実習最後のまとめです.
メイオ/マクロベントス,プランクトンを観察して,様々な動物門がみられました.
動物のボディプランのほとんどは海で見る事ができます.
この実習を通して,海産動物の多様性を学んでもらえればうれしいですね.
実習の最終日は恒例のウミウシフィギュア進呈
早速ストラップを携帯に装着してくれました
最後の最後は打ち上げです
本当にお疲れ様でした!
実習最後のまとめです.
メイオ/マクロベントス,プランクトンを観察して,様々な動物門がみられました.
動物のボディプランのほとんどは海で見る事ができます.
この実習を通して,海産動物の多様性を学んでもらえればうれしいですね.
実習の最終日は恒例のウミウシフィギュア進呈
早速ストラップを携帯に装着してくれました
最後の最後は打ち上げです
本当にお疲れ様でした!
メイオベントスのお次はプランクトン採集です.
北浜で河村博士によるプランクトンネットの使い方の講義を行っていると...
沖から一隻の船がやってきたではありませんか.
実験所のゾエアでした
技官さんが沖のプランクトンを採ってくださったのでした
ということで再開.一通りの説明が済んだあと,
実習生に実践してもらいました.投げる
投げる
皆さんいい投げっぷりでした.さて何が採れたのでしょうか.
畠島磯観察の次は,メイオベントス観察です
まずは白浜に行って砂を掘ります.
海水が出てきます.この部分の砂を持ち帰ります.
岸壁のフジツボを採ります.
これらの砂やフジツボについている微小なベントスを洗い出しによって濃縮します
砂に海水を入れ,(水がこぼれないように)とにかく力いっぱい撹拌
十秒ほどして,ゴミが沈降したら,上澄みを0.063 mmのネットで濾します.
これを3回ほど繰り返せば,ネットの中に微小な生物が残るという仕組みです.
後ろでは,海岸で拾った海藻も同様に洗い出しをしました.
果たしていいメイオは採れたのでしょうか?
畠島の生き物の観察です.
図鑑を見ながら,あーだこーだと悩みながら同定を進めることで,
その生き物の特徴が頭に入ってきます.
ある程度同定が進んだところで,各動物門ごとに説明をしていきます.
特異な分類群は研究員も担当.刺胞動物は河村博士が説明し,
棘皮動物は私が説明させてもらいました.
その他の分類群は全て宮崎先生がご説明(すごい!).
最終的に一日の採集で85種の動物を見つける事ができました
晴天ではないものの,雨がなく気温も適度で,
なかなかの磯観察日和でした.
積極的に生物を探しています
珍しい生物を見つけたら宮﨑先生に報告!
今回見つけた生物その①「ユズダマカイメンの類」
一瞬ホヤと間違えるのですが,カイメンにしては珍しく個体性や,
表面の突起構造がはっきりしているので,
他のカイメンに比べて比較的区別がつきやすい類です.
ただし,正確な種の同定には,体の中の骨片の形をつぶさに観察する必要があります.
生物その②「ナガミル」
そろそろ海藻も終わりの時期なのですが,まだいくつか海藻がみられました.
中には人の背丈ほどに成長した緑藻のミルまでみられました.
潮もよく引いています.
有意義な畠島での磯観察となりました.
心配されていた天気も何とかもち,畠島へ渡れることになりました
何故かスミキン採泥器が搭載されています.
途中の航路で落とします
実は有孔虫をご専門にされている,
大阪教育大学の廣木先生がサンプリングをされるということで,
その様子を学生に見てもらおうという試みでした.
それにしても廣木先生はプロフェッショナルで,
スミキンのサンプルさばきは見事なものでした.
見習いたいものです.
ということで,紆余曲折を経て畠島へ到着
果たしてどんな生物に巡り合えるのか.
ホールスライドグラス(真ん中に半球状の穴が開いたスライドグラス)では,
深さの差によって卵の観察がしにくくなる場合があるため,
このようにテープで一様な深さの隙間を作り,そこで卵の観察を行います.
コシダカウニの受精卵.卵黄が透明な上に,
受精膜がよくわかるので臨海実習で重宝するウニです.
