出張の様子のレポートはひとまず置きまして,
クモヒトデの体の仕組みについて書きます.
これまで盤の仕組みついて解説をしましたが,
次は腕について.
こちらは,ミツイタクモヒトデの腕の反口(背)側です.
クモヒトデの腕は,竹のような節の繰り返し構造になっています.
この節を腕節といい,一つの腕節は,
いくつかの骨片の組み合わせより成ります.
背側から観察できるのは主に,
①背腕板という板状骨片,
②その側面にある側腕板という板状骨片,
③側腕板に関節している腕針という針状骨片,
の三種類です.
特に腕針は棒状,フック状,鋸状など形が多様で,
その数も一腕節において一本から十数本と変化大きいため,
極めて重要な分類形質となっています.