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プロフィール オカニシマサノリ

和歌山大学 臨海実習①

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2015年17日~22日にかけて,和歌山大学の臨海実習が開催されました
 

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この実習はとにかくフィールドに出ます

まずは近場の番所崎.
 

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春の大潮で大変良く潮が引いています.
 

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波も穏やかで,フィールドワーク日和
 

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あまりに引いているので,普段は水中に使っているトゲトサカもこの有様.

だらーん.
 

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イボヤギも干出しています.
 

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土日だったので,ヒジキ漁をしている地元の方がたくさんでした.

画面右上の白い袋には,ヒジキがどっさり詰まっています.
 

麦藁帽をかぶった河村博士の足元に生い茂っているのがヒジキです.


潜水士!

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潜水士試験に合格しました.

これで晴れて潜水士です.

一緒に受けに行った千徳博士も合格しました.
 

実技がなく完全にペーパーだけの試験ですが,

最近はこの免許がないとダイビング調査出来ない場所も増えてきています.
 

これで瀬戸臨海でも潜れますよ

(実は調査で潜ったことなかった)


ミズヒキゴカイ

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何の変哲もないとある日,水槽を眺めていると...

壁際に何かが這っています.
 

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あれ?これはミズヒキゴカイでは?

普段は全く姿を見せないミズヒキゴカイ.

おそらく普段は砂中に潜っていると思うのですが,

この日は積極的に外に出ていました.
 

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水槽の底にもう一匹.

(っていうかに二匹いたんだ)
 

あんまり外を散歩していると魚などに食べられてしまわないかと心配だったのですが,

一体どういう風の吹き回しでしょうか?

生殖行動か何かでしょうか?
 

春の風変わりな一コマでした.


組織切片作成②

 

n-ブタノールに置換した組織を,今度はパラフィンに置換していきます.
 

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パラフィンが解ける温度にしておいたオーブン内で,

このように組織をパラフィンに漬けていきます.

十分にブタノールを抜くため,四つの容器を経由しました.
 

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あとでわからなくならないように,ラベリングはしっかりと

最後の容器に漬け終わったら水冷によって固化した後,
 

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「台木」と呼ばれる木片に,溶かしたパラフィンを糊としてくっつけます.
 

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そして,組織が見えるぎりぎりまで剃刀で削っていきます.

欲張ると組織まで切ってしまうので注意


組織切片作成

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せっかく近くにプロフェッショナルがおられるということで,

宮崎先生に組織切片の作り方の講習を行ってもらいました.
 

まずはサンプルをブアン溶液に漬けます.
 

ホルマリンと組織浸透力の強いピクリン酸,ホルマリンの混合液で,

生物の骨格部分を溶かす(脱灰)作用があります.
 

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ご覧くださいこのえげつない黄色.

これはピクリン酸の色らしく,水族館に湧いていたニシキクモヒトデを入れると,

あっという間に固定されました.
 

一日も置くとクモヒトデはふにゃふにゃになり,よく脱灰されている様子でした.
 

その後はピクリン酸と70%エタノールを,黄色が無くなるまで交換していきます.
 

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70%エタノール

90%エタノール

n-ブタノール:エタノール:蒸留水(BED)=2:7:1

BED=4:5:1

BED=6:4

BED=9:1

100% n-ブタノール×3回
 

の液に各1時間ずつ漬けていきます.

今回は写真のような6穴プレートをつかいました.

各プレートに混合液を入れ,一時間ごとに交換してきました.

 


ヤンチナドレッジ(20150414)②

ヤンチナドレッジでは,またいろいろとクモヒトデが採れました.
 

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Stegophiura sp. の反口側.
 

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同種の口側.よく採れるやつです.
 

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スナクモヒトデの類ですね.
 

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岩の隙間に隠れているところを発見しました.
 

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Ophiura kinbergi,クシノハクモヒトデです.

腕を器用に動かして砂の上を動き回ります.
 

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こちらは口側.少し深くなってくると,クシノハクモヒトデの類ばかりが採れる地帯が広がっています.


ヤンチナドレッジ(20150414)

2015年4月15日にヤンチナでドレッジ調査を行いました!
 

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あまり天候は優れませんでしたが,あとは荒れるばかりということで強行!
 

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風は有りませんでしたが,ややうねりが入っており,

アネロンを服用したはずが,やや酔ってしまいました.

最近体の衰えを感じます.
 
 

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手前の技術職員興田さんが,技術職員山内さんに,ウィンチ操作技術のレクチャー.

このようにいつでも安全確実に調査が行えるのは,技術職員さんが,

しっかりと技術を伝承してくださっているからですね.
 

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その甲斐あって,60-70 m辺りの砂場でドレッジが曳けました!
 

持ち帰ったクモヒトデを飼育中なのですが,とても面白いことがわかりそうなのです!

