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藻類の系統と進化⑤

まだまだ続く藻類実習。

今日は畠島でのライントランセクト及びコドラート調査です。

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ライントランセクト(Line Transect)は、海岸線に任意のラインを引き、

その上の生物の被度や個体数などを調査する方法です。

一方コドラート(quadrat)法は、四角形の枠を海岸の基質の上に置き、

その中の生物の個体数や被度を調査する方法です。

今回は、両者を同時に行いました。

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まずはラインを引く場所を決めます。

なるべくその辺り一帯の生物相を反映するような場所を選ぶ必要があります。

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調査開始!

コドラート内の海藻の被度を調べていきました。

この日はなかなか激しい雨風に見舞われ大変な作業となりましたが、

めげることなく完遂してくれました。

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畠島で見られた海藻「オニアマノリ(Pyropia dentata)」

荒見かけた実習生たちの心を癒してくれた食卓の人気者です。

※食べてません。

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実習室に帰って、データの解析。

苦労して持ち帰った宝のようなデータです。

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今回は畠島の内湾側と外洋側の二回に分けて調査を行ってもらいました。

果たしてどんな差が出るのでしょうか?

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 実習の合間に、外国人を想定したディスカッションの練習中。

あらゆる場合を想定した準備に余年がありません。

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ライントランセクト・コドラート調査結果発表

外洋側ではヒジキやウミトラノオなどの茎が長い褐藻が多いのですが、

内湾側では、ボタンアオサ(Ulva conglobata)やボウアオノリ(Ulva intestinalis)のような緑藻などが多く見られました。

この違いおそらく波当たりの強さに由来しているのではないかという考察でした。

今は海岸を覆い尽くす勢いの海藻類も、夏には脱落してしまいます。

藻類が豊富な時期だからこそできる調査といえるかもしれません。

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前日に作成した藻類の標本達です。

乾燥すると、だいぶ様子が変わって、生きている時とは全く違う形になったりするものもあります。

このような標本作成法は、古典的ではありますが、

いまでも藻類の分類学では中心的に行われているようです。

続く