渡ります.
良く潮が引いています
先生方の採集能力が高い
色んな物を見つけてきては,我々を驚かせてくださいました.
梅雨の最中でしたが,磯観察中は雨がピタッと止んで,
磯採集日和でした
とても楽しい畠島観察でした.
いつもと違って,飼育員の山内さんがゾエアの操船員となって迎えに来てくださいました
畠島の生き物の観察です.
図鑑を見ながら,あーだこーだと悩みながら同定を進めることで,
その生き物の特徴が頭に入ってきます.
ある程度同定が進んだところで,各動物門ごとに説明をしていきます.
特異な分類群は研究員も担当.刺胞動物は河村博士が説明し,
棘皮動物は私が説明させてもらいました.
その他の分類群は全て宮崎先生がご説明(すごい!).
最終的に一日の採集で85種の動物を見つける事ができました
晴天ではないものの,雨がなく気温も適度で,
なかなかの磯観察日和でした.
積極的に生物を探しています
珍しい生物を見つけたら宮﨑先生に報告!
今回見つけた生物その①「ユズダマカイメンの類」
一瞬ホヤと間違えるのですが,カイメンにしては珍しく個体性や,
表面の突起構造がはっきりしているので,
他のカイメンに比べて比較的区別がつきやすい類です.
ただし,正確な種の同定には,体の中の骨片の形をつぶさに観察する必要があります.
生物その②「ナガミル」
そろそろ海藻も終わりの時期なのですが,まだいくつか海藻がみられました.
中には人の背丈ほどに成長した緑藻のミルまでみられました.
潮もよく引いています.
有意義な畠島での磯観察となりました.
風はやや強かったものの,磯採集日和でした
潮も良く引いています
吸い込まれるような青い空.
青い空と白い雲.
海岸と空.
海と学生の笑顔.
砂浜と・・・?
海岸の漂着物でアートが始まりました.
「よそ者は出ていけ!」領地を守るために必死な様子.
完成したようです.
何気に快適空間だったようです.
※この後,アートは元に戻しました.
さあ,帰りますよ!とても楽しい畠島でした.
いよいよ実習も最後です.ラストナイトは打ち上げです
師弟の仲も深まりました.お疲れ様でした
最終日はお掃除の後...
恒例のウミウシフィギュア提供!毎回喜んでもらえます.鉄板ですね
お疲れさまでした
採集した藻類の切片観察です.
切片観察に欠かせないのがこの「ピス」.
切れ目を入れて藻類はをはさみ,
ピスごと薄く切る事で切片にします.
勿論,藻類の押し葉標本も作ります.
潮がいい時間になってきたので,フィールドです.
和歌山大学はとにかくフィールドに出る
江津良の海岸で磯観察.大変良く潮が引いています.
普段はなかなか見られない生物の姿シリーズ.
干出してだらーんとしてしまったケヤリムシ.
浅場のタコノマラ.
シロガヤが生殖体を付けていました
これはサンゴイソギンチャクでしょうか?
随分立派なイソギンチャクでした.
オオヘビガイが粘液の糸を出してお食事をしています.
普段と違う場所での大潮での採集だったので,
あまりに面白く,我を忘れてしまいました.
持ち帰った藻類や動物の仕分け中.
さあ,同定しまくるんだ
龍谷大実習は内容盛りだくさん.
棘皮動物の解剖を行います.
ウニの殻を赤道面で割った様子.
ウニの内臓は殻の内側に裏打ちされているので,
外側を割っただけではまだ離れません.
お次はナマコの解剖.
時間の都合もあるので,今回は班ごとに,解説と同時進行で実践してもらいました.
意外にしっかりしたナマコの内臓の様子に,
カルチャーショックを受けた様子でした.
最後にナマコの骨片の観察も行いました.
ナマコの皮膚を切り取り,一分ほどハイターに漬け,
水洗の後にプレパラートにして観察すると,
驚くほど多彩な骨片が観察できます.
畠島の生物の観察も,いよいよラストスパートです.
観察種数を増やすため,貝殻を割って中身を観察する猛者まで.
時間になりました.いよいよ観察種数を書き出します
千徳博士が,お手製のペラ紙で動物門の名札を作ってくれました.
これすごいですよ!安く作れて今後も使いまわせるので,絶対に役に立ちます.
今回はリストの作成と別に,個別にお気に入り生物の発表も行ってもらいました.
ジャンケンで発表順を決定
それぞれに自分が気になった生物の,
環境と形の適応についてを発表してもらいました
全体で,60種近くの生物をリストアップすることができました
今回はなかなか僅差の勝負でしたが,優勝班は海藻まで見ていたのが決めてとなったようです.
お疲れ様でした
ウニの発生の合間に,畠島の生物の観察を行います.
図鑑と生物を見比べながら,生物の多様性を感じてもらう試みです.