いまからワクワクですよ!


白浜の湿度

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一年前の古生物学会で発表したポスター.
 

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よーく近づいてみてみると...

むむ?なんだか白いポツポツが.
 

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なんか表面がひび割れてる
 

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他のポスター(原村先生のポスター)はどうかというと...
 

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も,文字がはがれそうになってる

湿度のせいでしょうか?おちおちポスターも貼ってられねえぜ...
 

ちなみに,入口近くのポスターがやられているようなので,

空気の出入りが激しいところはよりダメージが大きいのかもしれません.


龍谷大学実習⑦

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龍谷大学実習,いよいよ最終レポートです

最後の夜は打ち上げ!三日間お疲れ様でした
 

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宮崎先生も加わり,遅くまで宴は続いたそうですよ
 

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一夜明けて,最終日です.

二日目に受精させたウニもすくすく育ってくれました.
 

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最後の観察のあとは,お世話になった宿舎をお掃除してもらいました.

細かいところまで拭いてくれてありがとう
 

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最後に恒例のウミウシフィギュア進呈
 

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喜んでもらえたようです
 

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最後にみんなでパシャリ.

この実習を通じて,生物多様性と環境の関係を学んでもらえたのではないでしょうか.

磯に行ったときは,ぜひともいろんな生き物の観察にチャレンジしてみてくださいね
 


龍谷大学実習⑥

龍谷大学実習では,SMBLメンバーによる講義が盛りだくさんですOLYMPUS DIGITAL CAMERA

○干潟―浅瀬の園に棲みしもの達―

D3の小泉君の発表です.
 

干潟のへの愛がよく伝わってくる発表でした.

エネルギー循環系における干潟の役割の解説など,

非常に興味深い内容も盛りだくさんでした
 

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○カサガイよもやま話~Wikiには載ってない~

D1の中山君の発表.最近成長著しい,頼もしい発表でした.
 

今後の成果発表が楽しみです.

次は論文発表ですね!
 

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○コツブムシをつまむ日々―浅海等脚類の生活史研究―

M2の中町君の発表です.
 

彼の目標の一つは,ダイオウグソクムシよりもコツブムシを有名にする,

というものですが,その目標達成への日々の努力がよくわかる発表でした.

頑張れ中町!僕は応援しています.
 

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○巨大クラゲはどこから来るのか?
-平衡石を使った地理的起源の推定-
 

河村博士の発表です.軟体部ばかりと思われがちなクラゲですが,

実は小さな石が詰まった袋が体内にあり,その構造を調べることで,

年齢推定ができるということです.
 

棘皮動物の骨片にもそのような特性を備えたものがあるため,

とても興味深く聞けました
 

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私も発表いたしました.

深海生物テヅルモヅルの進化を探る
 

毎度おなじみのタイトルですが,

ポスター形式で発表してみました.
 

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最近の注目はこれ

このモヅルが,テヅルモヅル界を揺るがすことになるのです

今後の研究をお楽しみに


龍谷大学実習➄

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龍谷大実習は内容盛りだくさん.

棘皮動物の解剖を行います.
 

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ウニの殻を赤道面で割った様子.

ウニの内臓は殻の内側に裏打ちされているので,

外側を割っただけではまだ離れません.
 

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お次はナマコの解剖.

時間の都合もあるので,今回は班ごとに,解説と同時進行で実践してもらいました.
 

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意外にしっかりしたナマコの内臓の様子に,

カルチャーショックを受けた様子でした.
 

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最後にナマコの骨片の観察も行いました.

ナマコの皮膚を切り取り,一分ほどハイターに漬け,

水洗の後にプレパラートにして観察すると,

驚くほど多彩な骨片が観察できます.
 

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畠島の生物の観察も,いよいよラストスパートです.

観察種数を増やすため,貝殻を割って中身を観察する猛者まで.
 

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時間になりました.いよいよ観察種数を書き出します

千徳博士が,お手製のペラ紙で動物門の名札を作ってくれました.

これすごいですよ!安く作れて今後も使いまわせるので,絶対に役に立ちます.
 

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今回はリストの作成と別に,個別にお気に入り生物の発表も行ってもらいました.

ジャンケンで発表順を決定
 

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それぞれに自分が気になった生物の,

環境と形の適応についてを発表してもらいました
 

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全体で,60種近くの生物をリストアップすることができました

今回はなかなか僅差の勝負でしたが,優勝班は海藻まで見ていたのが決めてとなったようです.
 

お疲れ様でした


龍谷大学実習④

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ウニの発生の合間に,畠島の生物の観察を行います.

図鑑と生物を見比べながら,生物の多様性を感じてもらう試みです.
 

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大学院生の凌君も,同定をサポート
 

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余り天候は優れなかったのですが,途中で浜に出て,
 

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海岸に打ちあがった生物の観察を行いました.
 

