深海を攻めた後は浅海を攻めるしかないでしょう。
ということで,干潟に来ました。
ここでは泉君が,イソギンチャクを狙いました.
何のイソギンチャクかは後のお楽しみ。
こういう干潟のドロドロの中に埋もれて暮らしているイソギンチャクだそうです.
まずは泥をとり,網でふるえば採れることがあるそうです.
おや!採れましたか!?
・・・残念,ホヤだったようです.
同行していた千徳博士が,カニに手袋を挟まれていました。
この後,泉君は二時間ほど作業を続けましたが,残念ながら獲物は現れなかったそうです.
しかしそれだけに,採集できた時の喜びがひとしおになるのでしょう.
戦い続けたソルジャーにだけ,うみさわの女神は微笑むのです.
そして,好例の発表会もいよいよ最後です。
毎晩ほぼ夜12時オーバーというスケジュールでしたが,
みなさん大変面白い発表ばかりだったので楽しい時間を過ごすことができました。
中でも最終日は一味違っていました.
東大が生んだ鬼才,泉氏の落語からはじまったのです.
「うみさわっす!」の軽快な一言からスタートです.
前口上中に,観客が食べていたそばを見て,とっさに思いついた題目は,
「時そば」です。
以下,Wikipediaより転載
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そばの勘定を巡るごまかしを目撃した男が、それにえらく感心して、
自分も真似して同じことをしようというスリリングかつ滑稽な話である。
本編に入る前の枕の部分で、江戸時代のそばについてあらかじめ解説しておく場合が多い。
そばを食べる場面において麺を勢い良くすする音を
実際と同じように表現することが本作の醍醐味であり、
一番の見せ場であるとよく言われる。
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数ある古典落語の中でもポピュラーな題目らしく,
「そばを食べる音」の再現が注目らしいのですが,
超リアルでした.
いや本当に.
話のテンポ,声の張りなど,どこをとっても,
大変素晴らしい出来の落語でした.
ありがとうございました。
そして興奮冷めやらぬまま研究発表へ.
これが彼の研究対象の
「ムシモドキギンチャク」だそうです.
残念ながら今回は見つけられませんでしたが,
既に卒業絵研究での成果を,論文にできつつあるそうです.
素晴らしいですね.身が引き締まる思いです。
私も続いて発表しました.
この間少しだけ世間を騒がせた,「クラウドファンディング」 に関する発表でした.
うみさわメンバーも何人か興味をもったようでした.
もうみんなやっちゃいましょう。
その後も,琵琶湖博物館の太田さんによる
ウミクワガタ(昆虫ではありません.れっきとした「甲殻類」です)
の採集に関する発表や,
東京大学海洋研究所の広瀬さんの
コケムシ(コケではありません,コケムシ動物門という,れっきとした動物です)
に関する系統分類や発生,生態に関する発表がありました.
いずれの研究も,研究対象に対する「愛」がひしひしと伝わってくる内容で,
「金」の話をしたわが身を少し恥じました。
やっぱり,研究に必要なものは,「愛」ですね。
さて,この日はなんと参加者の一人,
大阪市立大学の竹本さんの誕生日でした!
憧れの千徳博士にプレゼントをもらい,
満面の笑みを浮かべています。
うみさわですね。
さて最終盤,
売り子と化した凌君もところせましと食堂を駆け回ります。
大トリは,琉球大学の吉田さん.
フクロムシという,一風変わった動物の発表をしてくださいました.
カニなどの腹に寄生する動物で,見た目はその名の通り,「フクロ」にしかみえないのですが,
実は体制が退化したフジツボなどの「節足動物」の仲間だそうです.
この不思議な生物の系統分類学的な研究について,
うみさわのトリを飾るにふさわしい,
美彩なスライドで発表してくださいました.
天晴。
ということで!!
うみさわおひらき
ありがとうございました
続く?