今回のウミサワでは,毎夜,若手研究者による発表会が行われました。
質問あり,やじりあり,笑いあり,涙あり...悲喜こもごもの人間模様がスライドの上で展開されていきました.
プロジェクターの準備中.この時点で早くも笑いが生まれています.
今回のうみさわの個人的な裏テーマは「笑い」でしたが,幸いにもメンバーに恵まれ,腹筋の休まる暇がありませんでした。
今回のオーガナイザーの藤本会長の趣旨説明.
彼なしでは今回の調査は実現しませんでした.本当にありがとう。
琉球大学の山崎博士の発表.
彼はスライドに映っている動吻動物門(Kinorhyncha)の系統分類学的研究を行っています.
そして今回は,動吻動物門が含まれる,有棘動物の最近の系統分類の動向を語ってくれました.
実にマニアック。実にUMISAWA。
この動物群は,他に胴甲動物(Loricifera),鰓曳動物(Priapulida)を含み,
頭に出し入れ可能な棘の束を持ちます.
例外を除きほとんど小型で,これまであまり研究が進んでいなかったグループです.
現在活発にこのグループの研究が行われているのは,コペンハーゲンと日本くらいでしょう.
そして二番手は北大の角井博士.
彼はタナイスという甲殻類を研究しています.
カニやエビを含む,いわゆる十脚類とは違い,
フクロエビ上目という,ダイオウグソクムシなどが属するグループの甲殻類です.
微小な種(普通mm単位)が多いのですが,明瞭な鋏脚をもつことが特徴です.
彼は,この小さなタナイスの生殖行動を追い,
自家受精を行うことを最近突き止められた,大変優秀な研究者です。
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そして藤本会長の発表でこの日はラスト。
UMISAWA QUEST
なんというクオリティ...彼はこのロゴの制作に命を燃やしたそうです.
今後のUMISAWAの方向性が確実なものとなりました.
そして〆のスライド.
そう,我々は海でさわやかに採集し続けるのです.
心に海の生物への探求心(QUEST)を持つ限り何度でも。
続く.