奈良女子大学レポートシリーズ最終話です。
本実習ではプランクトン観察も行います.
みなさん生物顕微鏡の使い方にもだいぶ慣れた様子.
その間に,畠島で得られた珍しい生き物を撮影.
なんと,小さなウミシダが採れたのです.
専門家伺ってみたところ,成体ではなく何かの赤ちゃんとのことです.
器の中で所在なさげにしていたので,
ウニの死に殻を入れてみたところ,必死に張り付いていました.
可愛いですね~.
さてさて,そうこうしている間に次の課題が始まりました.
この実習では毎年,自由課題実習も行われています.
それぞれの班に分かれ,まずは課題を黒板に書きだします.
毎年,独創的な課題が出てくるのでとても楽しみです.
私は棘皮班の付き添いに名乗りを上げ,
ニセクロナマコの採集のお手伝いをしました.
例によって激写する先生を激写.
室内に生物を持ち帰って実験です。
この班は,イソクズガニが体の付着物の趣向性について調べるため,
捕まえてきたカニの付着物を歯ブラシで落としています.
こちらの班は,ナマコがどれくらいのストレスを受ければ,
体内から忌避物質を出すのかを調べるため,
あらゆるストレス実験を行っています.
ナマコを解剖し,その体液で他のナマコに影響が出るかを調べています.
解剖されたナマコについては,しっかりと内臓の構造を解説いたしました.
実験が終わったら,結果を取りまとめてまた発表です。
例によって,紙に手書きで資料をまとめます.
そしていよいよ発表です。
短い時間で得た結果をもとに発表を行うのは,
実はとても難しいのですが,
みなさん,ここでもうまく結果をまとめられていました.
中には本当に科学的に新発見なのではないかという発表もあり,
個人的に非常に楽しませてもらいました.
ここで興味を持ったことを,そのまま卒研のテーマにして
瀬戸臨海で実験を続けてくれる学生もいます.
今年,ナマコに興味をもった学生が,棘皮の研究をしてくれないかなあと
期待してみるのでした.
実はナマコはまだ分類が進んでいないおすすめ研究対象なのです。
と,密かに宣伝をしておきます。
というわけで,奈良女子大学の実習レポート終了。