大学院生の凌君も,同定をサポート
余り天候は優れなかったのですが,途中で浜に出て,
海岸に打ちあがった生物の観察を行いました.
磯歩きではなかなか見られない生物が採れることがあります!
そうこうしている間にウニの発生も進みます!大忙しですね
それにしても,みなさん真面目によくスケッチをしてくれています.えらい
谷垣先生も,軟体動物の同定に熱中されています.
夜は久保田先生のベニクラゲに関する講義.
最近先生はFacebookにご自身の研究事項をまとめられております.
要チェックですよ
2015年4月2日から4月5日にかけて,龍谷大学環境フィールドワーク実習が開催されました.
講師は,去年に引き続き,学振PDの千徳博士です.
お昼ごろに到着した学生さんたちを,
息つく間もなくセレナ(公用車)に乗せ,
港に拉致
実は天候の都合で,
少しでも早く畠島へ渡って磯観察を開始する必要がありました.
ヤンチナで渡島
のはずが,ヤンチナ謎の不調により,
ゾエアで渡すことに.
後の調査で,係留ロープに多量の生物が付着していたことが不調の原因と判明しました.
すったもんだの末に島に渡りました.
河村博士による畠島の解説の後...
早速野外で磯観察です
今回は3班に分かれ,班対抗で観察種数を競ってもらいました
タツナミガイさんの紫汁に驚愕
随分大型の個体がみられるようになりました.春ですねえ.
この日は赤潮が大発生
ヤコウチュウの群れです.持ち帰って観察しましょうね.
磯にたくさんの海藻が打ちあがっていました.
河村博士が持っているのはヒジキです.
スーパーに売られている姿との違いに,みな驚きが隠せない様子.
じっくり二時間半,磯観察が終わりました
潮の条件があまりよくない中での観察でしたが,みなさんとてもまじめに取り組んでくれました
天神崎の後は,そのまま畠島へ直行です.
船の定員の関係で一度では渡島できないため,
待機班は第二便を待つ間に付着生物の観察を行いました.
船着場に吊るしておいた買い物かごが,付着生物で埋め尽くされております
強風ではありましたが,快晴です
潮も良く引いており,コアマモが干出していました.
帯状分布の解説中.貝一つに着目しても,色んな分布パターンが見られます.
島の北側の方に来てみると,転石帯が広がっています.
これらの石を丁寧にひっくり返してみると...
これこの通り.たくさんのナマコが,じっと乾燥に耐えていました
この砂塊はなんだかお分かりでしょうか?
答えはこれ!ギボシムシの糞塊でした
普段はおしりの部分しか採れないギボシムシですが,
干潟プロフェッショナルの伊谷先生のポンプ捌きによって,
なかなか採れない鰓の部分も採れました
ということで,採れた生き物を持ち帰って黒板に書き出し.
百種近い生物が採集できました
多様性実習の目玉,漁港での生物観察に参りました.
実験所から車で30分程度のこの漁港では,秋から春にかけて刺網漁がおこなわれており,
様々な深海性の生物が混獲されています.
そのような混獲物は基本的には漁師さんにとってはゴミなのですが,
我々のような実習校や研究者のために,カゴにとっておいてくれています.
中にはお宝が揚がることもあります
普段は見られない生きものに,みな興味津々です
帰りに天神崎に寄りました.
国内最初のナショナルトラスト運動がおこった地として有名です.
少し歩くと,湿地があります.人の手も入っているのですが,
海と里がつながることを実感できる貴重な風景です.
山の方に分け入ってみると...
池がありました
海の実習ではありますが,陸と海の繋がりを考えることも非常に重要です.
因みに,試しに網をふるうと沼エビが採れました
この木の板を渡しただけの素朴な橋が,
さらに湿地感をかもしています.
最後に,天神崎の海岸を回ります.
やや強風でしたが,対岸に瀬戸臨海実験所を眺めながらの磯観察はまた新鮮な気持ちになれました.
生物相もいつもとは少し違っており,有意義な観察ができたのではないでしょうか.
お昼休みを利用して研究紹介を行いました
自立型のスクリーンとプロジェクターです
オサレにランチョン形式です.
美味しいお弁当がワンコイン価格。大槌の食は最高ですよ
徳田さんの研究紹介.
古生物学的な手法を基礎にして,分子系統,飼育等を組み合わせて,
単体サンゴの底質環境への適応を調べた興味深いお話でした.
最近古生物の分野に触れるようになって思うのは,
古生物学と(現生の)分類学の境界が薄くなってきているということです.
今後もこの動向に注視する必要があるかもしれません.
山名さんのお話.
現在の博物館でのお仕事の紹介と,学位を取られたときの水産関係の研究紹介でした.
主にナマコの種苗などに関する話でしたが,
普段は聞けないような水産の裏話なども聞けて非常に新鮮でした
現在琵琶湖博物館に籍を置いている太田さんは,
博物館のお仕事に興味を持たれたようです.
