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もづる - 2. page

てづるもづるを捕まえよう!③

漁師さんの刺し網などの漁具にテヅルモヅルが絡まって挙がってくることがあります.
 

たいていの場合テヅルモヅルは邪魔者扱いで漁師さんには不要ですので,

運が良ければそのテヅルモヅルを貰う事が出来ます.
 

ただし、漁師さんによってはテヅルモヅルの価値をよくわかっていて,

水族館などに渡すために隠している事もあるそうです.
 

足しげく漁港に通って漁師さんに顔を覚えてもらえれば,

こういう「とっておき」を見せてもらったりできるかもしれません.
 

また、季節によって網を下している深さが変わります.

例えば、和歌山県の南部漁港であれば,

漁師さんが深場を狙う冬ごろが狙いめでしょう.
 

それでは採点です。
 

port

 

採れる度!!  ☆~☆☆(季節によります)
辛さ!!     ☆☆(漁師さんに顔を覚えられるまでが大変かも)
お手軽さ!!  ☆(車さえあればお手軽ですが…)
楽しさ!!    ☆☆(最大限に楽しむためには、漁師さんとの会話を楽しむトークスキルが必要)
標本状態!!  ☆(捨てられてカッピカピに乾いていることもあります)
 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

実際に見つけるとこんな感じです。
 


マイクロX線CTスキャン②

 マイクロX線観察は順調に進みました。
 

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予定していたものは早い段階で終ったので,

科博の標本の中から気になるものをピックアップして解析にかけてみました.

固定液(エタノール)で濡れたものでも解析にかけることができます.
 

標本によっては乾燥させたくないので,これはとても便利。
 

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画像処理パソコンを見ながら,千徳博士と,

私の元指導教官の藤田先生が議論中.
 

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三次元構築処理ソフトの使い方を勉強中。

ヒザラガイの専門家の,斎藤先生に教わりました.
 

先生のキレイなヒザラガイの三次元画像みたいにはなかなかできませんでしたが,

それなりに見たいところの画像が得られました。
 

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作業の合間に,学会でも発表していた藤田研のお客さんのAlexanderさんとランチに行きました.
 

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なんと,ご家族も来日されていたのでご一緒に.

カメラ目線のAlezanderさんと,奥さんのターニアさん(真ん中),娘さんのオーラさん(左)です.
 

うどん屋にお連れしたのですが,箸の使い方がうまくてびっくり.

時々,ご家庭でも箸を使うのだとか.
 

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そして,夜は懐かしのつくばの居酒屋で飲みました。

元同じ部屋の先輩たちに囲まれ,

あーだこーだと研究話や,

ワールドカップ談義に花がさきました(この時はまだ結果が分かっていませんでした...)


 

結構飲んだおかげで,翌日はややグロッキーでした.

ということで,大変実りのある科博滞在となりました.
 

お次は六月末の日本古生物学会@福岡です。
 

実習も併せて頑張ります。


マイクロX線CTスキャン

 科博でクモヒトデ標本の観察を行ってきました。
 

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今回使うのはX線CTスキャンです。

脳外科などで使われているアレです.

標本にX線を当てて,非破壊的に内部構造を観察できる装置です。
 

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上の画像の出っ張った部分を開け,

このような筒をセットします.
 

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そしてその中に標本をセットし,ふたを閉じます.
 

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そして,スキャン開始。

X線発生装置のある本体の中に吸い込まれていく標本。

気分はドナドナです.
 

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操作は基本的に横に設置したPCで行います.

まずは軟X線で全体の構造がみられるので,

どこまで撮りたいかを決めます.
 

大きさにもよりますが,小さければ20-30分,大きければ数時間といったところです.
 

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計測範囲を決めたら,スキャン開始。

後は結果が出るのを待つのみ。
 

   IMG_0488

こんな風にして片っ端からクモヒトデのスキャンを行いました.
 

一緒にサンゴをスキャンしていた千徳博士は,

得られた画像から立体構造の復元をしていました.
 

続く.


てづるもづるを捕まえよう!②

誰がなんと言おうと!

このシリーズは続けていきますよ!

「てづるもづるを捕まえよう!」のコーナーです!

「どうすればてづるもづるを捕まえられるのか?」という永遠の命題を,

不定期に紹介していきます!

今回は!

「スキューバダイビング」です!!!

