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組織切片,ニシキクモヒトデ,Ophiothela danae

組織切片作成②

 

n-ブタノールに置換した組織を,今度はパラフィンに置換していきます.
 

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パラフィンが解ける温度にしておいたオーブン内で,

このように組織をパラフィンに漬けていきます.

十分にブタノールを抜くため,四つの容器を経由しました.
 

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あとでわからなくならないように,ラベリングはしっかりと

最後の容器に漬け終わったら水冷によって固化した後,
 

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「台木」と呼ばれる木片に,溶かしたパラフィンを糊としてくっつけます.
 

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そして,組織が見えるぎりぎりまで剃刀で削っていきます.

欲張ると組織まで切ってしまうので注意


組織切片作成

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せっかく近くにプロフェッショナルがおられるということで,

宮崎先生に組織切片の作り方の講習を行ってもらいました.
 

まずはサンプルをブアン溶液に漬けます.
 

ホルマリンと組織浸透力の強いピクリン酸,ホルマリンの混合液で,

生物の骨格部分を溶かす(脱灰)作用があります.
 

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ご覧くださいこのえげつない黄色.

これはピクリン酸の色らしく,水族館に湧いていたニシキクモヒトデを入れると,

あっという間に固定されました.
 

一日も置くとクモヒトデはふにゃふにゃになり,よく脱灰されている様子でした.
 

その後はピクリン酸と70%エタノールを,黄色が無くなるまで交換していきます.
 

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70%エタノール

90%エタノール

n-ブタノール:エタノール:蒸留水(BED)=2:7:1

BED=4:5:1

BED=6:4

BED=9:1

100% n-ブタノール×3回
 

の液に各1時間ずつ漬けていきます.

今回は写真のような6穴プレートをつかいました.

各プレートに混合液を入れ,一時間ごとに交換してきました.