活発な議論が交わされるアカデミックなお昼でした.
食後は遠方にもうひとサンプリング
こんな砂浜や...
防波堤跡地,
公園跡地の転石帯でサンプリングを行いました
段々潮が高くなってきて,こんな場面も
油断すると長靴に水が入ってしまうのです.
しかしそこは頼りになる徳田さん
胴長の威力は半端じゃありません.
カモシカ?の骨とマヒトデのツーショット
マヒトデは日本沿岸に最も普通に見られるヒトデの一種ですが,
白浜周辺では見られません.ちょっと気になったので撮影してみました.
※マヒトデはこの後,海に帰してあげました.
そして,この日の夕飯は広瀬先生も参戦
マスターの愛の飯に挑戦です
この日のメニューはこちら.
勿論この他にスープや餃子が付いてきます.
マスターの愛はこの日も健在でした.
食後は広瀬先生の研究紹介
先生はコケムシの専門家で,最近ではその近傍のグループを含んで,
触手冠動物という大きなグループを研究対象とされています.
やはり同じような骨格を持つサンゴと共通する部分があるらしく,
徳田さんも興味津々でした
続く
東北調査開始二日目.
ご覧くださいこの台風一過の秋晴れ
今日は磯採集です
センター前のがれき場.
石の隙間に生息環境ができ,
他の場所に比べて生物が多くなっています.
それぞれが専門の生き物を追いかけます.
太田さんは等脚類探し.陸上のワラジムシなどを探しています.
山名さんはひたすらナマコ探し
場所にもよりますが,転石の下などに隠れている種が多いため,
石をひっくり返したり,
砂を掘るとぽろっと出てきます.
千徳博士の単体サンゴや ...
私のクモヒトデは,なかなかこういう場所では採れません.
(一応探しましたが,いませんでした)
そこで...
同じくターゲット(単体サンゴ)がいない徳田さんを巻き込んで,
M2の凌君に頼まれたカサガイ探しを行いました!
台風のうねりが残るなか,胴長を装着した徳田さんは,
果敢に深場まで攻め入ってくれました
おかげで,たくさんのカサガイ(コガモガイ)が採れました
後日談ですが,なかなかいいものが採れたようですよ
皆さんにもそれなりに成果があったようです
今回の注目生物.なぜか,海岸に陸生のコウガイビルがいました.
うーむ,近くの森から迷い込んできたのか,不思議です.
「ついでにひょうたん島の方にも行っちゃおうぜ」
さすがにまだ波が高くてダメでした
続く.
ウニの発生の合間に,磯に出ました.
TAの中島さんのやる気がここでも発揮されます
天気にも恵まれました
中島さんは海からの遊撃部隊.
いいものを捕まえてきてください
おや,何をしているのでしょう?
ここぞとばかりに記念写真でした
この日はやや潮が高め.
いつもは簡単に渡れる場所も,足場に気を付けないと到達困難
やっとたどり着きました.
この付近は,番所崎の最も突き出た部分で,
外洋性の生き物もちらほら見られます.
そのうちの一種,トゲウミトサカ.
八放サンゴと呼ばれる,硬い骨格を持たないいわゆるソフトコーラルです.
中島さんが水中で撮影してくれました!
遊撃部隊のお手柄
手に持っているのはオオウミシダです
中島さんは,なんとウミシダの研究に興味があるそうです.
未来の棘皮研究者ですね
本当に天気がいい!塔島と青空がいいバランスで景色を作っています
思わず水切りをしてしまいますね
とあるタイドプールに,イソスジエビの群集を発見
カメラに近づいてきました
好奇心旺盛ですね.
タイドプールにはいろんな生き物が潜んでいます.
残念ながらこの画面には全ては映っていないのですが,
原始的と言われるものから高等と言われるものまで,
様々な生物の行動や,繁殖生態が勉強できたようです.
硬い地盤にポツポツ開けられた穴.
これは人工物ではなく,少しの隙間に溜まった石などが,
波の作用で隙間の表面を削りながらぐるぐる回ることで,
どんどんと大きなったものがこの穴になったそうです.
そんなこんなの楽しい磯観察でした
潮が高くなってきて,南浜経由では帰れなくなってしまいました
心配ご無用,そんなときは番所山公園から実験所に帰ってこられます.
今年からリニューアルした番所山講演には見所いっぱいです.
秋の行楽に,是非とも訪れられてみては?
そして水族館にも訪れられてみては?
続く
9月25日~30日にかけて,
大阪大学の臨海実習が開催されました
磯採集の講師は久保田先生
畠島での熱い生物解説です
TAさんがドライスーツでやる気まんまんです
彼は,去年も大阪大学の実習で瀬戸に来ていた中島くんです.
過去の臨海実習で出会った学生が,
瀬戸に再訪してくれると,なんだか嬉しくなります.