深海性の種が多いてづるもづるですが,

実はスキューバダイビングでも見かける事ができます。
*捕まえました!(2013/1/20)

ただし、スキューバで潜れる水深(40 mくらいまで?)の

テヅルモヅルはほとんどが夜行性ですので、

確実に見たい場合、ナイトダイビングをする必要があるでしょう。

普通、ナイトダイビングができるようになるまでにはかなりのスキルが必要とされるらしいので、

もともといろんな海の生き物をみるのが好き!という方にお勧めです。

それから、もじゃもじゃのテヅルモヅルを陸上に持ち帰るためには、

専用の袋とかバケツが必要かと思われます。

それでは採点です!

scuba

 

採れる度!!  ☆(なかなか毎回は難しいでしょう)
辛さ!!     ☆(スキルがあればそう難しくはないでしょう)
お手軽さ!!  ☆☆(一度スキルを得てしまえば)
楽しさ!!    ☆☆☆(ダイビングは楽しいですよね)
標本状態!!  ☆☆☆(生きた状態で得ることも可能)

それではまた!!


出張

所用で大阪市立大学に来ています.

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ここは千徳博士が学位を取得した出身校です.

元指導教官の江崎先生とのディスカッション中.

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そして,後輩に写真の撮り方を指導中.

こうして知の継承が行われているわけですね.

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そして大阪といえば食ですね!

学食でこんなお洒落なカレーにありつけました!

江崎先生にご馳走になってしましました.

ありがとうございました!

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遊びに来たわけではありません.

今回はこの顕微鏡を使って,クモヒトデの小さな骨片を撮影しに来たのです.

この写真データは,来月の日本古生物学会で発表する予定です.

とても貴重な骨片なのですよ.

ふふふ,気になった方は古生物学会(福岡)に話を聞きにきてくださいね!


てづるもづるを捕まえよう!

てづるもづるを捕まえるのは容易ではありません。

例えば、私は2007年からてづるもづるを専門に研究しているわけですが、

自分で研究材料を採集できた例はあまり多くありません。

てづるもづるを得るために3週間弱船にのって一匹も採れなかったということもありました。

しかし、もちろん全く採れないわけではありません。

そこで、私の独断と偏見で有効と思われるてづるもづる採集法を列挙いたします。

ついでに採集法の重要な点を5項目に分けて採点してみたいと思います。

ちなみにこれらは標本を得るための方法です。飼育が目的ではありません。  

(1) 調査船に乗る

私の戦略の主軸です。いろんなてづるもづるを採ろうと思ったら

やはり水深100m以深位のところにアクセスする必要があり、

そうするとどうしても特殊な採集道具を備えた船に乗る必要があります。

調査船にも様々な種類があり、例えばJAMSTECの擁する白鳳丸(約4000トン)のように 豪華客船級の船もあれば、

瀬戸臨海実験所のゾエア(約1.3トン)のようにコンパクトな船もあります。

前者は船内に宿泊室を備えており、複数の研究者が何週間も乗り合ってで外洋を調査します。

サンプルの処理も船内で行います。漁具を曳くためのロープも比較的長いため、数千メートルの深海生物の採集も可能です。

後者は大体日帰りのことが多いです。朝一で出港し、

何回か漁具を曳いて帰ってきて、陸上でサンプル処理をします。 ロープはあまり長くなく、

数百メートルまでの採集にとどまることが多いです。

それでは採点です!

 R.V

採れる度!!  ☆☆☆(調査が予定通りにいけば何かは採れます)
辛さ!!     ☆~☆☆(船内の設備や天候による)
お手軽さ!!  ☆(調査機関とのコネや、調査船での採集スキルが必要です)
楽しさ!!    ☆☆☆(深海生物好きには垂涎です)
標本状態!!  ☆(漁具にもよりますが、曳網中に痛むことも)

今後も様々なもづる採集法を紹介していきますよ。


WESTPAC 9th International Scientific Symposiumに参加してきました!⑥

UMISAWA会が終わるのを待っていたかのように、

白浜は雨です。

この雨が止むころにはムシムシの季節がやってくるのでしょうねえ。

ベトナムの海洋研究所ツアーレポ第二弾です。

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前回は巨大な脊椎動物を紹介しましたが、お次は巨大な無脊椎シリーズ。

まずはソフトコーラルです。でっかい。

おそらく宝石サンゴかと思いますが、これはいったいいくらくらいの値がつくのでしょうか…。

などという思いが頭をかすめましたが、実際にはサンゴに絡んだクモヒトデがいないか、つぶさにチェックしてしまいました。

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巨大なシャコガイ。

水中で挟まれたら絶対に離してくれないでしょうねえ…。

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と、思っていたらクモヒトデの展示もありました!