磯歩きではなかなか見られない生物が採れることがあります!
 

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そうこうしている間にウニの発生も進みます!大忙しですね
 

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それにしても,みなさん真面目によくスケッチをしてくれています.えらい
 

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谷垣先生も,軟体動物の同定に熱中されています. 
 

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夜は久保田先生のベニクラゲに関する講義.

最近先生はFacebookにご自身の研究事項をまとめられております.
 

要チェックですよ


龍谷大学実習③

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龍谷大学実習,二日目はウニの発生です.
 

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ここでは生物顕微鏡を使います.扱い方はしっかりと.
 

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バフンウニは意外に棘が鋭く,

無理に水槽からはがそうとすると棘が手に刺さります

磯兼と網を使うのがベスト
 

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ウニに塩化アセチルコリンを注射して,放精,放卵を促します.
 

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実習生も実践
 

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こちらの班では卵が採れたようです.

瓶の底にたまっていく様子は,見ていて飽きないんですよね.
 

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採取した卵を洗い,精子の懸濁液と混ぜて受精完了
 

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後はすくすく育っていく過程を観察します.

お疲れ様でした


龍谷大学実習②

 

 

順番が前後しましたが,畠島から帰って,自己紹介タイムとなりました.
 

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今回は学生にも講義をしてもらいました.

D3の小泉君,

D1の凌君,

M2の中町君,
 

それぞれの専門についてのお話です.
 

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その後は実習生の自己紹介.

政経学部,法学部,政策学部より,10名が集まってくれました



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こちらは引率の谷垣先生です.

専門は昆虫ですが,何事にも興味を持っておられ,

実習を通して海の生物も熱心に観察されていました.

このような心を常に持っていたいものです.
 

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恒例の所内案内の後は...
 

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早速畠島の生物を観察します.
 

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この日はもう時間がないため,整理だけにとどめましたが,

普段は詳しく見ない磯の生物に皆興味津々の様子です.



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晩は夜の水族館ツアー

魚の寝ている様子や,サンゴの光る様子など,

こちらも普段見られない姿に,興味が尽きない様子でした


龍谷大学実習①

2015年4月2日から4月5日にかけて,龍谷大学環境フィールドワーク実習が開催されました.
 

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講師は,去年に引き続き,学振PDの千徳博士です.

お昼ごろに到着した学生さんたちを,
 

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息つく間もなくセレナ(公用車)に乗せ,
 

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港に拉致

実は天候の都合で,

少しでも早く畠島へ渡って磯観察を開始する必要がありました.
 

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ヤンチナで渡島
 

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のはずが,ヤンチナ謎の不調により,

ゾエアで渡すことに.

後の調査で,係留ロープに多量の生物が付着していたことが不調の原因と判明しました.
 

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 すったもんだの末に島に渡りました.

河村博士による畠島の解説の後... 
 

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早速野外で磯観察です
 

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今回は3班に分かれ,班対抗で観察種数を競ってもらいました
 

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タツナミガイさんの紫汁に驚愕

随分大型の個体がみられるようになりました.春ですねえ.
 

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この日は赤潮が大発生

ヤコウチュウの群れです.持ち帰って観察しましょうね.
 

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磯にたくさんの海藻が打ちあがっていました.

河村博士が持っているのはヒジキです.

スーパーに売られている姿との違いに,みな驚きが隠せない様子.
 

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じっくり二時間半,磯観察が終わりました

潮の条件があまりよくない中での観察でしたが,みなさんとてもまじめに取り組んでくれました


新年度!

各地で新年度の新体制が始まっているようですが,SMBLでも

新年度を迎えるにあたり,全体会議がひらかれました 
 

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本有掛長の司会進行のもと,



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朝倉先生の挨拶から新人の紹介などが行われました.

今年の研究棟はメンバーが5人増え,SMBLがますます活気づくこと間違いなしです
 

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ということでこの日は新人歓迎会です
 

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D3の小泉君から,新人の吉川君にお酒が注がれております.

甲殻類仲間なのです
 

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他の新人さんたちについては,今後おいおい紹介していきたいと思います.
 

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宴もたけなわ,最後は朝倉所長の一本締めです

新年度の始まりですよ

(本記事の一部は宮崎先生にご提供いただきました.ありがとうございました)
 


ロープワーク講習

 

 

とある昼下がり...
 

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階段で手すりに向かう集団発見
 

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河村博士によるロープワーク講習でした

私も昔乗船調査で習ったっきり完全に忘れてしまっていたので,

受講することに.
 

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基本の「もやい結び」です.

1.片方に輪っかを作ります.
 

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2.輪の中に上から他方の先端を通します.
 

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3.輪っかに通した先のロープ(画面上側)が下になるよう,図のようにクロスさせます.
 

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4.下になっているロープを折り返して,輪っかに再び通します.
 