帰ったあとは,プランクトン観察です.
河村さんが,夜中に集魚灯を仕掛けてくださいました
集魚灯の周りを網ですくって,
昼間は見られない生き物がたくさん見られました
本実習は二部構成になっており,前半では系統部類学の古屋先生のチームが,
後半では発生学の西田先生のチームが担当されます.
こちらは古屋先生の下で学位を取得された,
イタチムシ(腹毛動物)を研究されている鈴木さん.
美味しいイカ焼きをこしらえてくださいました
乾杯!
この夏最後の実習がはじまりました
みなさん,これ
なんだと思いますか?
答えは彼らフナムシの行動実験に使う迷路です
フナムシは甲殻亜門の等脚類に属しますが,
この仲間には行動学の実験によく使われている者がいます.
それはダンゴムシです.
ダンゴムシは,曲がり角だらけの迷路を進ませると,あるT字路にあたった時,
前にあたった方向とは反対方向に進む,すなわちジグザグ行動をとることが,
様々な実験から明らかにされています.
そこで,その辺の海岸にわんさかいるダンゴムシの親戚のフナムシを捕まえ,
このようなアルミホイルで作った迷路を進ませることで,ジグザグ行動の有無や,
あったとしてその行動学的な意義を解明しようという実験です.
講師はClement先生です
まずはサンプルを取らねば話になりません.
北浜のすぐそばの岩礁地帯が,フナムシの恰好の採集場所です
ふふふ,なかなか生きのいいのが採れました
入口からフナムシを走らせます.
ダンゴムシの場合はどちらかの足が疲れてしまわないために,
ジグザグに走るという考察がなされているそうですが,
フナムシではどうでしょうか?
外敵(危険)からより遠く逃げるためと考えることもできます.
果たしてどんな結果が出たのでしょうか?
夜はデータベースの更新作業です.
多毛類の同定に耐える写真(頭部を含む)を撮るために,
顕微鏡に繋いだカメラで頑張りますが...
動きまくるせいで...
なかなかうまく撮れません
自然相手の難しさですね.
※このあとスタッフから麻酔(MgCl2)が提案され,無事撮影できました.
先生方も頑張ります.コケムシの種類がわからない...
どんなに図鑑を探しても同定できませんでした.
こんな動物も探せばいくらでも出てきます.
棘皮班もせっせと同定&データベースへの入力に打ち込みます.
おお,クモヒトデのデータを入力しています
これで白浜におけるクモヒトデの人類の知見が一歩前進しました
作業は夜遅くまで続きましたとさ.
続く.
皆さんの努力の甲斐あって,畠島ではいろいろと珍しい生物が採れました
ギンカクラゲ.
これで一個体かと思いきやなんと群体性のヒドロクラゲで,
真ん中の気胞体と呼ばれる部分に多数のポリプがぶら下っているのだそうです.
ちょっとボロボロになってしまっていますが,よくこんな小さなものを見つけましたね
甲殻類に挟まれて窮屈そうなカツオノエボシ.
触手が未熟なの失くしたのか,ほとんど気胞体の部分(烏帽子)しか残っていませんね.
猛毒のクラゲなので,触手には触れないよう注意
ガンガゼの撮影会.
畠島の次はウニの発生実習です
さすがのムラサキウニさんもそろそろ生殖時期が終わりかけ.
ということで,ツマジロナガウニさんの出番です
阪大の鈴木さんによる精子混入実験.
受精膜が上がるのを観察してもらいます.
未受精卵の表面に精子が到達すると,原形質膜と卵膜の間に空間(囲卵腔)ができ,
原形質膜の内側にある表層粒が爆発的に膨張し,
その内部にあった受精膜形成物質が囲卵腔に流れ込んで,
卵膜に内側から作用し,物理的にも化学的にも強固な受精膜が形成されるという仕組みです.
ウニの精子を求める長蛇の列.
かつてこれほど(以下略
実習課題は山積みです
お次はウニの解剖実習.まずトゲを鋏やピンセットで取り除いた後,
歯ブラシで丁寧に表皮を磨いてやります.
あまり知られていませんが,ウニやヒトデを含む棘皮動物は,
体の外側が必ず薄い皮でおおわれています.
そういう意味では,実は厳密にいうとウニのトゲなどは外骨格にも見えますが,
内骨格であるともいえるのです.
生物学辞典などを見ても,その辺りの決着は実はついていないそうです.
丁寧に計測中.
そして,ヤスリで赤道面を削って,横方向に開いてやると,
体内の構造がよく見えます.
時間がないときは鋏などで一気に割ってしまいますが,
ウニの内臓は殻の内部に裏打ちされているので,
それだと内臓を傷つける恐れがあります.
実はヤスリで外側から削ってやるのが,最もダメージが少なく内部形態を観察できる方法なのです.
続く.
