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2014年12月25日~27日 豊中高校「生物研修旅行」

アンケート

 

 

先日の豊中高校の実習で,ウニウニ君を提供してくださった渡辺さんが,

学生にとったアンケートの結果を集計してくださいました.

やはりウニウニ君はInnovativeな機器だったようで,

口頭や実物の観察ではどうしてもわかりにくい水管系の配置などを

感覚的にとらえることがきた,という意見が多々見られました.
 

水管系は透明な上に小さいためなかなか観察が難しいのですが,

今後もこのような機器を使わせていただけると,教育効果は一層高まると思います.
 

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わざわざ岐阜からお越しいただいた渡辺さんに,改めて感謝です.

また,個人的には「分類学」や「てづるもづる」についての感想がもらえたこともうれしかったです.
 

このような基礎的な体験を通して,

生物学を志す学生が一人でも増えてくれるといいなあと思った今日この頃でした.


講義(豊中高校)

 年末の豊中高校の実習で講義を行いました

今回は,最終日の夜に瀬戸臨海のポスドク三人によるお話三連続でした.
 

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千徳博士の講義「サンゴの生物学」

とてもきれいなサンゴの写真を巧みに活用したスライドで,

高校生達をサンゴワールドに引き込んでおりました.

最近のダイビング熱でサンゴと他の生物の織りなす共生関係に心惹かれ気味な私も,興味津々で聞き入りました.
 

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私の講義「深海生物テヅルモヅルの進化を探る」
 

深海ってどんなところ?

てづるもづるとは?

分類学って?
 

私も負けじと高校生を深海生物ワールドへ引きずり込もうと試みました(笑)

果たしてみなさんがどのような感想を持ってくださったのかはおいておいて,

講義の準備をするたびに毎回自らの無知を認識します.

今回も改めて深海について勉強するいい機会となりました.

まだまだ精進ですね.
 

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最後は河村さんの講義「クラゲの生活史」

それにしても,刺胞動物の研究者は,みな写真を撮るのが上手な気がします.

やはり研究対象への愛ですね.クラゲへの愛が伝わってくる講義でした.

河村さんのお話にもありましたが,

研究中は知的に興奮する瞬間に度々遭遇するのですが,

中でも「思いもよらなかった結果」に出会えた瞬間は格別です.
 

自分でも予期しなかった結果に出会うために,

我々は研究を続けているのかもしれません.
 

などということを,駆け出しの研究者三人が熱く語る夜となりました.


ウニウニ君

 

 

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ウニの解剖開始

外部形態→内部形態と,みられる特徴を余すところなく見ていきます.
 

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そしてこちら!今回は秘密兵器を導入していました.

私(右手)が触っているタッチパネルにウニの動画を映し出し,

詳しいウニの特徴を詳細な動画で理解できる次世代型教育機器です.

この写真では,私のタッチパネルの操作が,そのままモニターに反映されます.
 

叉棘の動きや多孔体の配置,水管系の仕組みなど,

なかなか解剖の現場では全員に教えにくいことも,

この装置ならその場で瞬時に見せることができます.

また,本来は展示品として開発したものなので,自発的な学習にも役立ちます.
 

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開発者はこの方.自然共生研究センターの渡辺友美さんです.

実は今年の動物学ひろばの隣のブースでこの展示を見かけたときにお話をして,

今回の実習に使わせていただきました.

お陰様で,いつもは解説が難しい部分まで詳細に見せることができました.

ありがとうございました!
 

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まだ開発途中らしく,今後,様々な意見を取り入れ,教育用にも開発を進められるとのこと.

完成版が楽しみです

ちなみに,今回の実習でこの装置に「ウニウニ君」という愛称が付けられることとなりました

 


棘皮動物の解剖

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今年最後の実習では,棘皮動物(ウニ,ヒトデ,ナマコ)の解剖を担当しました.
 

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クモヒトデは解剖できるほどの大きさではないので,

標本でその存在を紹介.
 

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ウニの解剖の方法の説明.基本的には赤道面上でパカッと割ります.
 

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こちらが,ウニの体内部の様子.北極から(口側を)見た様子です.

真ん中にはアリストテレスのランタンとも呼ばれる,強大な歯を備えているのがわかります.

体の側面にあたる部分には,黒色の消化管が裏打ちされています.

時期であればこの消化管の間に生殖巣が発達しているのですが,

残念ながらこの個体ではほとんど見当たりませんでした.
 

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  ヒトデも,腕二本を切って,その間から盤中心を除くように観察します.

ウニでもヒトデでも,瓶嚢と呼ばれるスポイト状の部分で,

水管系の水圧を調整している事が見て取れるかと思います.


仕事納め

 

 

先日は仕事納めでしたね.
 

私も,今年最後の仕事を終えてきました.

12/25-27にかけて,大阪府立豊中高校の臨海実習が行われました.

スーパーサイエンスハイスクールの一環で,

生物好きな高校生たちに,大学の教育カリキュラムの一部を体験してもらうという催しです.
 

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我々研究員も協力いたしました.こちらは河村博士によるウニの実習.

今年最後の実習の様子をレポートしていきます