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5.後はギュッと力を入れれば...
 

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6.  完成です
 

この結び方では輪っかがしまらないため,

船の係留などで使われています.
 

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学生,ポスドクみんなで真剣に受講中.

河村さん,ありがとうございました
 

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通りかかった中町君が不思議に見ています

(この後,中町君も参加しました)


海産無脊椎動物多様性実習⑧

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本実習の夕食は,まる川さんにお願いしておりました.

毎日車でお迎えに来ていただき,写真のようなとても美味しい食事を提供していただきました.

ありがとうございました
 

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さてさて,最終日はついに打ち上げです.

今回は大和先生が張り切って肴を用意してくださいました.
 

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宮崎先生のご挨拶から,

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朝倉先生の音頭で乾杯

長きにわたる実習,お疲れ様でした
 

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大和先生が買ってきてくださったカメノテの塩ゆでです.

他ではなかなか口にできませんよ
 

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楽しい宴会は夜遅くまで続きました.

天候に恵まれない日もありましたが,みなさん楽しんで課題に向き合ってくれました.

これにて三月の実習は終了
 

四月からは新年度です


海産無脊椎動物多様性実習⑦

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海産無背喫動物多様性実習最終日は,

船を使ってプランクトンとドレッジ採集
 

...の予定でしたが,荒天のため船は出せず.
 

とりあえず,ドレッジは説明だけにとどめ,
 

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久保田先生によるプランクトン実習がメインとなりました.
 

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岸壁でプランクトンネットを曳きます.

河村博士によるご指導です
 

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なかなかの量のプランクトンが採れます.

みんな興味津々です
 

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皆さんに一通り採集してもらいました.
 

岸壁に触れないように,慎重に曳いてもらいます.なかなか上手です
 

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技術職員の興田さんにもご指導を願いました.

プランクトン採集のプロフェッショナルの目が光ります
 

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持ち帰って研究室で観察です.

1Lのポリ瓶に入れたものを見ていきますが,

弱らないように常に冷やし続ける工夫が凝らされています.
 

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途中,久保田先生の漂着物の説明が入りました.

紀伊半島に流れ着く漂着物から,様々なことがわかるのです.
 

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エダアシクラゲが採れました

触手が分岐するクラゲです
 

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他にも,美しいクシクラゲの櫛板の観察や,
 

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GFPタンパクの観察も行いました.

お疲れ様でした
 


海産無脊椎動物多様性実習⑥

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天神崎の後は,そのまま畠島へ直行です.
 

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船の定員の関係で一度では渡島できないため,

待機班は第二便を待つ間に付着生物の観察を行いました.

船着場に吊るしておいた買い物かごが,付着生物で埋め尽くされております
 

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強風ではありましたが,快晴です

潮も良く引いており,コアマモが干出していました.
 

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帯状分布の解説中.貝一つに着目しても,色んな分布パターンが見られます.
 

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島の北側の方に来てみると,転石帯が広がっています.

これらの石を丁寧にひっくり返してみると...
 

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これこの通り.たくさんのナマコが,じっと乾燥に耐えていました
 

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この砂塊はなんだかお分かりでしょうか?
 

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答えはこれ!ギボシムシの糞塊でした
 

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普段はおしりの部分しか採れないギボシムシですが,

干潟プロフェッショナルの伊谷先生のポンプ捌きによって,

なかなか採れない鰓の部分も採れました 
 

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ということで,採れた生き物を持ち帰って黒板に書き出し.

百種近い生物が採集できました


海産無脊椎動物多様性実習➄

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多様性実習の目玉,漁港での生物観察に参りました.

実験所から車で30分程度のこの漁港では,秋から春にかけて刺網漁がおこなわれており,

様々な深海性の生物が混獲されています.
 

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そのような混獲物は基本的には漁師さんにとってはゴミなのですが,

我々のような実習校や研究者のために,カゴにとっておいてくれています.
 

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中にはお宝が揚がることもあります

普段は見られない生きものに,みな興味津々です
 

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帰りに天神崎に寄りました.

国内最初のナショナルトラスト運動がおこった地として有名です.
 

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少し歩くと,湿地があります.人の手も入っているのですが,

海と里がつながることを実感できる貴重な風景です.
 

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山の方に分け入ってみると...
 

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池がありました

海の実習ではありますが,陸と海の繋がりを考えることも非常に重要です.

因みに,試しに網をふるうと沼エビが採れました
 

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この木の板を渡しただけの素朴な橋が,

さらに湿地感をかもしています.
 

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最後に,天神崎の海岸を回ります.

やや強風でしたが,対岸に瀬戸臨海実験所を眺めながらの磯観察はまた新鮮な気持ちになれました.

生物相もいつもとは少し違っており,有意義な観察ができたのではないでしょうか.


海産無脊椎動物多様性実習④

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干潟の次は,メイオベントスの観察です.
 

