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干潟

海産無脊椎動物多様性実習③

 

 

 

 

干潟実習まだまだ続きます.
 

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鳥巣のあとは,いつもの内之浦に移動しました.
 

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先ほどとは違って,かなり粘度の高い泥質です.
 

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と思ったら,やはり実習生がはまってしましました

TAの凌君が救出です.
 

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ウミニナなどの貝類がたくさん採れたようです.

これらは何に隠れるでもなく,地面にごろっと転がっています.
 

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少し上流に移動すると,生物相が変わってきて,

ケフサイソガニなど淡水性の生きものが増えてきます.
 

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ミズクラゲも発見されました満潮時に流されてきたものが,海に帰れなかったのでしょう.

ボロボロになっています.
 

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どこかから流れてきた謎の人工物.何かのアンテナでしょうか?

経年変化によって生きものの付着基質になっていますね.
 

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持ち帰って同定.いつもは行かない場所に行ったおかげか,

多種を得ることができたようです.
 

春の実習,まだまだ続きます


海産無脊椎動物多様性実習②

 

今回の多様性実習では,瀬戸臨海出身で現高知大の伊谷行准教授の集中講義が同時開催されました.
 

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伊谷行「海洋生物における共生,寄生-特に潮間帯~浅海性の種を中心に」
 

泥や砂などの柔らかい基質には,様々な生物が巣穴を作っています.

大抵の場合は一種により作られる巣穴ですが,

実はその中では複数種が共生関係を構成している例が多く,

最近注目が高まっている分野です. 
 

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講義の後はフィールド(干潟)です.

今回はまず,普段の実習ではあまり来ない鳥巣に来ました.
 

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コアマモなどが生えており,普段いく内之浦とはまた違った環境です.
 

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伊谷先生による干潟でのフィールドワークの解説.

ベイトポンプと呼ばれる,干潟の巣穴の中の生物を吸い出すための兵器が大活躍です.
 

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砂や泥も一緒にとれてしまうので,このように篩で生物だけを選り分けます.
 

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今回の目玉兵器がコチラ.

我々の持つベイトポンプよりも二回りは大きかろうというこの代物.
 

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グっと体重をかけて...
 

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力の限り引き抜く
 

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するとこのように,めり込んでいた分の泥が地上に引き抜かれます
 

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泥塊を丁寧に割っていくと,生物が見つかります

ベイトポンプとは違い,巣穴ごと生物を採ってしまおうという恐ろしい発想のもと生まれた兵器です.
 

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学生も挑戦
 

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このように,スナモグリ等がたくさん採れました
 

※今回の写真は全て,拠点PDの河村博士によって撮影されました.


干潟の十脚類

 

藻類実習から息つく間もなく,海産無脊椎動物多様性実習が始まっています

詳しい様子は後々レポートするとして,

甲殻類の写真がいい感じに撮れたので紹介します
 

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ヤマトオサガニ.

冷凍麻酔が効ききらずハサミがあさっての方向を向いてしまいましたが,

大きくて撮り甲斐のある個体でした.
 

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トリウミアカイソモドキ
 

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ハサミシャコエビ
 

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ニホンスナモグリ
 

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テッポウエビ
 

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テッポウエビの渋い横顔. 
 

鋭い方はお気づきかもしれませんが,これらは全て干潟で採れたものです.

多様性実習では,様々な場所で様々な方法で多様な生き物を採る実習です.

この他にもたくさんの生きものが採れました


京大実習(一部,四部)+公開臨海実習⑥

発生実習の次は,干潟にやってまいりました
 

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まずは干潟下流の用水路にて観察.

朝倉先生の説明が終わった後...
 

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わら...
 

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わらわら...
 

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あっという間に岩礁に食らいつくソルジャーたち.

生き物への愛情があふれています.
 

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そしてお次は干潟にやってまいりました.

いい具合に潮が引いて,泥干潟になっています.
 

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なかなかの日照りでした.暑い
 

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 麦わら帽子に長靴,これが磯観察の基本スタイルです.

これに,軍手というオプションを付ける場合もあります.
 

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段々と川の上流に遡っていくと,分布している生物も少しずつ変わっていきます.
 

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ほぼ川のような状態になってきましたが,

それでも下流の干潟で見られたチゴガニなどがみられました.
 

こういった種は生息場所の塩分濃度が一日で劇的に変化するため,

幅広い塩分変化に対する耐性(広塩性)を持っているということです.
 

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またしてもi phoneのパノラマ機能を使ってみました.

天気も恵まれており,ここでもかなりたくさんの種を採集できました.
 

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ドロドロになった長靴を洗っておしまい
 

お疲れ様でした


UMISAWA2その⑧

深海を攻めた後は浅海を攻めるしかないでしょう。

ということで,干潟に来ました。

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ここでは泉君が,イソギンチャクを狙いました.

