最近,日本のクモヒトデの情報をまとめています.
テヅルモヅル類についてはほぼ完全にまとめているのですが,
クモヒトデとなると,まだ完全ではありませんでした.
実は分類学には文献学の側面もあり,
たとえばとあるグループの分類の情報を整理する際には,
過去のいかなる情報も漏らさず目を通す必要があります.
先人が残したクモヒトデの記録情報を,
種名,場所,日付,水深,水温などの項目ごとに,一件一件まとめます.
結構単純作業なのでやってる途中は本当にしんどいのですが,
ある程度情報量が増えてくると,不思議なことに,
生物の特性の分布の関係が浮かび上がったりしてきます.
生物学はこのような毎日の地道な作業の積み重ねですね.
ちなみにこのデータは,エクセルに打ち込んでデータベースなどに運用するのですが,
そんなものがなかった昔(1800年代とか)の研究でも,
正確に記録がまとめられています.
偉大な先生方にはまだまだ及びません.