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まずはアーウィンループを作ります 
 

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そしてメイオベントスの洗い出しを行います.

まずは砂から
 

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フジツボ,カメノテから
 

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とにかくたくさんの基質から洗い出し,
 

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63umの目合いの網で選別するのです
 

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この日は強風につき本格的な磯観察は断念せざるを得なかったのですが,
 

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実験所周辺の北浜で,海藻の収集だけは行いました.
 

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打ちあがった海藻も,もれなく探せ
 

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せっかくなので海藻の説明も.

少しずつ海藻も脱落を始めており,

それなりの種類の海藻が打ちあがっておりました.
 

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こうして苦労して抽出したメイオベントス.
 

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こんなにたくさん採れました

限られた時間の中で,頑張ってくれました.お疲れ様でした.
 

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夜は久保田先生の水族館ツアーです.

普段は活発な魚の寝ている姿や,

逆におとなしい生物の活発の姿など,

レアな体験ができてみなさん満足されたようですよ


海産無脊椎動物多様性実習③

 

 

 

 

干潟実習まだまだ続きます.
 

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鳥巣のあとは,いつもの内之浦に移動しました.
 

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先ほどとは違って,かなり粘度の高い泥質です.
 

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と思ったら,やはり実習生がはまってしましました

TAの凌君が救出です.
 

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ウミニナなどの貝類がたくさん採れたようです.

これらは何に隠れるでもなく,地面にごろっと転がっています.
 

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少し上流に移動すると,生物相が変わってきて,

ケフサイソガニなど淡水性の生きものが増えてきます.
 

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ミズクラゲも発見されました満潮時に流されてきたものが,海に帰れなかったのでしょう.

ボロボロになっています.
 

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どこかから流れてきた謎の人工物.何かのアンテナでしょうか?

経年変化によって生きものの付着基質になっていますね.
 

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持ち帰って同定.いつもは行かない場所に行ったおかげか,

多種を得ることができたようです.
 

春の実習,まだまだ続きます


海産無脊椎動物多様性実習②

 

今回の多様性実習では,瀬戸臨海出身で現高知大の伊谷行准教授の集中講義が同時開催されました.
 

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伊谷行「海洋生物における共生,寄生-特に潮間帯~浅海性の種を中心に」
 

泥や砂などの柔らかい基質には,様々な生物が巣穴を作っています.

大抵の場合は一種により作られる巣穴ですが,

実はその中では複数種が共生関係を構成している例が多く,

最近注目が高まっている分野です. 
 

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講義の後はフィールド(干潟)です.

今回はまず,普段の実習ではあまり来ない鳥巣に来ました.
 

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コアマモなどが生えており,普段いく内之浦とはまた違った環境です.
 

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伊谷先生による干潟でのフィールドワークの解説.

ベイトポンプと呼ばれる,干潟の巣穴の中の生物を吸い出すための兵器が大活躍です.
 

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砂や泥も一緒にとれてしまうので,このように篩で生物だけを選り分けます.
 

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今回の目玉兵器がコチラ.

我々の持つベイトポンプよりも二回りは大きかろうというこの代物.
 

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グっと体重をかけて...
 

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力の限り引き抜く
 

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するとこのように,めり込んでいた分の泥が地上に引き抜かれます
 

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泥塊を丁寧に割っていくと,生物が見つかります

ベイトポンプとは違い,巣穴ごと生物を採ってしまおうという恐ろしい発想のもと生まれた兵器です.
 

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学生も挑戦
 

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このように,スナモグリ等がたくさん採れました
 

※今回の写真は全て,拠点PDの河村博士によって撮影されました.


海産無脊椎動物多様性実習①

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2015年3月21日から26日にかけて,

「海産無脊椎動物多様性実習」が開催されました
 

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全国から11人の生物好き大学生が集まりました.
 

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大和先生による研究所の案内.
 

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瀬戸臨海の図書室には,国内ではなかなかお目にかかれない,

古いExpedition(航海調査)の文献などが数多く所蔵されています.

最近はインターネットで閲覧できるものが増えてきたとは言え,以前として価値は高く,

未だに複写目当てで瀬戸臨海を訪問する人が後を絶ちません.
 

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案内の後は,朝倉先生による海洋生物に関する基礎講義です.

しっかりと基礎を踏まえることで,フィールドで得られる成果は何倍にもなります.
 

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講義の後は宮崎先生による顕微鏡の使い方講座.
 

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実は顕微鏡の使い方一つで,

生物の見え方は各段に違ってきます.

とにかく基礎は大事ということですね.
 

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春の到来を告げる実習の始まりです


干潟の十脚類

 

藻類実習から息つく間もなく,海産無脊椎動物多様性実習が始まっています

詳しい様子は後々レポートするとして,

甲殻類の写真がいい感じに撮れたので紹介します
 

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ヤマトオサガニ.