どれどれ…ん?

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うお!なんだこいつ!!

一見、私の研究しているツルクモヒトデ目かと思いましたが、

腕に生えている腕針と呼ばれる骨片の配置が異なります。

うーーーーむ、普通のクモヒトデとの中間的なやつなのかな…?

口側を観察しないとわかりません。

世界にはまだまだ未知のクモヒトデがたくさんいるのですね。

いつか必ず手に入れたい逸品ですね。

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と思ったら今度はまごうことなきツルクモヒトデ目です。

ツルタコクモヒトデ Trichaster palmiferusですね。


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腕の先だけが分岐するタイプのやつです。

私の知る限りこういうのは世界でも4属くらいしか知られていないので、非常に珍しいです。

ということで、思いがけずたくさんの珍奇なる生物たちにめぐりあえて、

なかなかホクホクな研究所見学でした。

 

 


深海生物「テヅルモヅル」──“役に立たない”研究でもクラウドファンディングで応援 新しい研究費獲得の形

先日,目標金額を達成したacademist(リンクはこちら)ですが,

この取り組みがまたネットニュースで紹介されました。

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リンクはこちらです.

今回は企画者の柴藤社長(株式会社エデュケーショナル・デザイン)のインタビュー記事となっており,

クラウドファンディングの開始にあたっての裏話などが語られています.

動画の編集やリターンの選定にあたり,いろいろと考えていただいたのですね.

感謝です。

この記事のタイトルは,

深海生物「テヅルモヅル」──“役に立たない”研究でもクラウドファンディングで応援 新しい研究費獲得の形「academist」

となっています.

別に卑下するわけでなく,”役に立たない”と紹介していただいたことがとても嬉しく思いました.

なぜなら,これは,一見”役に立たない”ような研究が,人の”役に立った”ということを示していると思うからです.

私の専門の系統分類学では,あまり人に知られていないような生き物を扱う事が多いです.

なぜならそのような生き物は注目されないがゆえに分類などの基礎的なこともわかっておらず,

「やることがたくさんある」からです.

しかしながら,しばしば「その研究がなにか人の役にたつの?」と言われることがあります.

ごもっともです.だって,人に注目されないものを研究しても,人の目にはほとんど届かないから.

正直に言うと,私がテヅルモヅルを研究するモチベーションの大半は

「このカッコイイ生き物が好きだから」です.

しかしそれではこの質問の応えにならないので,

いろいろと生物学的な特性を考慮した研究も行っているわけです(もちろん,その研究も楽しいのですが).

ところが,今回academistに寄せられた応援メッセージ(リンクはこちら)に綴られた支援の理由の多くは,

「テヅルモヅルが好きだから」というものでした.

本当に嬉しいメッセージでした.

この世にはこんなにもたくさんのテヅルモヅル好きがいるのです.

そして,私が,皆様の支援によって,一見”役に立たない”テヅルモヅルの研究を進めることで,

皆様の”役にたつ”ことができるのですから.

これまで,自分の研究の価値を考えて悩んだ時期もありました.

しかし今回の件で自分の研究にまた一つ自信を持つことができました.

academistに挑戦して,研究費を獲得したということ以上に,

皆様にこのようなメッセージがいただけたことが,

非常に大きな成果だったと私は感じております.

なんだか話が脱線してしまいましたが,

要するに私と同じテヅルモヅル好きや,

インパクト勝負な研究に支援してくださる方がたくさんいるということが分かって,

とても嬉しいということです。

みなさん,本当にありがとうございました。

必ず研究を完遂致します。


Yahooに進出!

先日ご紹介したクラウドファンディングの件ですが、

yahoo

Yahooニュースになってます。

しかも他にも、様々なニュースサイトやブログで取り上げてもらっています↓

○日本初のアカデミック・クラウドファンディング「academist(アカデミスト)」:

もうひとつのソーシャルを考える:ITmedia オルタナティブ・ブログ

http://blogs.itmedia.co.jp/shakaikouken0023/2014/04/academist-21b6.html 



○むしブロ:クマムシ博士のドライ日記
「研究活動支援型クラウドファンディングサイトがオープン」

http://horikawad.hatenadiary.com/entry/2014/04/22/063326



国内初の研究費獲得のためのクラウドファンディングということでやはり注目を集めているようです。

そして、






success

達成しました  




なんと開始から20日と経たずに達成してしまいました。

ご支援いただいた皆様、本当にありがとうございました。

これでキヌガサモヅルの種の分類を明らかにすることができます。

ちなみに、達成はしましたが、プロジェクト自体は6/5まで続きますので、引き続きご支援は可能です。

こんなに早く達成すると思っていなかったので、まだ用意できていないのですが、

達成額を超えた分の使い道はまた別途プロジェクトページに掲載する予定です。

引き続きご支援よろしくお願いいたします。

この度、ご支援をいただいた皆様と、

このような機会を与えてくださった(株)エデュケーショナルデザインの皆様に、

心よりお礼を申し上げます。

ありがとうございました!