何のイソギンチャクかは後のお楽しみ。

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こういう干潟のドロドロの中に埋もれて暮らしているイソギンチャクだそうです.

まずは泥をとり,網でふるえば採れることがあるそうです.

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おや!採れましたか!?

・・・残念,ホヤだったようです.

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同行していた千徳博士が,カニに手袋を挟まれていました。

この後,泉君は二時間ほど作業を続けましたが,残念ながら獲物は現れなかったそうです.

しかしそれだけに,採集できた時の喜びがひとしおになるのでしょう.

戦い続けたソルジャーにだけ,うみさわの女神は微笑むのです.



そして,好例の発表会もいよいよ最後です。

毎晩ほぼ夜12時オーバーというスケジュールでしたが,

みなさん大変面白い発表ばかりだったので楽しい時間を過ごすことができました。

中でも最終日は一味違っていました.

東大が生んだ鬼才,泉氏の落語からはじまったのです. 

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「うみさわっす!」の軽快な一言からスタートです.

前口上中に,観客が食べていたそばを見て,とっさに思いついた題目は,

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「時そば」です。

以下,Wikipediaより転載

—————-

そばの勘定を巡るごまかしを目撃した男が、それにえらく感心して、

自分も真似して同じことをしようというスリリングかつ滑稽な話である。

本編に入る前の枕の部分で、江戸時代のそばについてあらかじめ解説しておく場合が多い。
そばを食べる場面において麺を勢い良くすする音を

実際と同じように表現することが本作の醍醐味であり、

一番の見せ場であるとよく言われる。

—————-


数ある古典落語の中でもポピュラーな題目らしく,

「そばを食べる音」の再現が注目らしいのですが,

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超リアルでした.

いや本当に.

話のテンポ,声の張りなど,どこをとっても,

大変素晴らしい出来の落語でした.

ありがとうございました。

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そして興奮冷めやらぬまま研究発表へ.

これが彼の研究対象の

「ムシモドキギンチャク」だそうです.

残念ながら今回は見つけられませんでしたが,

既に卒業絵研究での成果を,論文にできつつあるそうです.

素晴らしいですね.身が引き締まる思いです。

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私も続いて発表しました.

この間少しだけ世間を騒がせた,「クラウドファンディング」 に関する発表でした.

うみさわメンバーも何人か興味をもったようでした.

もうみんなやっちゃいましょう。

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その後も,琵琶湖博物館の太田さんによる

ウミクワガタ(昆虫ではありません.れっきとした「甲殻類」です)

の採集に関する発表や,

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東京大学海洋研究所の広瀬さんの

コケムシ(コケではありません,コケムシ動物門という,れっきとした動物です)

に関する系統分類や発生,生態に関する発表がありました.

いずれの研究も,研究対象に対する「愛」がひしひしと伝わってくる内容で,

「金」の話をしたわが身を少し恥じました。

やっぱり,研究に必要なものは,「愛」ですね。

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さて,この日はなんと参加者の一人,

大阪市立大学の竹本さんの誕生日でした!

憧れの千徳博士にプレゼントをもらい,

満面の笑みを浮かべています。

うみさわですね。

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さて最終盤,

売り子と化した凌君もところせましと食堂を駆け回ります。

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大トリは,琉球大学の吉田さん.

フクロムシという,一風変わった動物の発表をしてくださいました.

カニなどの腹に寄生する動物で,見た目はその名の通り,「フクロ」にしかみえないのですが,

実は体制が退化したフジツボなどの「節足動物」の仲間だそうです.

この不思議な生物の系統分類学的な研究について,

うみさわのトリを飾るにふさわしい,

美彩なスライドで発表してくださいました.

天晴。

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ということで!!





うみさわおひらき 





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ありがとうございました

続く?


海産無脊椎動物多様性実習⑦

海ばかりではありません。汽水域の生物も見ます。

河口付近の川にきてみました。

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朝倉所長の解説中。

終わるやいなや…?

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ワラ…。

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ワラワラ…。

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ワラワラワラワラ

あっという間に生物を探し求めて学生が拡散していきます。

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御覧くださいこの幸せそうな表情。 

彼らにとっては、生物との触れ合いの時間が、

なにものにも代えがたいプライムタイムなのです。

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お次は干潟。 

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ワラワラワラ 

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こちらは、汎用干潟兵器「ヤビーポンプ」に挑戦中。

これは巣穴に隠れている生物を取るためのウェポンで、

物理的に金属の筒の中を陰圧にすることで、

水や泥ごと孔内の生物を吸い取ってしまいます。

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見学に来ていた千徳博士も実施中。

吸ってー。

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出す。

何回か繰り返せば、この泥と一緒にアナジャコ等がポロッと出てきます。

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 こうして泥だらけになりながら持ち帰ったサンプルを同定中。

苦労しただけに愛情が湧くというものです。

続く