冷凍麻酔が効ききらずハサミがあさっての方向を向いてしまいましたが,

大きくて撮り甲斐のある個体でした.
 

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トリウミアカイソモドキ
 

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ハサミシャコエビ
 

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ニホンスナモグリ
 

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テッポウエビ
 

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テッポウエビの渋い横顔. 
 

鋭い方はお気づきかもしれませんが,これらは全て干潟で採れたものです.

多様性実習では,様々な場所で様々な方法で多様な生き物を採る実習です.

この他にもたくさんの生きものが採れました


藻類と海浜植物の系統と進化⑦

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すさまじい天気になってきました...

白浜では珍しく,猛吹雪です
 

 

 

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そんな中,構内の植物の観察結果の発表会が始まりました.

「トベラとナワシログミにおける種内変異について」
 

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「ハマダイコンの形態解析の諸諸」
 

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外部形態観察だけでなく,

切片なども作成し,多角的に検証してくれました
 

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最終日は自畠島に渡りました.実験所研究船の「ゾエア」が大活躍です
 

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大和先生がご同行くださりました.

畠島の説明をされています
 

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寒風吹きすさぶ中,海浜植物の説明中.

畠島は,このような植物が自然の状態で生い茂っている貴重な場所らしいです.
 

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せっかくなので海藻の説明.強風のためかはわかりませんが,

かなりの数の海藻が打ちあがっていました.
 

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中でも圧巻だったのがコチラ.「ヒロメ」です.

白浜周辺では何故かワカメが育成できないため,

代わりにこのヒロメを主要な食用海藻として生産しています.

独特の食感がクセになる逸品で,

現在ではこれを名産として売り出しています.
 

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皆で撮影会になりました
 

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畠島で収集した植物も併せて,押し葉標本にして終了
 

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最後は恒例のウミウシフィギュア謹呈です.

皆さんお疲れ様でした


藻類と海浜植物の系統と進化⑥

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構内で採集した植物の押し葉標本作りです.
 

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基本的には藻類と同じように,新聞紙と段ボールで草本をサンドイッチにします.

ただし,例えば一枚の標本で葉の表裏がみられるように,

いくつかの葉は裏返しにしておくなどの配慮をします.
 

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個人的に気に入った一幕.

ダイコンなどは厚すぎてうまく押し葉にならないため,

このように一部をカットして薄くするそうです.
 

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押し葉標本作りの後は,自由課題実習です.

「海岸部に生息する植物のユニークな点をわかりやすく伝える.」

 
 

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この課題を遂行するため,あるものは海岸植物の種子を水に浮かし...
 

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あるものは強風吹きすさぶ中,海浜性の植物を採集します.
 

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覚えたての技術で,葉の断面を観察するものも.
 

どんな発表になるのでしょうか


藻類と海浜植物の系統と進化➄

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海藻の次は海浜植物(種子植物)です.

講師は京大の布施先生.
 

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実習室の外に出て,まずは植物の観察です.

元気に生い茂っているマサキを説明中.
 

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ハマオモト,いわゆるハマユウです.

海でも生活史を回せるように,葉の仕組みや種子が特殊化しています.
 

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今回は布施先生と田村先生が講師として来られました.

田村先生は,単子葉植物の系統がご専門です.
 

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北浜に出てきましたが,すさまじい風です

砂が勢いよく飛んできて危険
 

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あまりに海風が強く危険なので,実験所の中庭に移動しました.

風も幾分穏やか.
 

咲き乱れているのはハマダイコンの花です.
 

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おなじみのウラシマソウ.

その横に見える笹のような葉っぱの植物は「ハラン」で,

お弁当の仕切りによく入っているあのハランです.
 

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ハランの花はこのように根元に咲いているのですが,

なんとこの花の花粉を運ぶポリネーター(送粉者)はヨコエビの仲間だそうです.
 

京大の加藤真先生が発見されたそうですが,

このような共進化が起きていることも驚きですが,

見つけた方もすごい
 

このような観察眼を身に着けたいものです.


藻類と海浜植物の系統と進化④

藻類実習のレポートです.

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海藻標本作りの翌日はタイドプールの比較実習です.

まずは汀線からの距離,深さ,大きさなどの条件のうち,

どれか一つが異なるように二つのタイドプールを選び,

藻相を比較します.
 

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タイドプールの大きさを計測したのち,

水を掻きだします



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深さ一メートルはあるタイドプールの水を掻きだしました

これで中の生物を観察できます.
 

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その後はデータを整理して,成果発表です



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みなさん,しっかりとデータを考察してくれました.

悪天候の中,お疲れ様でした


藻類と海浜植物の系統と進化③

 

 

 

植物の組織切片の切り方紹介です
 

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このように,スライドグラスをクロスさせ,

その間に切片にしたい組織を挟みます.
 

