てづるもづるの説明について、大分時間が経ってしまいましたが、マイペースで説明していきます。
ヒトデとクモヒトデの違い、それはズバリ、腕の中の骨格の構造の違いです。
ヒトデの腕の中にはいくつかの骨片が組み合わさっており、その構造から腕の口側に歩帯溝という溝を備えています。
ここから管足という触手を出し入れし、主に移動に使っています。
ところが、クモヒトデではこの溝が腹腕板という板によって閉じられています。
そして、 その腹腕板の縁っこに、触手孔と呼ばれる、
管足(クモヒトデでは管足は触手と呼ばれています。これは、直した方がよいと個人的には思っています。) を出し入れする穴があります。
つまり、腕の口側に溝があるかないか、 これがクモヒトデとヒトデを見分けるシンプルかつ本質的な違いなわけです。
こちらの図はCetonardoa属のヒトデ(左)ツルタコクモヒトデ(右)の腕の口側(腹側)の様子です。
ヒトデの腕の正中線上には溝がありますが、クモヒトデの腕には溝らしき構造が見られないのがお分かり頂けると思います。
みなさんも、海で星形の生き物をみつけたら、ひっくり返して口側を見てみましょうね。