阪大インターナショナルカレッジ臨海実習レポート
水族館見学の後,もう一度浜に向かいました.
やはり潮は高いです.
Luke先生もシュノーケリングで生き物を探しますが...
結果はこの写真が表しています.
タイトルは「黄昏」とでもしましょう
翌日は畠島です!たくさん生き物を採りましょう
夕方はウニの発生の予備講義.
山田先生による,ツマジロナガウニの発生の説明です.
山田先生は,私の北大時代の講座の先輩にあたるそうです
その後はデータベース入力の準備.
この実習では,採集した生物のリストをデータベース化しており,
毎年の実習で成果がアップデートされていきます.
Thorstenさんのデータべ―スはコチラ.
現在200種以上が登録されています.
さて翌日は畠島へ
分室でいつもの畠島の説明.
今回は私が担当しました.
海岸へGO!天気は抜群ですよ
と思ったらやっぱり潮が高い
そもそも干潮が早朝なので,徐々に満ちいく中でのスタートとなりました.
しかし彼らは潜るのです!潜れば潮はあまり関係ありません
Luke先生が頑張ってナマコを採集してくださいました
Domo Arigato!
空がもう秋色ですねー.
磯観察終了後,一息つく指導側の面々.
対照的に迎船ギリギリまで水につかる学生たち.
(おや,Luke先生の姿も...)
そうこうしているうちにお迎えが来ました.
さあ実験所に戻りましょう
続く.
2014年9月16日~21日にかけて,
大阪大学インターナショナルカレッジの臨海実習が開催されました
全世界津々浦々から,7カ国(教員含む)の人々が集まりました.
実習一日目は単なペーパーテストからスタートです.
代表的な動物門の,現在の大系統の記述テストです
これをすらすら書いていく学生さん(一回生)たち.
暗記だとしても天晴です.
そして久保田先生の磯観察講義開始
もう何度もこの講義を担当されているそうで,英語の授業もお手のものです.
大変勉強になります.
北浜で磯観察の図.やや波が高かったのですが,
その甲斐あって漂着物がいろいろと流れ着いていました.
久保田先生もご満悦のご様子
しかし,潮も高かった
いつもは番所崎を簡単に一周できるのですが,
「こりゃ全然だめだ」
ということで,普段はあまり来ない実験所の北東部に来てみました.
教員のHenrich先生が潜る
この実習では皆潜りまくります
採集物の解説.教員のUeda-Sarson先生(右側手前)も興味津々です.
お次は標本での動物の説明.
我々が整理した標本が活用されています
実は去年,標本瓶が劣化により危険な状態であることが判明したのがこの実習の時でした,
今年の冬に整備を行いました.
水族館で,動物の系統関係の説明.
いつもながら良くできた系統樹です.
実習を通して動物のグループごとに班分けがされ,
最後に分類群ごとに研究発表を行ってもらいます.
白浜水族館には多種多様な海産無脊椎動物が飼育展示されていますので,
皆,自分の担当の分類群を一生懸命勉強していました.
オニヒトデを撮影するタイ出身のPasin君.
実は彼は棘皮動物グループ(私が指導担当)の一員です.
インターナショナルな実習の幕開けです
京大実習レポート第四弾
今回は軟体動物の解剖です
まずは番所崎で貝(二枚貝はダメ)を採る
水族館の取水口でも採る
今回の目的は,貝類の歯舌の観察です.
体内にある歯舌をとりだすため,
肉抜きという技術を使います.
要するに茹でて軟体部だけを殻から取り出すのですが,
実はこれが,形態観察,DNA解析の両方を行う上で優れた方法なのです.
以前も紹介したマツバガイ(カサガイ)の軟体部.
これは何かといいますと...
コチラ!タツナミガイは体内に歯舌がないなあと思っていたら,
こんな風に唇みたいになっていた構造が,実は歯舌だったようで,
これを取り出して観察してみると,ちゃんと歯舌状のザラザラ構造がみられました.
取り出した歯舌を,電子顕微鏡で観察.
この日はかなり遅くまで観察を続けたようです.
お疲れ様でした
気付けば九月も終わりです
白浜では今年最後の実習が始まりました
それらの報告も早くできるように,まずは京大の実習のレポートの続きです
畠島から持ち帰った生物の鑑定.
採集・鑑定した生物を毎度のごとく,黒板に書き出していきます.
それぞれの分類群ではそれぞれの専門の先生がご説明.
朝倉先生がヤドカリの鋏について熱く語っておられます.
私も棘皮動物の説明を担当しました.
毎回,説明するたびに自分が知らないことが見つかります.
棘皮動物学も奥が深いです.
これだけの生物が見つかりました
毎度思うのですが,たった半日採集しただけでこれだけ見つかるわけですから,
専門家が集って本気の採集を行えば,どれだけの種数に上るのでしょうね.
夕食は,今夏お世話になったまるかわさん.
