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漁港混獲物観察

海産無脊椎動物多様性実習④

前回基質を採集したメイオベントスについてはさておきまして。

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プランクトン観察がスタートです。

船上で採ってきたプランクトンが、この赤い蓋のボトルに入っています。

どんなプランクトンが採れてますかな?

  

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久保田先生によるプランクトン解説。

「あんまし採れてないなあ」といいつつも、次々にプランクトンを解説していきます。

実習に関わり出して二年経ちますが、いまでもぱっと見てわからないプランクトンはたくさんいます。

先生のようにはなかなかなれません。精進ですね。

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プランクトンといえば河村博士です。

飼育中のクラゲ(タコクラゲ[Mastigias papua]だったかな?)のポリプの解説中。

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漁網に混獲されるベントスを採集しに、隣町の境港にも行きました。

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大和先生のヤギの解説中。

ソフトコーラルと呼ばれる、硬い骨格を持たないサンゴの仲間のうち、

木の枝みたいな形になるヤツをヤギと呼ぶのです。

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漁網にかかったままの獲物に手を出す強者も。

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香ばしく香る魚カゴの中にも、探せばお宝があるものです。

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なんとテヅルモヅルが採れました。

自慢げに(?)解説中です。

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収穫物。手前でブリッジ気味なのはアオヒトデです。

カラーバリエーションが多く、青くないものも時々見られます。

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並べてみると結構な生き物が採れているものです。

ですが、いずれもそれなりに深い場所の生き物だけあって、

いつもの磯で採れるものとはだいぶ様子が違います。

深海では、捕食に対する戦略の一つとして、

体の大型化があるそうです。

言われてみれば、ヤドカリにしろ、巻貝にしろ、大型ものが多い気がします。

もちろん、採集漁具の関係もあるのでしょうが、

きちんと調べてみたらそれなりの傾向がでるのではないでしょうか。

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収穫物を再び実習室で解説中。

いえ、好きな生き物は、何度解説しても楽しいものです。


アマゾネス?

水族館で変なヒトデが採れました!!

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ヒトデガイドブックに載っている「アマゾネスホウキボシ」に似ているという話でしたが、

なんだか色や形が違う気がします。



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腕の側面にこのようなイボイボが並んでいます。



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口側はこんな感じ。



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よくよく見ると、腕に並ぶ管足が生えている溝(歩帯溝)の横にブツブツが見えます。



科博のヒトデを研究している大学院生にコンタクトしてみたところ、



これはアマゾネスホウキボシ Ophidiaster graniferではなく、

同じ属のミツトゲホウキボシ O. multispinusに近いとのことでした。



腕の側面のイボイボの特徴からそう判断されるそうです。

ただし、アマゾネスホウキボシでもそうなる場合があるそうなので、

詳しい同定のためには更に体の細かい特徴を検討する必要があるのだとか。



頻繁に見かけるヒトデも、実は分類するのが難しかったりします。