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鳥取県立博物館に行ってまいりました③

シンポジウム開始時間が迫り,ちらほら人が集まり始めました.
 

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愛弟子の千徳博士を旧交を深める江崎先生.

講演会のトップバッターを務めるにも関わらずこの落ち着きぶりは流石です,

比べて私は直前までわたわた...

見習いたいです
 

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江崎先生のお話

化石サンゴと現生サンゴが物語るサンゴの来歴
 

我々が目にする,珊瑚礁を作るサンゴは,多くが六放サンゴと呼ばれるもので,ポリプの骨格の作りの基本である隔壁(かくへき)の作りが,6の倍数で増えていくのですが,これにに対して4の倍数で増えていく四放サンゴというものがいます.
 

このサンゴは古生代にしか栄えておらず,現生のサンゴの形を考える上で非常に重要な分類群だそうです.
 

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江崎先生の発表にはいろいろと感銘を受けました.
 

私を含めた系統分類屋の多くは,現在の生物にみられる現象の検討から過去を調べようとしています.しかし,過去には過去特有の現象があり,その検討なくしては過去の環境を知ることは不可能なわけです.
 

そして,過去の現象を調べる唯一にして絶対的な証拠は化石です.
 

今後,研究の方向性に化石の検討を加えたいと思っている私にとって大変勉強になりました.
 

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美ら海水族館の野中さんのお話

八放サンゴについて
 

実はもづるの多くは八放サンゴに絡んで生活しています.そんな八放サンゴの魅力的な形を,立体メガネを駆使して見せていただいたスライドは圧巻でした,
 

さらに,産後のポリプのうち,生殖用のポリプが機能分化しているお話は非常に興味深かったです.
 

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そして勿論私もお話させてもらいましたよ

「サンゴ×クモヒトデ」
 

いつもクモヒトデがお世話になっているサンゴに対しての熱い思いの丈をぶつけさせてもらいました.
 

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ご覧下さいこの八放サンゴに付着した夥しい数のクモヒトデを

決して八放サンゴをいじめているわけでない...と信じたいのですが,

真偽のほどは不明です.
 

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何気なく,新装開店した白浜水族館の宣伝もしてきました

質疑応答もあり,それなりに意味のある発表ができたのではないでしょうか.
 

サンゴのシンポジウムでしたが,多くの方に興味を持っていただけて,非常に有意義でしたよ