てづるもづるはじめました②

てづるもづる飼育日記第二弾です。

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一番体の大きい太郎は、元気に腕を広げています。

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しかし、一番体の小さい三郎は、

ほとんど死にかけ…。

ということで、三郎は天に召(標本に)されました。

漁港で採った際の状態が悪いと、

その後はいくら頑張っても基本的には死んでしまうとの飼育員さんの話でした。

てづるもづるは死に方が壮絶なので、

そうなる前にとの苦渋の決断です。

翌日、次郎もほとんど死にかけの姿で発見されたので、

彼も標本とされました。

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残った太郎には、底砂などを入れて環境を整備してみました。

果たして彼の運命はいかに。

続く

 


宣伝(クラウドファンディング始めました)

クラウドファンディングをご存じでしょうか?

研究費を得たいけど、申請先がない!

そんな人が、ネット上で多数の人に金銭的に援助してもらい、

その代わりに自分で用意したリターンを支援者に提供するというものです。





で、




academistのコピー (コピー)

私もやってみました。

研究テーマは「深海生物テヅルモヅルの分類学的研究」です。

魅惑のリターンをたくさん用意しております。(詳しくはウェブで)

ご支援よろしくお願いいたします。


てづるもづるはじめました

テヅルモヅルの事がもっと知りたい…。



生きている様子をもっとみたい…。



そんなあなたに朗報です!



先日、白浜のすぐ近くの南部漁港に行ってきました。

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南部では古くから刺し網漁が行われており、

展示用の生き物を白浜水族館に提供してくれています。

何気なく飼育員の方々についていくと…?

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なんとテヅルモヅルが採れていました。

しかもデカイ。

ということで…。

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てづるもづる(の飼育)始めました。

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今回採れたのは三個体。

いずれもアカテヅルモヅルかと思われます。

実はこれまでも何回か飼育にチャレンジしていたのですが、

通常の方法ではうまく行きませんでした。

この度、暗室、低温という環境を整備し、

飼育にチャレンジするというわけです。

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現在は元気に腕を広げています。

今後の飼育報告に乞うご期待。

 


てづるもづるとは④

てづるもづるの説明について、大分時間が経ってしまいましたが、マイペースで説明していきます。

ヒトデとクモヒトデの違い、それはズバリ、腕の中の骨格の構造の違いです。

ヒトデの腕の中にはいくつかの骨片が組み合わさっており、その構造から腕の口側に歩帯溝という溝を備えています。

ここから管足という触手を出し入れし、主に移動に使っています。

ところが、クモヒトデではこの溝が腹腕板という板によって閉じられています。

そして、 その腹腕板の縁っこに、触手孔と呼ばれる、

管足(クモヒトデでは管足は触手と呼ばれています。これは、直した方がよいと個人的には思っています。) を出し入れする穴があります。

つまり、腕の口側に溝があるかないか、 これがクモヒトデとヒトデを見分けるシンプルかつ本質的な違いなわけです。

Trichaster_Cetonardoa2

こちらの図はCetonardoa属のヒトデ(左)ツルタコクモヒトデ(右)の腕の口側(腹側)の様子です。

ヒトデの腕の正中線上には溝がありますが、クモヒトデの腕には溝らしき構造が見られないのがお分かり頂けると思います。

みなさんも、海で星形の生き物をみつけたら、ひっくり返して口側を見てみましょうね。


論文出版!

私と元指導教官の藤田敏彦先生の共著論文が、European journal of Taxonomyという雑誌に出版されました。

 

Masanori Okanishi and Toshihiko Fujita. (2014) A taxonomic review of the genus Asterostegus (Echinodermata: Ophiuroidea), with the description of a new species. European journal of Taxonomy. 76: 1-18.  http://dx.doi.org/10.5852/ejt.2014.76

 

本論文はクモヒトデの中のAsterostegusという属の分類学的再検討です。ユウレイモヅル科のAsterostegus mainiAsterostegus tuberculatusを再記載し、新種Asterostegus sabineaeを記載しました。
ちなみに、この新種の種小名は、スウェーデン自然史博物館のクモヒトデ学者のSabine Sthorさんに献名したものです。
 

 

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本論文で記載したAsterostegus sabineae です。
 


串本へ行ってきました③

水族館レポート第三弾です!