お店の外のプレハブを貸切です
みんなで和気あいあいとお食事.
カツです
デミグラスソースにもひと手間かかっていて,とても美味でした
ごちそうさまでした
帰ってから,カメノテとフジツボ解剖です
節足動物は,体制がはっきりとしているので,
各体節と他の節足動物との対比ができて,見ていて飽きません.
続く.
学会のお次は,京大実習のレポートです.
久保田先生のプランクトン実習.
多くの海洋生物は間接発生を行うため,
親と子の形が全然違います.
こちらは,親と子のそれぞれの写真から,
親子関係をつなぎ合わせる作業中.
おお,なかなか大きめのクラゲが採れたようです.
最近,久保田先生は田辺湾で採集されるクラゲを長年連載で紹介されていますが,
最近,そのまとめがご著書として発売されました.
「魅惑的な暖海おクラゲたち~田辺湾(和歌山県)は日本一のクラゲ天国~」
http://book.akahoshitakuya.com/b/4907841159
要チェックです
翌日は畠島へGO
天気にも恵まれました
たまには畠島の風景をご紹介しましょう.
こちらは畠島北西部に位置する小丸島.
潮がよければ,この小丸島へも歩いて渡れます
小丸島を超えて,その先の部分まで来ました.
画面右上に見えるポコッとした島は,
わが実験所の在る番所崎の先端の塔島です.
途中の泥岩帯で,足元の岩を割ってみると...
このような穴が開いています.なんじゃこら.
犯人はこいつコツブムシですね.
ダイオウグソクムシと同じ等脚類で,ダンゴムシの仲間です.
泥岩に穴を開けて巣にしているのですが,
瀬戸内海のある島では,彼らによる激しい穿孔圧のせいで,
島自体がなくなってしまったとか
小さいながら,島ひとつを消してしまう破壊力を秘めた巨虫です.
他にも,穿孔性のホシムシなどもみられました.
一見何気ない岩場にも,実はいろんな生き物が暮らしているのですね.
往路では渡れた道が,復路では水没しているのはよくあること.
皆さん長靴に水をたっぷり湛えて帰りましたとさ
続く.
関学実習のレポート,いよいよラストです
果たして畠島での採集手数は何種に上ったのか?
なんと,海藻などを含めて99種でした
あと1種で100種でした
内田先生の最後の講義.
このような情熱溢れる研究者がおられるおかげで,畠島の自然は維持されているのでしょう,
ありがとうございました
夜中まで頑張ったご褒美として,みなさんにアイスが振舞われました
またいつでも白浜の自然を観察しに来てくださいね
翌日,お土産にウミウシフィギュアを持って帰ってもらいました.
やはり顔のある分類群は人気が違いますね.みんな喜んでいました
これで海洋生物好きが一人でも増えてくれるといいですね
最後に新しくなった水族館でパシャリ.
名残おしいですが,いよいよお別れです.おつかれさまでした
といわけで
関西学院大学実習レポート
これにて終了
だいぶ遅くなりつつありますが,
関学実習のレポートです
持ち帰ったベントスを例のごとく,バットにあけて観察です.
こちらはカニを鑑定中?
十脚類くらい研究が進んでいると,ある程度図鑑で同定できますが,
そうでない分類群はそもそも図鑑すらありません.
実はこの「そうでない分類群」,つまり研究が進んでいない分類群は結構多いのです.
今なら研究し放題ですよ
これは,ナマコの骨片を偏光板を通して観察したところです.
プルテウス幼生の骨片はよく観察しますが,
ナマコの骨片もこんなに鮮やかに光らせられるとは知りませんでした.
様々な骨片の種類が一目瞭然ですね
内田先生の熱血指導を受けつつ,鑑定結果を黒板に書き出します.
黒板一枚では書ききれなかったようです.果たして何種とれたのか?
続く
生物を分けると世界が分かる ー分類すると見えてくる、生物進化と地球の変遷ー
講談社ブルーバックス
新種の発見
ー見つけ、名づけ、系統づける動物分類学ー
中公新書 2589
深海生物テヅルモヅルの謎を追え!
系統分類から進化を探る
東海大学出版会
フィールドの生物学シリーズ 第20巻
これらのリンク先のページには系統解析に関する記事が,上から新しい順に並べられています.古い順にみる場合は,ページの一番下からご覧ください.
・2020/10/28 論文が出版されました!
Okanishi, M.*, Fujii, T. (2020)
“A new record of brittle star Ophiopsila cf. polyacantha (Echinodermata: Ophiuroidea) from Southwestern Japan, with notes on its bioluminescence”.
Species Diversity. 25(2): 283—294.
・論文が出版されました!
Okanishi, M.*, Kohtsuka, H., Fujita, T. (2020)
“A taxonomic review of the genus Astrocladus (Echinodermata, Ophiuroidea, Euryalida, Gorgonocephalidae) from Japanese coastal waters”.