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片刃の剃刀を用意し,スライドグラスをずらしながら
 

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切る
 

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切る
 

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するとこのように組織の薄切りが出来上がります.
 

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水を張ったシャーレにこの薄切りを移し...
 

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様々な厚みの組織片から,特に薄いものをピックアップ



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顕微鏡で観察するとこの通り

お手軽簡単な切片作成法でした.
 


藻類と海浜植物の系統と進化②

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室内観察の次は,干潮に合わせて磯に出ます.
 

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鰺坂先生による野外での講義.

見て,さわって,匂って...文字通り「五感」で海藻を同定していきます.
 

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乾燥に耐えるボタンアオサ.
 

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ムカデノリ
 

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ピリヒバとアオモグサの群落.



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これは,ベニスナゴ?
 

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アオモグサの中には,小さなケブカガニ?の赤ちゃんが.

海藻は,様々な生物のよりどころになっているのですね.
 

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持ち帰った海藻の標本作成.まずは淡水で塩抜き.

湿度の高い日本ならではの作業で,乾燥している欧米ではやらないのだとか.
 

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うまく紙の上に海藻を乗せ,
 

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整形します.
 

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後は,吸水紙とガーゼで挟んで乾燥

お疲れ様でした


藻類と海浜植物の系統と進化①

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分子実習との入れ替わりで,

公開臨海実習「藻類と海浜植物の系統と進化」が開催されました

全国から集まった参加者に,実験所の案内です.
 

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講師を務められる,京大の鰺坂先生です.
 

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まずは室内にて,先生が集めてこられた藻類の観察.

この季節は様々な藻類が芽吹いています(”芽吹く”というのも変な表現ですが).

こちらはカゴメノリ.
 

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夏の実習からのリピーターがたくさん参加してくれました
 

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こちらはボタンアオサの葉体の断面.

よく似たヒトエグサとは違い,細胞が二層になっているのが分かります.


海産無脊椎動物分子系統学実習⑫

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打ち上げ翌日は最終日,いよいよ成果発表です

トップバッターはコガモガイ類の分子系統.

様々な基質に付着する個体を解析し,

基質と系統との違いを考えてもらいました.
 

いくつか,本州にいるとは考えにくい種の配列が読まれており,

果たして種の新分布域の発見なのか,

それとも解析上のハンドリングミスなのか,

色々な意見が飛び交いました.
 

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お次はプランクトンの発表.

今回はヤムシ,プルテウス,ネクトキータ幼生の解析に成功し,

それらとウェブ上のデータを比較して,種を推定してもらいました.
 

興味深かったのが,オフィオプルテウスが,

高確率でOphiura ooplaxの幼生である事が判明したことです.
 

本種は東シナ海から太平洋海域に生息しているのですが,概して深海性であるため,

今回の結果は,深海種の幼生が,田辺湾の入り口まで流れ着いていることを示唆します.
 

分子系統解析がの種の同定ツールとしての有用性を示していますが,

一方で,今回は一個体をまるまる解析に用いてしまったので,

証拠標本が残らないなどの問題点も指摘されました.
 

今後も内容の改変が必要かもしれません.
 

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ナガウニ類の発表.唯一,実習の第一期から残っているテーマです.

これまでのデータも併せて,段々とナガウニ類の分類が見えてきました.

今年はOBの座安さんから得たリュウキュウナガウニのサンプルのデータも加えられたことで,

更に有意義な考察ができたようです
 

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そしてウミグモの発表.

今回,最も成功データが少なくなってしまった分類群です.

特に,同種であるにも関わらず採集場所ごとに結果が違ってしまったので,

ひょっとすると固定方法に何か問題があったかもしれないとの結論が得られました.

宮崎先生も見守る中,堂々と発表をしてくれました
 

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最後はケフサイソガニとタカノケフサイソガニの発表.

この班は解析個体の形態観察から,

ウェブ上のデータの検討までかなり精密に行っていて,

二種を分けた論文(Asakura & Watanabe, 2005)の結果を支持するものとなりました.
 

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興味深い結果に,たくさんの質問が飛び交い,盛り上がりました
 

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ということで,海産無脊椎動物分子系統学実習のカリキュラムが無事終了しました

中野先生からの総括の後,参加者の皆さんに一言ずついただきました.

最後に,カリキュラムを終えた参加者の一回り大きくなった姿をご覧ください.
 

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分子系統学への興味,自身の卒研のため,

研究のため...
 

思いは様々ですが,それぞれに得たものの大きさを語ってくださいました.

また,この実習でリベンジを誓った参加者もいるようです.
 

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最後に朝倉先生のお話で締めです.
 

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記念撮影のあと...
 

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最後は恒例のウミウシフィギュアの配布です.
 

お疲れ様でした


海産無脊椎動物分子系統学実習⑪

 

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宮崎先生がパスタを振る舞い...
 