ウニの受精卵の観察の後は水族館見学です.
まずは生物の系統樹を頭にいれつつ,
バックヤードを見学します.
無脊椎動物をうまく飼育するための工夫がそこここに張り巡らされています.
例えばこの水槽ではサンゴを飼育するための仕掛けがあります.
気になった方は,白浜水族館の解説ツアーに是非お越しください.
大型魚類の大水槽では,丁度タイミングよく餌やり体験ができました
便宜を図ってくださった飼育員の加藤さん,ありがとうございました!
こちらは最近リニューアルしたピカピカの標本室です
白浜周辺の動物の標本が連綿と保存されています.
最後に,テラスから実験所前の海をながめました.
...残念ながら,天気はあまり芳しくないようですが,
回復を期待しつつ,その後のカリキュラムをこなしましょう
2015年6月30日~7月4日にかけて,
大阪教育大学教育学部の臨海実習が開催されました.
講師は宮崎先生です.まずはウニの受精を行い,実習を通じて発生段階を見られるようにします.
各自水槽から事前採集してあるウニを 取り出し,
塩化アセチルコリンを注射して放精・放卵を促します.
今回使ったのはこのコシダカウニと,
こちらのムラサキウニです.どちらもこの時期が生殖期です.
コシダカウニの方が卵黄が透明で胚発生の観察がしやすいのですが,
どちらかというと実験の成功度は低めです.
今回は両方ともうまくいきました
放卵の様子を観察中.ウニが瓶の中に落ちないように注意
この部分が口だよー.引率の生田先生にも指導してもらいつつ,
無事に実験が行われました
生物を分けると世界が分かる ー分類すると見えてくる、生物進化と地球の変遷ー
講談社ブルーバックス
新種の発見
ー見つけ、名づけ、系統づける動物分類学ー
中公新書 2589
深海生物テヅルモヅルの謎を追え!
系統分類から進化を探る
東海大学出版会
フィールドの生物学シリーズ 第20巻
これらのリンク先のページには系統解析に関する記事が,上から新しい順に並べられています.古い順にみる場合は,ページの一番下からご覧ください.
・2020/10/28 論文が出版されました!
Okanishi, M.*, Fujii, T. (2020)
“A new record of brittle star Ophiopsila cf. polyacantha (Echinodermata: Ophiuroidea) from Southwestern Japan, with notes on its bioluminescence”.
Species Diversity. 25(2): 283—294.
・論文が出版されました!
Okanishi, M.*, Kohtsuka, H., Fujita, T. (2020)
“A taxonomic review of the genus Astrocladus (Echinodermata, Ophiuroidea, Euryalida, Gorgonocephalidae) from Japanese coastal waters”.
PeerJ. 8: e9636 (42 pp.)
・論文が出版されました!
Oikawa, S*. Matsui, Y., Oguro, M., Okanishi, M., Tanabe, R., Tanaka, T., Togashi, A. Itagaki, T. (2020)
“Species-specific nitrogen resorption proficiency in legumes and nonlegumes”.
Journal of Plant Research. 133(5): 639—648.
・論文が出版されました!
Okanishi, M.*, Mah, C., L. (2020)
“Overlooked biodiversity from museum collections: Four new species and one new genus of Ophiuroidea (Echinodermata) from Antarctica and adjacent regions with notes on multi-armed ophiuroids”.
Marine Biodiversity. 50: 64 (26 pp. )
・論文が出版されました!
Okanishi, M., Kato, M., Watanabe, H., Chong, C. and Fujita, T. (2020)
“Large populations of two new species of Ophiambix (Echinodermata, Ophiuroidea) discovered on Japanese hot vents and cold seeps”.
Raffles Bulletin of Zoology. 68: 196—213.
・論文が出版されました!
木村妙子他…(著者24人中9番目) (2019)
「紀伊水道南方海域および熊野灘の深海底生動物相」.
三重大学大学院生物資源研究科紀要. 45: 11—50.
・論文が出版されました!
木村妙子他…(著者25人中10番目) (2019)
「紀伊水道南方海域および熊野灘の深海底生動物相(第2報)」.
平成30年度三重大学フィールド研究・技術年報. 17: 1—29.