PeerJ. 8: e9636 (42 pp.)
・論文が出版されました!
Oikawa, S*. Matsui, Y., Oguro, M., Okanishi, M., Tanabe, R., Tanaka, T., Togashi, A. Itagaki, T. (2020)
“Species-specific nitrogen resorption proficiency in legumes and nonlegumes”.
Journal of Plant Research. 133(5): 639—648.
・論文が出版されました!
Okanishi, M.*, Mah, C., L. (2020)
“Overlooked biodiversity from museum collections: Four new species and one new genus of Ophiuroidea (Echinodermata) from Antarctica and adjacent regions with notes on multi-armed ophiuroids”.
Marine Biodiversity. 50: 64 (26 pp. )
・論文が出版されました!
Okanishi, M., Kato, M., Watanabe, H., Chong, C. and Fujita, T. (2020)
“Large populations of two new species of Ophiambix (Echinodermata, Ophiuroidea) discovered on Japanese hot vents and cold seeps”.
Raffles Bulletin of Zoology. 68: 196—213.
・論文が出版されました!
木村妙子他…(著者24人中9番目) (2019)
「紀伊水道南方海域および熊野灘の深海底生動物相」.
三重大学大学院生物資源研究科紀要. 45: 11—50.
・論文が出版されました!
木村妙子他…(著者25人中10番目) (2019)
「紀伊水道南方海域および熊野灘の深海底生動物相(第2報)」.
平成30年度三重大学フィールド研究・技術年報. 17: 1—29.
・論文が出版されました!
Hayashi, R. & Okanishi, M. (2019)
“The widely occurring brittlestar Ophiactis savignyi (Amphilepidida: Ophiactidae) as an epibiont on loggerhead sea turtle, Caretta caretta”.
Zootaxa. 4695: 497—500.
・論文が出版されました!
Okanishi, M., Ishida, Y. & Mistui, S. (2019)
“Fossil gorgonocephalid basket stars (Echinodermata: Ophiuroidea: Euryalida) from the Middle Pleistocene of Japan; the first record from the Indo Pacific region”.
Paleontological Research. 23: 179—185.
・論文が出版されました!
Okanishi, M., Oba, Y. & Fujita, Y. (2019)
“Brittle stars from a submarine cave of Christmas Island, northwestern Australia, with description of a new species <i>Ophiopsila xmasilluminans</i> (Echinodermata: Ophiuroidea) and notes on its behavior”.
Raffles Bulletin of Zoology. 67: 421—439.
・2019/3/27: 論文が出版されました!
Okanishi, M & Fujita, T (2018) “A comprehensive taxonomic list of brittle stars (Echinodermata: Ophiuroidea) from submarine caves of the Ryukyu Islands, southwestern Japan, with a description of a rare species, Dougaloplus echinatus (Amphiuridae)”. Zootaxa. 4571(1): 73—98.
・2018/6/21: 論文が出版されました!
Okanishi, M & Fujita, T (2018) “A new species of Ophioconis (Echinodermata: Ophiuroidea) from a submarine cave at Shimoji Island, Miyako Island Group, southwestern Japan”. Proceedings of the Biological Society of Washington. 131: 163—174.
・2018/4/6: 論文が出版されました!
Okanishi, M & Fujita, T (2018) “Description of a New Subfamily, Astrocloninae (Ophiuroidea: Euryalida: Gorgonocephalidae), Based on Molecular Phylogeny and Morphological Observations”. Zoological Science. 35(2): 179—187.
・2018/4/5: 論文が出版されました!
Okanishi, M, et al. (2018) “A new cryptic species of Asteronyx Müller and Troschel, 1842 (Echinodermata: Ophiuroidea), based on molecular phylogeny and morphology, from off Pacific Coast of Japan”. Zoologischer Anzeiger. 274: 14—33.
・2018/3/9: 論文が出版されました!
Okanishi M, Fujita, T. (2018) “A taxonomic review of the genus Astrodendrum (Echinodermata, Ophiuroidea, Euryalida, Gorgonocephalidae) with description of a new species from Japan”. Zootaxa. 4392(2): 289-310.
・2018/3/8: 論文が出版されました!
Baker, AN, Okanishi M, Pawson, DL. (2018) “Euryalid brittle stars from the International Indian Ocean Expedition 1963–64
(Echinodermata: Ophiuroidea: Euryalida)”. Zootaxa. 4392(1): 1-27.
・2018/1/31: 論文が出版されました!
Okanishi M, Fujita, Y. (2018) “First finding of anchialine and submarine cave dwelling brittle stars from the Pacific Ocean, with descriptions of new species of Ophiolepis and Ophiozonella (Echinodermata: Ophiuroidea: Amphilepidida)”. Zootaxa. 4377: 1-20.
・2017/12/23: リバネス 「サイエンスキャッスル関西大会」にて講演を行ってきました!
