メイオベントス,プランクトン観察とくれば,
お次はウニの発生実験でしょう。
河村博士の主導の元,
いざ発生実験開始。
ウニの口の周りのやわらかい周口膜という部分に注射をうち,
1 mM塩化アセチルコリン(1 ml)を注入します.
二日目だけあって皆手慣れたものです.
笑顔すらこぼれる余裕っぷりです.
研究員の間で抜群の定評を誇るムラサキウニは,
今回も優秀な成績で放精放卵をしてくれました。
1時間30分後,第一卵割が始まっています.
割球が二つに増えている卵が観察できました。
ムラサキウニの卵は黒くて観察がしにくいという話もありますが,
親個体の採集や放精放卵のしやすさ,生殖時期の長さを考えると,
やはり発生実験には欠かせない動物と言えます.
私はそんなムラサキウニが好きです。
これは一日目に時間差で受精させたもの.
もうプルテウス型幼生にまで変態が進んでいました。
受精させたウニの幼生の入ったボウル.
このように,使ったウニの名前と,受精した時間をきっちり記録させましょう。
水槽にうごめく謎の黒木物体...
その正体は次回の記事で明らかに。
続く