・論文が出版されました!
Hayashi, R. & Okanishi, M. (2019)
“The widely occurring brittlestar Ophiactis savignyi (Amphilepidida: Ophiactidae) as an epibiont on loggerhead sea turtle, Caretta caretta”.
Zootaxa. 4695: 497—500.
・論文が出版されました!
Okanishi, M., Ishida, Y. & Mistui, S. (2019)
“Fossil gorgonocephalid basket stars (Echinodermata: Ophiuroidea: Euryalida) from the Middle Pleistocene of Japan; the first record from the Indo Pacific region”.
Paleontological Research. 23: 179—185.
・論文が出版されました!
Okanishi, M., Oba, Y. & Fujita, Y. (2019)
“Brittle stars from a submarine cave of Christmas Island, northwestern Australia, with description of a new species <i>Ophiopsila xmasilluminans</i> (Echinodermata: Ophiuroidea) and notes on its behavior”.
Raffles Bulletin of Zoology. 67: 421—439.
・2019/3/27: 論文が出版されました!
Okanishi, M & Fujita, T (2018) “A comprehensive taxonomic list of brittle stars (Echinodermata: Ophiuroidea) from submarine caves of the Ryukyu Islands, southwestern Japan, with a description of a rare species, Dougaloplus echinatus (Amphiuridae)”. Zootaxa. 4571(1): 73—98.
・2018/6/21: 論文が出版されました!
Okanishi, M & Fujita, T (2018) “A new species of Ophioconis (Echinodermata: Ophiuroidea) from a submarine cave at Shimoji Island, Miyako Island Group, southwestern Japan”. Proceedings of the Biological Society of Washington. 131: 163—174.
・2018/4/6: 論文が出版されました!
Okanishi, M & Fujita, T (2018) “Description of a New Subfamily, Astrocloninae (Ophiuroidea: Euryalida: Gorgonocephalidae), Based on Molecular Phylogeny and Morphological Observations”. Zoological Science. 35(2): 179—187.
・2018/4/5: 論文が出版されました!
Okanishi, M, et al. (2018) “A new cryptic species of Asteronyx Müller and Troschel, 1842 (Echinodermata: Ophiuroidea), based on molecular phylogeny and morphology, from off Pacific Coast of Japan”. Zoologischer Anzeiger. 274: 14—33.
・2018/3/9: 論文が出版されました!
Okanishi M, Fujita, T. (2018) “A taxonomic review of the genus Astrodendrum (Echinodermata, Ophiuroidea, Euryalida, Gorgonocephalidae) with description of a new species from Japan”. Zootaxa. 4392(2): 289-310.
・2018/3/8: 論文が出版されました!
Baker, AN, Okanishi M, Pawson, DL. (2018) “Euryalid brittle stars from the International Indian Ocean Expedition 1963–64
(Echinodermata: Ophiuroidea: Euryalida)”. Zootaxa. 4392(1): 1-27.
・2018/1/31: 論文が出版されました!
Okanishi M, Fujita, Y. (2018) “First finding of anchialine and submarine cave dwelling brittle stars from the Pacific Ocean, with descriptions of new species of Ophiolepis and Ophiozonella (Echinodermata: Ophiuroidea: Amphilepidida)”. Zootaxa. 4377: 1-20.
・2017/12/23: リバネス 「サイエンスキャッスル関西大会」にて講演を行ってきました!
・2017/11/20-22: 第14回JAMBIO 沿岸生物合同調査@千葉県館山に参加してきました!
・2017/11/4: 平成29年度自然史学会連合公開講座「海の今昔を深~~く探る.」にて講演を行ってきました!
・2017/9/21: 日本動物学会 第88回富山大会@富山県民会館にて口頭発表を行ってきました!
・2017/6/4: 日本動物分類学会 第53回大会@海洋研究開発機構にて口頭発表を行ってきました!
・2017/3/28: 論文が出版されました!
Okanishi M, Fujita T, Maekawa Y, and Sasaki, T. (2017) “Non-destructive morphological observations of the fleshy brittle star, Asteronyx loveni using micro-computed tomography (Echinodermata, Ophiuroidea, Euryalida)”. Zookeys. 663: 1-19.