途中、ドクターシュリンプというコーナーが。

イソスジエビが人の角質を食べてくれるそうです。

治療効果が高そうです。

串本海中公園では、たくさんのウミガメが飼われています。

ウミガメも種類によってずいぶん大きさが違うのですね。

餌を持ってるだけでカメたちが寄ってきます!

 みんなよく教育されてます(笑)

 本館から離れた海中展望塔へ!

 

 潜水艦気分ですなあ。

 

展望塔の魚①

ヘラヤガラの仲間?

じっとこちらを見ていました。

展望塔の魚②

ハコフグの仲間

こっちへ突撃してきました。

 

 

 

ということで、サンプルまでいただいた上に、館内も楽ませてただきました。今回いただいたサンプルは、傷まないうちに丁寧に標本として保存しました。

 

研究のアンテナを張っていると思いがけない僥倖に巡りあう事があります。珍しい動物に出会えた時の喜びは、本当に筆舌に尽くしがたいものです。

 

ちなみに、串本ではもうひとつ、研究的に嬉しいことがあり、また伺うことになりそうです。

 

 

最後に、今回の連絡を下さった宇井晋介館長、ならびに丁寧に解説をしてくださった串本海中公園のスタッフの皆様に心より御礼を申し上げます。

 

ありがとうございました!


串本へ行ってきました②

テヅルモヅルの観察が終わった後、

串本海中公園館内を見させていただきました!

 ここではサンゴが非常に良い状態で飼育されており、

そこに棲む熱帯性の色鮮やかな魚達で彩られた水槽が多いです。

 でっかいハナギンチャク類!

触手が見事に伸びています。

飼育が難しいヤギもこんなに元気。

たまにクモヒトデが絡んでいます。

 ウツボのカメラ目線。

 甲殻類もたくさん。

渋い…。

ガザミの仲間でしょうか。

渋い…。

 タガヤサンミナシ(巻貝)です。

こいつは毒で相手を仕留めます。

 

 棘皮も負けていません!

タコノマクラです。

キサンゴ科も飼育されていました。

個々の個体が、規則性に則って群体を形成しているそうです。

 

展示パネルの代わりに、こんなものが!

フォトフレームです。

複数の画像が順番に展示できるよう工夫されています。


串本へ行ってきました①

        串本海中公園でモヅルが採れたとの一報を受けて、すぐさま飛びました。

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良い天気です。

サンゴを見に、千徳博士も同行しました。

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お目当てのモヅルを激写!

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こいつです。Astroclon suensoni

 

この種は、1911年に九州沖からMortensen博士に発見・記載されました。

その後日本からは、1930年にDöderlein博士によって

南日本(詳細地不明)から採集されて以来、記録がありません。

 

世界的に見ても、1980年にオーストラリアから記録されているだけですので、

今のところ世界で3例しか発見記録が無いことになります。

 

このような珍しい動物の再報告は、その土地の自然を理解することにもつながりますし、

当時の環境と比較する上でも非常に重要です。

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この慎ましい腕の分岐…。

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純白の口側…。

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良いもづるは、腕のモヅり方が違いますね。

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 報告をくださった館長の宇井さんです。

 

ありがとうございました。

 

この後館内も見させていただきました!


モヅル布団発見

宿泊棟の布団の入れ替えをしていたところ

 

 

奇妙な布団を発見!

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 早速開封

 

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 こ、これは!

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テヅルモヅル!!

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 リアルなテヅルモヅルがうまい具合に模様になっています。

うーん、オキノテヅルモヅル(Gorgonocephalus eucnemis)でしょうか。

標本がないと同定が難しいですね。

 

ちなみに、モヅルを挟んでいる柄は、どうも「大学」と書かれているようです。

 

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 寝心地も抜群!

 

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今は日干し中!

 

そのうちこれでモヅルの夢を見たいところです。


開設

HP をリニューアルして、ブログをメインにしてみました.

クモヒトデという棘皮動物の一グループを研究している,岡西政典のブログです.

今は何もありませんが,少しずつ,クモヒトデや,棘皮動物のことについて記事にしていきたいと思っています.

とりあえず,挨拶がわりにもづるの写真を.

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Astroclon suensoni

今後ともよろしく!