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河村博士が魚を煮つけ...
 

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中野先生が魚介類の捌きを指導する夜...
 

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そう
 

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打ち上げです
 

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いよいよ全てのプログラムを終え,後は発表会を待つのみ

朝倉先生の音頭で乾杯です
 

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夏の実習でTAだった小泉君と実習生が旧交を温めます. 
 

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こんな感じで,夜遅くまで打ち上げは続いたようです.
 

いよいよ翌日は成果発表です


下田で採られたテヅルモヅル

下田臨海実験所の職員さんのブログをご存知でしょうか.
 

その名も「下田海洋生物採集日記
 

下田臨海周辺の豊かな生物や,その採集方法が紹介されています.
 

そのブログになんと,珍しいクモヒトデがかかったとの記事が
 

こちらですね「キンメ漁の針にかかったテヅルモヅル
 

実はこれは,非常に珍しいモヅルで,
 

Astrochele pacifica (トゲツメモヅル)だと思われます.
 

この属の報告自体珍しく,日本では,2011年に本種が勝浦沖からの報告が,

Astrochele (ツメモヅル属)の初報告です.
 

まだまだ日本のいろんなところで珍モヅルが採集されているのですね.
 

チームテヅルモヅルでは,珍しいモヅルやクモヒトデの発見の連絡をお待ちしています


海産無脊椎動物分子系統学実習⑩

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いよいよシーケンスデータが返ってきました.

これからデータの解析に移ります.

 ということで,これから描いてもらう系統樹の基本的な読み方の講義のあと...
 

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まずは解析対象種の近縁種をデータバンクから集めてもらいます.

FASTAファイルの作り方など,解析データの基礎を説明.
 

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各自のPCでアライメントから系統樹の作成を行ってもらいます.
 

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帰ってきたシーケンスデータのアセンブルです.

なかなかの成功率だったようです
 

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自分たちのデータと,データバンクのデータを合わせ,いよいよ本格的に解析開始

得られた系統樹が何を意味するかは,

その系統樹に使われたデータの元の文献情報に当たらなければならないときもあります.

系統解析は,系統樹を書いてからが本番なのです.
 

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ケフサイソガニチームは,スペシャリストの朝倉所長にお話しを伺っていました.

記載されたご本人がいらっしゃるとは,大変に恵まれた環境と言えるでしょう.
 

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翌日の発表の備え,みんなでお掃除.

長きにわたり,お疲れ様でした


海産無脊椎動物分子系統学実習⑨

 

サンプル収集の次は座学です
 

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今回実習生として参加してもらった山室教授にお話してもらいました.

「ラグーンから考える生態系の保全」
 

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山室先生は地学出身で保全生態関連のお仕事に携わっておられます.

様々な手法を用いて多角的に水域環境動態を研究されています.
 

環境学に用いられる分子系統学的手法の解釈を学ぶため,

今回の実習に参加されたそうです.
 

いつまでも新しい手法を学んでいく姿勢がとても素敵ですね.

ご自身の発表にそれがよく表れており,

かくあるべきと身が引き締まる思いでした.

刺激になります.
 

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宮崎先生の「カイヤドリウミグモの分類をめぐるいくつかの謎」
 

今回の実習の対象の一つ,カイヤドリウミグモについてのお話です.

ウミグモ担当の実習生は絶対に逃せません.
 

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久保田先生による「不死のベニクラゲと早死のカイヤドリヒドラクラゲの分子系統形態の関連」
 

スライドは使わず,プリントを見ながらのお話です.

太平洋に広く分布するベニクラゲの仲間の分子系統解析の結果,

隠蔽種の存在が示唆されているそうです.
 

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大和先生の「ヨコエビ類とフジツボ類における種」
 

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大和先生は,ヨコエビやフジツボを研究対象として,

「種」の問題に関する考察を行っておられます.
 

今日までずっと議論が続いている非常に難解な問題について,

分類の問題を絡めつつ,綺麗にまとめてくださいました.
 

今回の実習では分子系統樹から種の分類を考察してもらいますが,

実はそれは分子系統樹一本だけから簡単に導けるものではありません.
 

「種とは何か?」という大命題に関するお話は,

私自身にとっても勉強になりました.


海産無脊椎動物分子系統学実習⑧

磯で採集した生物の同定です

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ケフサイソガニの同定.
 

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宮崎先生による,フタツメイソウミグモのご説明.
 

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ウミグモ担当の学生さんと,濃密なディスカッション中.
 

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ウニ担当の学生さんは,凝って写真を撮影しています.

ユニパックに分けている姿がプロっぽい
 

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他にもアカクラゲや,
 

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M1の中町君の研究対象のシリケンウミセミも採れた模様です.
 

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もう実験はないので,使った器具を綺麗にエタノールで掃除.

お次はいよいよ解析です