・2017/2/7: 論文が出版されました!
Okanishi M.(2017)
“A taxonomic review of the genus Astrohelix Döderlein, 1930 including the
synonymy of the subgenus Asteroporpa (Astromoana) Baker, 1980 to Astrohelix”
Zootaxa. 4227 (4): 543-553.
・2016/12/5: 論文が出版されました!
Okanishi M., Sentoku, A, Fujimoto, S, Jimi, N, Nakayama, R, Yamana, Y, Yamauchi, H, Tanaka, H, Kato, T, Kashio, S, Uyeno, D, Yamamoto, K, Miyazaki, K and Asakura, A. (2016)
“Marine benthic community in Shirahama, southwestern Kii Peninsula, central Japan”
Publications of the Seto Marine Biological Laboratory. 44: 7-52.
・2016/12/1: 論文(著書)が出版されました!
Okanishi M. (2016)
“Ophiuroidea (Echinodermata): Systematics and Japanese Fauna”
In: Masaharu Motokawa and Hiroshi Kajihara (eds.) Species Diversity of Animals in Japan.
Springer Japan, Tokyo, Japan, pp. 657—678.
・2016/11/18: 日本動物分類学会 第87回沖縄大会と,第22回国際動物学会議の合同大会にてシンポジウムを企画し,講演・ポスター発表を行ってきました!
・2016/6/12: 日本動物分類学会 第52回大会@札幌にて口頭発表を行ってきました!
・2016/5/18: 読売新聞に記事が掲載されました!
・2016/1/29: マイナビニュースに記事が掲載されました!
・2015/12/5: 第12回棘皮動物研究集会が開催されました!
・2015/12/1: マイナビニュースに記事が掲載されました!
・2015/10/30-11/6: タイ・プーケットで調査を行ってきました!
・2015/10/1茨城大学理学部生物科学コースに所属が移りました!
・2015/9/17-19:日本動物学会 第86回 新潟大会にて招待講演と口頭発表を行ってきました!
・2015/6/13-15: 日本動物分類学会 第51回大会@広島にて口頭発表を行ってきました!
・2015/6/6: 化石研究会 第33回総会・学術大会のミニシンポジウム「深海環境と生物」にて招待講演を行ってきました!
・2014/12/7: サイエンスカフェを開催してきました!
・2014/12/6: 第11回棘皮動物研究集会に参加してきました!
・2014/11/20-25: 沖縄で調査を行ってきました!
・2014/11/02-08: タイ・プーケットで調査を行ってきました!
・2014/10/11: Smips, 研究現場の知財分科会にて招待講演を行ってきました!
・2014/9/21: 論文が出版されました!
Okanishi M., Moritaki T. and Fujita T. (2014)
“Redescription of an euryalid bittle star, Astroceras coniunctum (Echinodermata: Ophiuroidea: Euryalidae).”
Bulletin of the National Museum of Nature and Science Series A (Zoology). 40 (3): 133-139.
・2014/9/11-13: 日本動物学会 第85回 仙台大会にて口頭発表を行ってきました!
・2014/8/31: 鳥取県立博物館特別展示「胸キュン☆サンゴ展~わたしを深海(うみ)につれてって~」の特別シンポジウムにて招待講演を行ってきました!
・2014/7/20-23: 2014 European Echinoderms Colloqium(欧州棘皮動物研究会議)にて口頭発表を行ってきました!
・2014/6/28: 日本古生物学会2014年年会・総会にて口頭発表を行ってきました!
・2014/6/13: 日本動物分類学会第50回記念講演会を企画いたしました.たくさんの方にお越しいただきました.ありがとうございました!
・2014/5/29: 研究費獲得のためのクラウドファンディング”academist”でのチャレンジが終了しました!最終獲得金額は,目標金額40万円を達大きく上回る63.45万円でした!
皆さん、本当に応援ありがとうございました。
・2014/4/22-25: WESTPAC 9th International Scientific Symposiumで口頭発表を行ってきました!
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岡西政典 OKANISHI Masanori
広島修道大学 人間環境学部
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