・2017/11/20-22: 第14回JAMBIO 沿岸生物合同調査@千葉県館山に参加してきました!
・2017/11/4: 平成29年度自然史学会連合公開講座「海の今昔を深~~く探る.」にて講演を行ってきました!
・2017/9/21: 日本動物学会 第88回富山大会@富山県民会館にて口頭発表を行ってきました!
・2017/6/4: 日本動物分類学会 第53回大会@海洋研究開発機構にて口頭発表を行ってきました!
・2017/3/28: 論文が出版されました!
Okanishi M, Fujita T, Maekawa Y, and Sasaki, T. (2017) “Non-destructive morphological observations of the fleshy brittle star, Asteronyx loveni using micro-computed tomography (Echinodermata, Ophiuroidea, Euryalida)”. Zookeys. 663: 1-19.
・2017/2/7: 論文が出版されました!
Okanishi M.(2017)
“A taxonomic review of the genus Astrohelix Döderlein, 1930 including the
synonymy of the subgenus Asteroporpa (Astromoana) Baker, 1980 to Astrohelix”
Zootaxa. 4227 (4): 543-553.
・2016/12/5: 論文が出版されました!
Okanishi M., Sentoku, A, Fujimoto, S, Jimi, N, Nakayama, R, Yamana, Y, Yamauchi, H, Tanaka, H, Kato, T, Kashio, S, Uyeno, D, Yamamoto, K, Miyazaki, K and Asakura, A. (2016)
“Marine benthic community in Shirahama, southwestern Kii Peninsula, central Japan”
Publications of the Seto Marine Biological Laboratory. 44: 7-52.
・2016/12/1: 論文(著書)が出版されました!
Okanishi M. (2016)
“Ophiuroidea (Echinodermata): Systematics and Japanese Fauna”
In: Masaharu Motokawa and Hiroshi Kajihara (eds.) Species Diversity of Animals in Japan.
Springer Japan, Tokyo, Japan, pp. 657—678.
・2016/11/18: 日本動物分類学会 第87回沖縄大会と,第22回国際動物学会議の合同大会にてシンポジウムを企画し,講演・ポスター発表を行ってきました!
・2016/6/12: 日本動物分類学会 第52回大会@札幌にて口頭発表を行ってきました!
・2016/5/18: 読売新聞に記事が掲載されました!
・2016/1/29: マイナビニュースに記事が掲載されました!
・2015/12/5: 第12回棘皮動物研究集会が開催されました!
・2015/12/1: マイナビニュースに記事が掲載されました!
・2015/10/30-11/6: タイ・プーケットで調査を行ってきました!
・2015/10/1茨城大学理学部生物科学コースに所属が移りました!
・2015/9/17-19:日本動物学会 第86回 新潟大会にて招待講演と口頭発表を行ってきました!
・2015/6/13-15: 日本動物分類学会 第51回大会@広島にて口頭発表を行ってきました!
・2015/6/6: 化石研究会 第33回総会・学術大会のミニシンポジウム「深海環境と生物」にて招待講演を行ってきました!
・2014/12/7: サイエンスカフェを開催してきました!
・2014/12/6: 第11回棘皮動物研究集会に参加してきました!
・2014/11/20-25: 沖縄で調査を行ってきました!
・2014/11/02-08: タイ・プーケットで調査を行ってきました!
・2014/10/11: Smips, 研究現場の知財分科会にて招待講演を行ってきました!
・2014/9/21: 論文が出版されました!
Okanishi M., Moritaki T. and Fujita T. (2014)
“Redescription of an euryalid bittle star, Astroceras coniunctum (Echinodermata: Ophiuroidea: Euryalidae).”
Bulletin of the National Museum of Nature and Science Series A (Zoology). 40 (3): 133-139.
・2014/9/11-13: 日本動物学会 第85回 仙台大会にて口頭発表を行ってきました!
・2014/8/31: 鳥取県立博物館特別展示「胸キュン☆サンゴ展~わたしを深海(うみ)につれてって~」の特別シンポジウムにて招待講演を行ってきました!
・2014/7/20-23: 2014 European Echinoderms Colloqium(欧州棘皮動物研究会議)にて口頭発表を行ってきました!
・2014/6/28: 日本古生物学会2014年年会・総会にて口頭発表を行ってきました!
・2014/6/13: 日本動物分類学会第50回記念講演会を企画いたしました.たくさんの方にお越しいただきました.ありがとうございました!
・2014/5/29: 研究費獲得のためのクラウドファンディング”academist”でのチャレンジが終了しました!最終獲得金額は,目標金額40万円を達大きく上回る63.45万円でした!
皆さん、本当に応援ありがとうございました。
・2014/4/22-25: WESTPAC 9th International Scientific Symposiumで口頭発表を行ってきました!
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岡西政典 OKANISHI Masanori
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