いよいよ実習シーズンです。
6月30日~7月4日にかけて,奈良教育大学の実習が開催されました。
大阪教育大学実習に引き続き,担当は宮崎先生です。
まずは開館直前の水族館解説です。
これだけのコンディションの整った状態の水族館を見られることもなかなかないでしょう.
そしてすぐにウニの受精を行います.
後にも受精を行うのですが,まずは一日目に受精をさせてしまい,
時間差で発生の進んだ状態を観察してもらうためです.
慎重に塩化アセチルコリンを注射.
今回使うのは,人口放精と放卵が比較的簡単な
ムラサキウニHeliocidaris crassispinaです。
放卵が認められたら,さかさま(口を上)にして,
おしりをビーカーに満たした海水につけます.
静かに見ていると,真ん中のビーカーに見られるように,
卵が底の方に溜まっていきます.
こちらは放精の様子.
精子の動きは,肉眼で絶対に見えず,海水中では白いもやのように見えます.
放精が確認されたら,おしりを,乾いたシャーレーの底に擦り付けるようにし,
ドライスパームと呼ばれる状態にして保存しておきます.
精子は海水につけると動き出し,すぐにエネルギーを消費してしまうのですが,
ドライスパームの状態で置いておけば何時間ももちます.
冷蔵庫などに入れておけば,さらに長持ちします.
この後いよいよ受精させるのですが,それはまた後のお話にしましょう。
みなさんモニターに興味津々
宮崎先生の受精卵の観察に,みなさん釘付けです.
向学心の高い学生さんに来ていただいて,うれしい限りです。
続く